あなたならどれを選ぶ? 125ccや155ccのヤマハ新型「YZF-R125/R15」「MT-125」「XSR125」を乗り比べてみた

■ヤマハ最新の原付二種&軽二輪4モデルの個性や魅力を比較試乗

ヤマハ発動機(以下、ヤマハ)の新型4機種、125ccの原付二種スポーツ「YZF-R125 ABS(以下、YZF-R125)」「MT-125 ABS(以下、MT-125)」「XSR125 ABS(以下、XSR125)」と、155ccの軽二輪スポーツの「YZF-R15 ABS(以下、YZF-R15)」。

YZF-R125の走り
YZF-R125の走り

いずれも、近年増加する若いライダー向けのエントリーモデルで、リーズナブルな価格で買える小排気量クラスながら、6速ミッションの搭載などにより、スポーティな走りが楽しめることが魅力のバイクたちです。

これら4機種は、車体やサスペンションなど基本構成を共用していますが、スタイルは異なります。

YZF-R125やYZF-R15はフルカウルのスーパースポーツ、ネイキッドのMT-125はシャープなフォルムを持つストリートファイター系、XSR125はクラシカルな外観のネオレトロ系を採用しています。

外装やハンドルなど、装備にはそれぞれ個性があるのですが、一方で、乗り味にはどんな違いがあるでしょうか? また、それぞれ、どんな乗り方や好みを持つライダーに最適なのでしょうか?

そこで、ここでは新型モデル4機種を比較試乗することで、各機種が持つ魅力の違いなどを探ってみました。

●YZF-R125のキャラクターや装備は?

まずは、フルカウルのYZF-R125から。ヤマハのスーパースポーツ「YZF-R」シリーズのDNAを受け継ぐこのモデルは、フラッグシップの1000ccマシン「YZF-R1」で培った技術を投入。シリーズ共通のアグレッシブなスタイルに、124ccの新開発エンジンを搭載したモデルです。

YZF-R125のフロントビュー
YZF-R125のフロントビュー

124cc・水冷4ストロークSOHC単気筒エンジンは、最高出力11kW(15PS)を発揮。低速向けと中高速向けのカム(吸気側)が7400rpmで切り替わる「VVA(可変バルブ)」機構も採用することで、全域で優れたトルク特性や良好な加速感を味わえます。

また、クラッチの操作感を軽くし、急激なシフトダウン時に後輪のホッピングなどを防ぐ「アシスト&スリッパークラッチ」、滑りやすい路面でも安定した走りをもたらす「トラクションコントロールシステム」なども採用。

車体には、軽さと強度剛性のバランスを図ったデルタボックス型フレーム、足まわりには37mm径の倒立式フロントフォークとリンク式リヤサスペンションも装備します。

YZF-R125のフロントまわり
YZF-R125のフロントまわり

ちなみに、エンジンや車体、サスペンションなどは、MT-125やXSR125も共通。軽二輪のYZF-R15のみ、エンジンの排気量を155ccにアップさせていますが、エンジン形式や車体まわりはYZF-R125と同じです。

また、アシスト&スリッパークラッチも今回試乗した4モデルに搭載。ほかにも、YZF-R125とYZF-R15には、クラッチレバーやアクセル操作なしでシフトアップが可能な「クイックシフター」もオプション設定し(MT-125やXSR125は不採用)、よりスポーティな走りや疲労軽減に貢献します。

●YZF-R125の乗り味

上級モデルYZF-R1の特徴ともいえるフロントカウル中央のM字ダクトなどを継承し、精悍なフェイスデザインを持つYZF-R125。立体的な造形のテールカウルやバーチカルなレイアウトのLEDテールランプなどにより、リヤビューもかなりスポーティな印象です。

