「シビックRS」ってなに? ホンダブースに並ぶ3台の「市販予定車」は見逃すな!【東京オートサロン2024】

■東京オートサロン2024のホンダブースで見るべき市販予定車はこれだ!

東京オートサロン2024のホンダブースは、レーシングカー&市販予定車祭り。

2023年のF1で22戦中21戦というとんでもない記録を作ったレッドブル・レーシングのF1マシン。パワーユニットはホンダ製
2023年のF1で22戦中21戦というとんでもない記録を作ったレッドブル・レーシングのF1マシン。パワーユニットはホンダ製

2023年のF1選手権で22戦中21勝してチャンピオンに輝いたレッドブルレーシングのF1マシン(の展示用車両)や、今シーズンからスーパーGT選手権に投入される「シビックTYPE R-GT」のテスト車両といったレーシングカーが並ぶいっぽう、まだ発売されていない市販車の数々も見ごたえたっぷりです。

この記事では、そんな東京オートサロン2024のホンダブースに並んでいた「もうすぐ市販するけど、まだ売っていない新型車」を紹介しましょう。

●ブラックで車体下部を引き締めた「ACCORD e:HEV SPORTS LINE」

この春に新型が登場する予定の大型セダン「アコード」。「ACCORD e:HEV SPORTS LINE」はそのカスタマイズモデルです。

ホンダ純正アクセサリーを装着した新型ACCORD e:HEV
ホンダ純正アクセサリーを装着した新型ACCORD e:HEV

市販車をベースに純正アクセサリーを組み込んでドレスアップしたモデルで、追加されているパーツはフロント、サイド、リヤのロアスカートとトランクスポイラー、19インチアルミホイール、ドアミラーカバー、そしてフェンダーガーニッシュです。フェンダーガーニッシュを除き、ブラックでコーディネートしているのもポイント。

実は、新型アコード用の純正アクセサリーには「ツーリングライン」と呼ぶ、この展示車両と同じ形状ながら、ボディ色としている純正アクセサリーのエクステリアパーツもありますが、「スポーツライン」はブラックをアクセントとし、これは昨今の流行であると同時に、重心を低く見せる視覚的効果もあるのです。

●アメリカンなイメージのWR-V FIELD EXPLORER CONCEPT

WR-V FIELD EXPLORER CONCEPT
WR-V FIELD EXPLORER CONCEPT

もうすぐ発売されるコンパクトSUVの「WR-V」。その特徴は、後席や荷室が広くて実用性が高いことと、リーズナブルな価格設定、そして無骨で力強い雰囲気のスタイリングです。

WR-V FIELD EXPLORER CONCEPTのリヤ
WR-V FIELD EXPLORER CONCEPTのリヤ

このコンセプトモデルは、純正アクセサリー+αのカスタマイズで、そんなスタイリングのポイントをより強調したもの。

車体下に取り付けているガーニッシュ(フロント/サイド/ロアー)などは、純正アクセサリー品をベースに市販品とは異なるカラーとしたものですが、ポイントは市販の純正アクセサリー品とは異なるデザインのフロントグリル。

WR-V FIELD EXPLORER CONCEPTのフロントグリルは市販タイプではなく、ショー用にデザインした参考品
WR-V FIELD EXPLORER CONCEPTのフロントグリルは市販タイプではなく、ショー用にデザインした参考品

アメリカのピックアップトラックを思わせるワイルドな意匠で、グリル上部に埋め込まれた黄色く光るランプも、アメリカントラックの雰囲気を強調。そして「HONDA」の大きなエンブレムがグリル内にドーンと鎮座するのも特徴的ですね。

現時点では、あくまでショー展示用に制作したワンオフ品ですが、説明スタッフによると「反響によっては市販化もありえる…かも」とのことなので、気になる人はぜひ「欲しい!」という意思表明する価値はきっとあります。

●「タイプR未満、標準仕様以上」のCIVIC RS Prototype

CIVIC RS Prototype
CIVIC RS Prototype

「RS」というのは、ホンダ車の伝統的なスポーティグレードで、ルーツをたどれば初代シビックに設定された「シビックRS」。

というわけでなんと、シビックに「RS」が追加されることになりました。それがこの「シビックRS」というわけ。発売は今年秋の予定です。

ただし、今回はあくまで予告的な展示で細かい説明はなしで、「6速MT専用モデル」とのみ発表。パワーユニットは1.5Lターボエンジンあたりかと思いますが、詳細に関してはかん口令が敷かれているようで、説明スタッフの口が堅いのでした。

ただ、漏れ伝わってきた情報によると「RSというと見た目とサスペンションの変更が中心で他はあまり変わっていないように思われるかもしれませんが、中身もけっこうベース車との違いがあるかもしれませんよ?」とのことなので、期待して正式発表を待ちましょう。

ちなみに、現行シビックの「RS」はタイでも販売していますが、それは4ドアがベース、かつパワーユニットは1.5Lターボではなく「e:HEV」。しかも、走りの水準を高めた仕様というよりは、スポーティドレスアップ仕様です。

そういう意味では、エンジンのチューニングまで変えてくることが予測されるこの日本向けモデルは、同じ「RS」でもタイ仕様とは中身も性格も全く異なるモデルになるのでしょう。

(工藤 貴宏)

この記事の著者

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工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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