内燃機関最上級! メルセデス・ベンツ「GLS」が大幅改良でISGを搭載し全モデル電動化。価格は1,530〜3,220万円

■3列シートのGLS、2列豪華仕様のメルセデス・マイバッハGLSを設定

内燃機関仕様では、メルセデス・ベンツで最上級SUVとなるGLSがマイナーチェンジを受けました。7人乗りのフルサイズSUVで、高級感あふれる内外装や走りが魅力です。

新型メルセデス・ベンツGLSのエクステリア
新型メルセデス・ベンツGLSのエクステリア

今回の改良では、4本の力強い水平ルーバーが配された新デザインのフロントグリルが「GLS 450」「GLS 580」に用意されています。

さらに、スポーティさを際立たせる新デザインのフロントバンパーとエアインテークが「GLS 450」「GLS 580」に採用。

リヤまわりでは、「GLS 450」「GLS 580」「GLS 63」が新デザインのテールライトになっています。さらに、足元には新デザインのアルミホイールが「GLS 450」「GLS 580」に用意されています。

「GLS 580」のリヤビュー
「GLS 580」のリヤビュー

インテリアでは、セカンドシートに電動シートバックによる前後スライド機能が備わり、最も後方にスライドさせることで足元空間が87mm拡大するほか、乗降性も向上。「40:20:40」の分割可倒式バックレストや左右ヘッドレストの高さ調整も電動式になっています。

新型GLSのインテリア
新型GLSのインテリア

全車標準のサードシート(2人掛け)は可倒式でありながら、身長194cmの乗員まで対応するほか、フレキシブルなシートアレンジも可能です。加えて、専用のUSB充電ポートも備えています。

新型GLSの1列目シート
新型GLSの1列目シート

空調の機能も充実しています。前席左右、セカンドシート左右、サードシートの空調が独立調整できる5ゾーンクライメートコントロールとシートヒーターを標準装備。

また、乗降時にドアを閉める際、少ない力でも確実に閉まる「ドアクロージングサポーター」が用意されているほか、今まで「GLS 580」にしかオプション設定されなかった2列目左右のリラクゼーション機能やシートベンチレーター、ヘッドレストクッションなどを追加できる「ショーファーパッケージ」が「GLS450d」と「GLS63」にもオプション設定できるようになり、快適でラグジュアリーな空間に仕上げることも可能です。

そのほか、「Burmesterサラウンドサウンドシステム」が全モデルに標準化され、高品質なサウンドを享受できます。

●パワートレーンをすべて電動化

パワートレーンはすべて電動化され、従来型の「GLS 400 d 4MATIC」にISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)が組み合わされ、「GLS 450 d 4MATIC」としてラインナップされています。

「GLS 63」の外観
「GLS 63」の外観

ISGは、エンジンとトランスミッションの間に配置されたモーターで、オルタネーターとスターターの機能も兼ねています。モーターと48V電気システムにより回生ブレーキによる発電が行われ、約1kWhの容量のリチウムイオンバッテリーに充電されます。

「GLS 63」のリヤビュー
「GLS 63」のリヤビュー

「GLS 580 4MATIC Sports」のパワーユニットは、低負荷域に4気筒を休止する機能による燃料消費量と、CO2排出量を抑制する新型の4.0L V8直噴ツインターボエンジン「M177」と「ISG」、48Vマイルドハイブリッドシステムなどの新技術を搭載。

エンジン単体で最高出力 517PS(380kW)、最大トルク730Nmを発揮し、さらに、エンジンとトランスミッションの間に配置された最高出力16kW ・最大トルク250Nmを発生するモーターISGと、48Vシステムにより回生ブレーキによる発電を行います。

「GLS 580」のエクステリア
「GLS 580」のエクステリア

スターターに高出力なモーターを使うことで、エンジン始動時の振動を抑え、エンジンスタートおよびアイドリングストップの際の再スタートの快適性を向上されています。

「GLS 63」には、メルセデスAMG社が完全自社開発の最高出力612PS(450kW)、最大トルク850Nmを発揮するAMG製4.0L V型8気筒直噴ツインターボエンジン「M177」を搭載。

燃費向上のため、「Comfort」モードで走行中、エンジン回転数の低負荷域に、2/3/5/8番の4気筒を休止することで、燃料消費量とCO2排出量を抑えることができる「AMGシリンダーマネジメント」も搭載されています。

●ショーファーニーズにも対応するメルセデス・マイバッハGLS

「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のエクステリア
「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のエクステリア

「メルセデス・マイバッハGLS」は、フロントにはメルセデスSUVで唯一、お馴染みの「スリーポインテッドスター」が輝くボンネットマスコットが鎮座しています。

フロントグリルは、縦方向のピンストライプがモチーフ。ピンストライプは上端が太くなったボートのオールのような形をしていて、フロントグリルを取り囲むクロームの上部中央に「MAYBACH」の文字が刻まれています。

「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のリヤビュー
「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のリヤビュー

また、フロントエプロンには「マイバッハ」パターンのエアインテークが備わり、クロームのフロントバンパーも相まって洗練された高級感を醸し出しています。リヤまわりでは、コンビネーションランプ内部のデザインが変更されています。

「メルセデス・マイバッハGLS」は、5人乗りになり、余裕のあるキャビンを享受できます。セダンのSクラスと比較すると運転席で250mm以上、後席で280mmそれぞれ高くなっていて、電動ランニングボードが乗降をサポート。

「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のインテリア
「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のインテリア

インテリアもゴージャスで、3種類のウッドインテリアトリムと、3種類のインテリアカラー「ブラック」「マホガニーブラウン/マキアートベージュ」「クリスタルホワイト/シルバーグレー」のナッパレザーの組み合わせが選択できます。

「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のリヤシート
「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のリヤシート

「クリスタルホワイト/シルバーグレー」は、高級ヨットの艇内をモチーフにし、シートはダイヤモンドステッチ入りの新デザインを採用、さらに高級感ある仕立てになっています。また、後席眼前の前席バックレスト背面にもインテリアトリムが用意され、美しさと質感の高さを漂わせています。

搭載されるエンジンは、4.0L V8ツインターボエンジン「M177」に、48マイルドハイブリッドとISGが組み合わされています。システム最高出力は557PS(410kW)、最大トルクは770Nmという強大なトルクを誇っています。

「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のリヤシート
「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のリヤシート

そのほか、先進安全装備や車両設定などが可能な最新世代のステアリングホイール、「Offroadモード」、ボンネットが透けて見える「トランスペアレントボンネット」、車両の傾き、路面の勾配、標高、コンパスなどが表示される「オフロードスクリーン」「MBUX ARナビゲーション」などが用意されています。

●価格
「GLS 450 d 4MATIC(ISG搭載モデル)」:1530万円(右ハンドル)
「GLS 580 4MATIC Sports(ISG 搭載モデル)」:2030万円(左ハンドル)
「メルセデス AMG GLS 63 4MATIC+ (ISG 搭載モデル) 」:2780万円(左ハンドル)
「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC(ISG 搭載モデル)」:3220万円(左ハンドル)

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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