YZF-R125のフロントフェイス
YZF-R125のフロントフェイス

コクピットは、肉抜き加工されたハンドルクラウンや、その下にマウントされたセパレート式ハンドルなどにより、かなりレーシーな雰囲気。実際にまたがってみると、ハンドル位置が低めでやや前傾姿勢となりますが、それほどきつくないため、ツーリングなどの長距離走行でも疲労度は少なそうです。

シート高は815mmで、今回試乗したMT-125やXSR125の810mmと比べるとやや高めですが、ライダー側に絞り込まれた燃料タンクの形状により、足着き性はまずまずです。身長165cm、体重59kgの筆者でも、片足ならベッタリ、両足でも多少カカトが浮く程度。車両重量も141kgと軽量ですから、低速走行時などに、もしバランスを崩し「立ちゴケ」しそうになっても、車体を支えて持ちこたえるのはかなり楽そうですね(どんな状況でも絶対大丈夫とまでは言えませんが)。

YZF-R125のポジション
YZF-R125のポジション

今回4機種を試乗したのは、ミニバイクやカート向けのミニサーキットですが、最もコーナリングが楽しかったのは、やはりスーパースポーツのYZF-R125ですね。

特にタイトなコーナーでは、進入で減速後に、車体を倒し込むのがとても楽。低めの位置にセットされたセパレート式ハンドルは、減速Gで体が前のめりになるのを堪えやすいですし、そこからコーナーめがけて一気に車体をバンクさせると、前輪を中心に車体がスーと寝てくれる感じで、とても自然で安定しています。

また、旋回がとてもクイック。特に、コーナーの頂点を過ぎたあたりの2次旋回時に、バイクがクルリと曲がってくれるため、かなりレーシーな走りを楽しめます。その後、徐々にマシンを起こしながらコーナーを立ち上がって加速する際も、リンク式のリヤサスペンションがしっかりと踏ん張ってくれるため、車体姿勢がリヤ下がりになりにくく、加速感も良好です。

可変バルブ機構のVVAを搭載したエンジンの特性も、低回転域からレッドゾーン手前の1万回転付近までとてもスムーズ。小排気量の単気筒エンジンとは思えないほどの心地よい吹け上がりを堪能できます。しかも、ギアは6速まで設定されている本格的なスポーツ仕様。各ギアを駆使しながら低〜高回転の幅広いレンジで、ストレスのない走りを味わえました。

なお、YZF-R125には、前述の通りトラクションコントロールシステムも装備されていますから、雨天などで路面が滑りやすい状況でも安心して走れそうです。今回の試乗で路面はドライでしたが、この辺りは機会があれば試してみたいですね。

YZF-R125の走り
YZF-R125の走り

フロントに282mm径のシングルディスクを採用したブレーキも、効き、コントロール性ともにかなりいい感じで、ブレーキレバーの入力に対し、リニアに制動力を発揮してくれます。ハードなブレーキングで「止まれないかも」といった不安や、逆に、効き過ぎてしまい転倒する「握りゴケ」などの心配も皆無。思った通りの減速をすることができるので、ブレーキングも楽しめました。

ちなみに、燃料タンクは上部に凹みがあるので、直線で上体を伏せたときにアゴをのせやすく、前傾姿勢が取りやすかったです。もしサーキットの走行会などに参加する場合、まるでMotoGPライダーのように、ストレートでもレーシーな走りを楽しめそうです。

また、MotoGPマシン「YZR-M1」スタイルのバブルスクリーンは、防風性能も抜群。たとえば、風が強い日にツーリングをする際などに、上体を少し前傾させフロントカウル内に入れて走れば、体に風が当たりにくく、長時間走行でも疲れを軽減してくれます。

●YZF-R15のキャラクターや乗り味

一方、軽二輪のYZF-R15。こちらは、YZF-R125とほぼ同じ装備で、エンジンの排気量が31ccほど多いだけ。155ccの水冷4ストロークSOHC単気筒エンジンは、最高出力14kW(19PS)/1万rpm、最大トルク14N・m(1.4kgf・m)/7500rpmを発揮します。YZF-R125の最高出力11kW(15PS)/1万rpm、最大トルク12N・m(1.2kgf・m)/8000rpmよりも、多少ですがパワーがある設定です。

