ヤマハ発動機が表面実装機の新製品で次世代小型高速モジュラーの「YRM10」を発売

■多様な製品の小型化や高機能化、製品サイクルの短期化などに対応

ヤマハ発動機は、表面実装機の新製品、次世代小型高速モジュラー「YRM10」を2024年3月1日に発売します。表面実装機は、エレクトロニクス製品に組み込まれる電子回路基板に、各種の電子部品を搭載する生産設備です。

ヤマハ発動機が表面実装機の新製品、次世代小型高速モジュラー「YRM10」を発売へ
ヤマハ発動機が表面実装機の新製品、次世代小型高速モジュラー「YRM10」を発売へ

「YRM10」は、小型、高速、省スペースという特徴に、部品対応力と汎用性を兼ね備え、1ビーム1ヘッドクラス世界最速(1ビーム1ヘッドクラスの表面実装機における最適条件下での搭載能力比較。ヤマハ発動機調べ)となる52,000CPH(CPHは、単位時間当たりで実行可能な搭載部品の総数。各種条件での処理能力を示す)の搭載能力を備えています。

新製品の「YRM10」は高速性と汎用性を兼ね備え、コストパフォーマンスにも優れたエントリーモデル「YSM10」の後継機として開発されました。

「YRM10」が開発されたのは、パワートレインの電動化が急速に進む車載エレクトロニクスをはじめ、家電、パソコン、携帯電話などさまざまな製品の小型化、高密度化、高機能化、多様化、製品サイクルの短期化に対応する狙いがあるそうです。

こうした状況に応じて製造現場では、部品の極小化が進むとともに、柔軟性と効率性を備えた高性能、高効率な設備が投入され、生産能力の飛躍的な向上が推進されています。

一方で、人手不足や人件費の高騰を背景に、ロボットやAI、IoTなどの導入で工場の自動化を図り、生産性向上や設備稼働率の向上と同時に、省人化も推し進められています。

ヤマハ発動機は、独自のコンセプト「1 STOP SMART SOLUTION」により、表面実装機、SMDストレージ、印刷機、ディスペンサー、検査装置など、実装設備の業界随一のフルラインアップメーカーです。強みを活かし、実装ライン内の設備にブラックボックスのないスムーズで高度な装置間連携によって、実装工程の高効率化を総合的に実現するスマート化システム「インテリジェントファクトリー」が推進されています。

新製品の「YRM10」は、従来型の「YSM10」のコンパクトなマシンサイズはそのままに、次世代型「YRシリーズ」プラットフォームが使われ、高速汎用ヘッドやビジョンシステムなど、上位機種のプレミアム高効率モジュラー 「YRM20」の最新技術が投入されています。

10本のインラインヘッドおよびスキャンカメラからなる「1ヘッドソリューション」機構により、ヘッド交換不要で高速性を維持したまま幅広い部品に対応。同時に、±35μm(マイクロメートル)の高い搭載精度を実現しています。

さらに、0201(0.25×0.125mm)サイズの超小型チップ部品から中異型部品の高密度実装に対応し、サイドビューカメラの装備や部品のリード浮きを検出するコプラナリティチェッカーのオプション設定により、生産品質能力がさらに引き上げられています。

新製品の「YRM10」は、2024年1月24日(水)から26日(金)まで、東京ビッグサイトにて行われるアジア最大級のエレクトロニクス製造・実装展「第38回 インターネプコン ジャパン」に展示されます。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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