トヨタのハイブリッド車、グローバル累計台数が600万台を突破【今日は何の日?1月15日】

■プリウス誕生から17年、トヨタのハイブリッド車が世界中で600万台販売

2013年12月末、トヨタのハイブリッド車がグローバル累計販売600万台達成
2013年12月末、トヨタのハイブリッド車がグローバル累計販売600万台達成

2014(平成26)年1月15日、トヨタはハイブリッド車のグローバル累計販売台数が、2013年12月末に600万台を突破したと発表しました。

1997年12月に世界初の量産ハイブリッド乗用車「プリウス」を発売して以来、プリウス以外にもハイブリッド車をラインナップしていくなか、17年経過時点で、グローバル累計販売台数が600万台を達成したのです。


●1997年世界初の量産ハイブリッドプリウス誕生

世界初の量産ハイブリッド車プリウスは、1997年12月に誕生しました。

その中核をなすTHS(トヨタハイブリッドシステム)は、アトキンソンサイクルを適用した1.5L直4エンジンと2つのモーター/発電機、動力分割機構で構成されるシリーズ・パラレルハイブリッドです。

1997年にデビューした初代プリウス、初の量産ハイブリッドで大きな話題に
1997年にデビューした初代プリウス、初の量産ハイブリッドで大きな話題に

THSは、遊星ギアを利用してエンジンとモーターを連結し、状況に応じてエンジンとモーターの両方の動力を適正に使い分け、世界トップレベルの燃費28.5km/L(10・15モード)を達成。その後、プリウスおよびTHSは進化しながら、世界中で人気を獲得して販売数を伸ばしました。

一方で、プリウスで培ったTHS(進化版THS II)を他のモデル(エスティマ、アルファード、ハリアー、GS450h、カムリ、アクアなど)にも採用して、トヨタのハイブリッド車は増え続けたのです。

●グローバル累計600万台達成までの推移

2009年にデビューした3代目プリウス
2009年にデビューした3代目プリウス

2014年1月当時、トヨタはハイブリッド乗用車24モデル、プラグインハイブリッド車1モデルを、合計約80の国・地域で販売していました。ちなみにトヨタは、この600万台達成によって、ガソリン消費量が同等クラスのガソリンエンジン車に対して、約1500万kLの節約効果があったと試算しています。

グローバル累計600万台までのプリウス販売台数とハイブリッド車販売台数の推移は、以下の通りです。ちなみに、ハイブリッド車の中にはプラグインハイブリッドも含まれます。

2011年にデビューした小型ハイブリッド車アクア
2011年にデビューした小型ハイブリッド車アクア

・プリウスの累計販売台数推移

累計5万台(2000.11)→10万台(2002.8)→50万台(2006.4)→100万台(2008.4)→200万台(2010.9)

・ハイブリッド車の累計販売台数推移

2013年に登場したカムリ・ハイブリッド
2013年に登場したカムリ・ハイブリッド

累計10万台(2002.3)→50万台(2005.10)→100万台(2007.5)→200万台(2009.8)→300万台(2011.2)→400万台(2012.4)→500万台(2013.3)→600万台(2013.12)

●その後2022年には電動車が累計1000万台突破

プリウスが誕生してから20年が経過した2017年1月には、ハイブリッド車のグローバル累計販売台数は1000万台を突破。販売地域・国は90ヶ国を超え、ハイブリッド車33モデル、プラグインハイブリッド1モデルとなりました。内訳は、日本が485.3万台、北米319.0万台、欧州133.6万台、その他が67.0万台です。

2013年にデビューしたレクサスRX450h
2013年にデビューしたレクサスRX450h

そして2022年2月末時点で電動車のグローバル累計販売台数は2000万台を突破しました。電動車なので、電気自動車(EV)と燃料電池車(FCEV)を含みますが、ほとんどがハイブリッド車です。累計販売台数が最も多いのがプリウスで577万台、次いでカローラが223万台、RAV4の138万台と続きました。

地域別の累計販売台数は、日本が約800万台、北米が500万台、欧州が400万台、中国が170万台です。


トヨタは2030年にEVの年間販売台数を350万台、またレクサスは2035年に欧州、北米、中国でEV比率を100%とする計画を発表しています。ハイブリッド重視から、徐々にEV化に舵を切っていることが伺えますね。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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