YZF-R15のフロントビュー
YZF-R15のフロントビュー

そんなYZF-R15ですが、コーナリングの旋回性が高いことや、クイックなハンドリングはYZF-R125と同様。コントロールしやすいブレーキ性能や、よく踏んばってくれる前後サスペンションの性能などにも、あまり違いはなさそうでした。

ところが、たとえば、タイトコーナーから立ち上がるときなどは、排気量がより大きいことによるメリットを感じます。アクセルを徐々に開けていくと、YZF-R125よりも鋭い加速力を感じ、スピードの上がり方も速い。結果的に、直線スピードも伸びる感じがしました。

また、高速コーナーで、より余裕ある走りができたのもYZF-R15。YZF-R125では、アクセルを全開近くまで開けるような場所でも、YZF-R15ならシャカリキにアクセルを開けていかなくても、同じようなスピードで走れましたね。

ちなみに、YZF-R15の駆動輪(後輪)に装備されているドリブンスプロケットは48丁。52丁のYZF-R125よりロングレシオ化されていて、1つのギアで使える速度幅がより広い設定です。

YZF-R15の走り
YZF-R15の走り

そのため、たとえば、右のタイトコーナーから短い直線を通り、左のヘアピンへ切り返すような場所を、2速キープで走っても余裕でした。YZF-R125だと、最初の右コーナーで1速、短い直線で2速にアップ、次の左ヘアピンでまた1速へダウンと、細かなシフトチェンジをする場合もあったのですが、YZF-R15では不要。その分、体重移動やアクセルワークなどの操作に集中できます。

ただし、YZF-R15より排気量が小さく、トルクやパワーも少ないYZF-R125ですが、ショートレシオ化していることで、低速からの加速感は思った以上にありました。

今回は、ミニサーキットでの試乗でしたが、たとえば、信号待ちからの再スタートなどでも、YZF-R15より早めにシフトアップすれば、あまり無理せずに交通の流れにのることができそうです。

●MT-125のキャラクターや乗り味

次は、MT-125。こちらは、ストリートファイターというジャンルに属するヤマハMTシリーズの末弟となるモデルです。

MT-125のフロントビュー
MT-125のフロントビュー

ストリートファイターとは、スーパースポーツ譲りの高い動力性能をストリート向けに調整し、アグレッシブなスタイルやアップライトな乗車姿勢などで、俊敏な走りを楽しめるバイクのこと。サーキット走行も考慮したスーパースポーツと比べると、より公道での走りに特化した装備を持っていることが特徴です。

ちなみに、ヤマハMTシリーズは、1000ccの「MT-10/MT-10SP」を筆頭に、900ccの「MT-9/MT-9SP」、700ccの「MT-07」、320ccの「MT-03」、250ccの「MT-25」といった豊富なラインアップを展開。そのシリーズ最新作がMT-125で、前述の通り、近年増加する若者ライダー向けエントリーモデルといった位置付けとなっています。

MT-125のフェイスデザイン
MT-125のフェイスデザイン

MT-125の外観は、にらみを効かせたコンパクトなフロントフェイスが特徴的。また、躍動感を強調するショートテール、エアダクトや新デザインの燃料タンク&樹脂製タンクカバーなどで、機能とリンクした凝縮感あるデザインを持つことが特徴です。

ポジションは、どこか昔流行したモタードを思い起こさせるような感じです。モタードとは、オフロード車をベースに、オンロード用タイヤなどを履かせることで、舗装路を俊敏に走れるバイクのこと。

1990年代後半頃から人気を呼び、かつては国内メーカーも新車ラインアップを揃えるほどでしたが、残念ながら現在は、特に国産車には設定がなくなってしまっています。

高めのバーハンドルや、ライダー側から車体前方へ向かうにつれ広がる燃料タンクの形状などを持つMT-125は、上体を起こし、ややシート前方に座ることもできることで、まさにオフロード車をベースにしたモタードのような感じの乗車姿勢を取れます。体があまり前傾しないから視線も高くなるため、YZF-R125やYZF-R15よりも、市街地で前方を見やすく、疲れにくいポジションだといえるでしょう。

MT-125のポジション
MT-125のポジション

走ってみた印象は、特に、コーナーを旋回する際、浅いバンク角でもクイックなハンドリングを見せてくれること。あまり車体を寝かせなくても、きっちりと車体が旋回してくれるので、おそらく、市街地でもキビキビした走りを楽しめそうです。

特に、MT-125は、専用設計のリヤフレームを採用することで、車体後端部をショートに設定。重量物をできるだけ車体の中心近くに集めることで、重量配分を最適化するマスの集中化を図っていて、運動性能を向上させているのです。

そのためか、車体の倒し込みが軽快ですし、左右の切り返しも楽。今回は、サーキットでの試乗でしたが、こういった特性は、ストリートで狭い路地を走ったり、ワインディングのつづら折りなどで、右に左に車体を振り回しながら走るような時に効果を発揮しそうです。

MT-125をリーンアウトで走った感じ
MT-125をリーンアウトで走った感じ

また、さまざまなライディングフォームに対応しやすいことも特徴。コーナーで車体と一緒に上体も倒すリーンウィズ、。車体のイン側に体を入れるリーンインやぶら下がるような感じになるハングアウト、車体だけ寝かし上体はおきたままのリーンアウトなど、どんなフォームも自在でした。

特に、リーンアウトは、前述した燃料タンク形状により、アウト側のヒザや太ももをタンクに押しつけて、上体をホールドするのがとっても楽。前方に広がる燃料タンクのデザインが、まるでオフロード車やモタードのシュラウド的な役割をしてくれます。

MT-125の燃料タンク
MT-125の燃料タンク

そして、こうしたオンロードでリーンアウトをしながら走る乗り方も、まさにモタードの定番といえます。その意味で、MT-125は、かなりモタードライクな特性を持っているバイクですね。また、おそらく細い路地などでのUターンも楽でしょう。車体を寝かしリーンアウトをしながら曲がれば、行きたい方向をしっかり目視できますし、小旋回も比較的やりやすくなりますからね。

●XSR125のキャラクターや乗り味

そして、XSR125。レトロな外観と高いパフォーマンスを調和させた「XSR」シリーズの125cc版です。

XSR125のフロントビュー
XSR125のフロントビュー

近年、世界的に人気が高いネオレトロというジャンルに属するのがこのシリーズ。従来、ヤマハでは900ccの「XSR900」や700ccの「XSR700」といった大型モデルを展開していますが、原付二種モデルとして新設定されたのがXSR125です。

外観は、ヘッドライトやテールランプ、シングルのメーターなどに、ラウンド型の丸いデザインを採用することで、クラシカルなスタイルを演出。燃料タンクや橫にラインが入ったタックロールシートなどは、カスタム感も満点。ライトステーやサイドカバーには、アルミ製パーツも使うことで、高い質感も醸し出します。街から郊外まで幅広シーンにマッチするカジュアルなスタイルも、大きな特徴といえるモデルですね。

そんなXSR125に乗った印象は、まず、前後移動が楽なシートや、アップライトなバーハンドルなどにより、ポジションの自由度がかなり高いことです。上体があまり前傾せず、楽な姿勢で乗れますし、身長が高い人でも、窮屈にならない位置に座ることが可能。今回乗った4機種のなかでは、最も気軽にまたがれるバイクです。

XSR125の走り
XSR125の走り

エンジンの特性は、ほかのモデルと同様に、低回転域から高回転域まで、とてもスムーズ。前述した可変バルブ機構のVVAは、このバイクでも効果大で、発進から加速、直線の巡航まで、ストレスのない走りを味わえます。

XSR125は、前後にブロックパターンのタイヤを装備することも特徴です。全体のフォルムにワイルド感も演出するタイヤですが、乗る前にちょっと不安だったのが舗装路での快適性やグリップ感。一般的に、オフロードでの走りも考慮したブロックパターンのタイヤは、オンロードではゴツゴツ感が出たり、オンロード用タイヤと比べると、グリップ力が落ちる傾向にあります。

ところが、XSR125では、そんな心配は無用でした。ロードノイズも少ないですし、タイトコーナーをややペースを上げて旋回する際も、タイヤが滑り出す感じもありませんでした。

XSR125のタイヤ
XSR125のタイヤ

ちなみに、XSR125では、YZF-R125やMT-125が採用するトラクションコントロールも「あえて」非採用にしています。これにより、スポーティな乗り味のYZF-R125やMT-125に対し、XSR125では、よりライダーが意のままに操れる感覚を体験できるのだとか。

たしかに、グリップ力自体は問題ありませんでしたし、YZF-R125やMT-125でも、雨でも降らない限りは、トラクションコントロールの効果を実感するシーンはあまりないかもしれません。

また、たとえば、コーナーへ車体を倒し込む際、路面に荒れた箇所などがあり急に走行ラインを変更するのも比較的容易。XSR125は、今回試乗したバイクのなかで、最も自由度があるハンドリングでした。

XSR125の走り
XSR125の走り

ちなみに、XSR125は、ほかのモデルと同じ37mm径のフロント倒立フォークを搭載しますが、ほかのモデルよりソフトなセッティングにしているそうです。でも、減速時などにフォークが沈み込んでいくにつれ奧でしっかり踏んばるため、コーナーにかなりの勢いで進入しても、サスペンションが底付きするような感じはなし。気軽に乗れて、安心感も高いといえます。バイクを自在に操る感覚を楽しめるという意味では、今回乗ったモデル中で一番だといえるでしょう。

●各モデルはどんな乗り方やユーザーに最適か?

以上が、各モデルを乗ってみた印象ですが、通勤・通学や買い物など、日常の足からワインディングまで、常にスポーティな走りを楽しみたいなら、YZF-R125やYZF-R15がベストでしょう。

YZF-R15の走り
YZF-R15の走り

特に、YZF-R15は軽二輪モデルですから、高速道路を走ることができるのも魅力。郊外へのツーリングにも最適ですね。

前述の通り、ドリブンスプロケットをYZF-R125よりロング化していることで、最高速度も伸びるでしょうから、250cc以上のバイクとまではいかなくても、ある程度の速度域で走れそうなことも魅力です。

また、燃料タンク容量はどちらも11Lですが、燃費性能は、YZF-R15がWMTCモード値50.2km/Lなのに対し、YZF-R125はWMTCモード値49.4km/L。多少の差ですが、YZF-R15の方が1回の満タンでより長い距離を走れることになります。ロングツーリング派であれば、走りや航続距離などにより余裕のあるYZF-R15をオススメします。

ただし、価格(税込)は、YZF-R125の51万7000円に対し、YZF-R15は55万円で、ちょっと高くなります。街乗りがメインで購入費用も抑えたいのなら、YZF-R125の方がいいでしょう。また運転できる免許も、YZF-R125は、より取得しやすい小型限定普通二輪免許で乗れますが、YZF-R15は普通二輪免許が必要。バイクに初めて乗るライダーのエントリーモデルとしては、YZF-R125も魅力です。

YZF-R125の走り
YZF-R125の走り

一方、MT-125は、アップライトなポジションやキビキビとしたハンドリングなどにより、街中やクネクネとしたつづら折りがあるワインディングなどを、軽快に走れることが魅力。特に街中では、細身で軽い車体も相まって、俊敏な走りを体感できるでしょう。

また、これも前述の通り、リーンアウトを使ったモタード的な走りも楽しめますから、あまり型にとらわれず、自在なフォームで走りたい人にもおすすめです。

MT-125の走り
MT-125の走り

ちなみに、MT-125の価格(税込)は49万5000円。今回の4機種中で、唯一50万円を切る値段も魅力ですね。

そして、XSR125。このバイクはクラシカルなスタイルで、街から郊外まで、幅広いシーンにマッチするのが魅力。また、ちゃんとバイクに乗る装備であれば、さまざまなファッションに対応する懐の深さも持っています。

さらに、自由度が高い操縦性やライディングポジションなどにより、街からワインディングまで、どんな道でも楽しめることも魅力。今回は試せませんでしたが、ブロックパターンのタイヤを装備していることで、フラットなオフロードでも、ある程度の走破性をみせてくれるかもしれません。もし、そうであれば、キャンプなどアウトドアのレジャーでも、いい相棒になってくれそうです。

XSR125の走り
XSR125の走り

なお、XSR125の価格(税込)は50万6000円。MT-125の次にリーズナブルな設定となっています。

(文:平塚 直樹/写真:奥隅 圭之)

【YZF-R125のスペック】
・車体サイズ:全長2030mm×全幅725mm×全高1135mm、ホイールベース1325mm
・シート高:815mm
・車両重量:141kg
・エンジン形式:124cc・水冷4ストロークSOHC単気筒
・最高出力:11kW(15PS)/10000rpm
・最大トルク:12N・m(1.2kgf・m)/8000rpm
・燃料タンク容量:11L
・燃費:WMTCモード値49.4km/L
・タイヤサイズ:前100/80-17M/C 52P(チューブレス)/後140/70-17M/C 66S (チューブレス)
・価格(税込):51万7000円

【YZF-R15のスペック】
・車体サイズ:全長1990mm×全幅725mm×全高1135mm、ホイールベース1325mm
・シート高:815mm
・車両重量:141kg
・エンジン形式:155cc・水冷4ストロークSOHC単気筒
・最高出力:14kW(19PS)/10,000rpm
・最大トルク:14N・m(1.4kgf・m)/7500rpm
・燃料タンク容量:11L
・燃費:WMTCモード値50.2km/L
・サスペンション:フロント倒立フォーク、リンク式リヤサスペンション
・タイヤサイズ:前100/80-17M/C 52P(チューブレス)/後140/70-17M/C 66S (チューブレス)
・価格(税込):55万円

【MT-125のスペック】
・車体サイズ:全長2030mm×全幅805mm×全高1075mm、ホイールベース1325mm
・シート高:810mm
・車両重量:137kg
・エンジン形式:124cc・水冷4ストロークSOHC単気筒
・最高出力:11kW(15PS)/10000rpm
・最大トルク:12N・m(1.2kgf・m)/8000rpm
・燃料タンク容量:10L
・燃費:WMTCモード値49.4km/L
・サスペンション:フロント倒立フォーク、リンク式リヤサスペンション
・タイヤサイズ:前100/80-17M/C 52P(チューブレス)/後140/70-17M/C(66S)(チューブレス)
・価格(税込):49万5000円

【XSR125のスペック】
・車体サイズ:全長2000mm×全幅800mm×全高1070mm、ホイールベース1325mm
・シート高:810mm
・車両重量:138kg
・エンジン形式:124cc・水冷4ストロークSOHC単気筒
・最高出力:11kW(15PS)/10000rpm
・最大トルク:12N・m(1.2kgf・m)/8000rpm
・燃料タンク容量:10L
・燃費:WMTCモード値49.4km/L
・サスペンション:フロント倒立フォーク、リンク式リヤサスペンション
・タイヤサイズ:前110/70-17M/C(54S)(チューブレス)/後140/70-17M/C 66S (チューブレス)
・価格(税込):50万6000円

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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