トヨタが新型「ヤリス クロス」を公開! パワートレーンを132psに強化して欧州へ先行投入

■外観を‎変えずにハイブリッドシステムを改良

ヤリス クロスGR SPORT(欧州向け2024年仕様)
ヤリス クロスGR SPORT(欧州向け2024年仕様)

トヨタ自動車が11月21日(現地時間)、人気コンパクトSUV「ヤリス クロス」の2024年モデルを発表しました。

以前にご紹介した予想に沿った変更内容になっていますが、マイナーチェンジというよりも改良版で、外観については基本的に2022年8月導入の「GRスポーツ」や「Z“Adventure”」と同等のように見受けられます。

但し、フロントバンパー両サイドの縦長DRL上部のレンズカットが部分的に変更されており、対向車への幻惑防止が目的と予想されます。

●ハイブリッド・システム出力を向上(116ps→132ps)

ヤリス クロスGR SPORT(欧州向け2024年仕様)
ヤリス クロスGR SPORT(欧州向け2024年仕様)

1.5L直3エンジン(91ps/12.2kgm)に組み合わせるモーター(80ps/14.4kgm)の高出力化や、駆動用リチウムイオンバッテリー改良により、システム出力が+14%、最大トルクが+30%向上しており、0-100km/h加速タイムが0.5秒短縮して10.7秒となっています。

トヨタによれば「全回転域でのトルクアップに加え、よりダイナミックでレスポンスの良い加速性能を実現。都市部道路や一般路において、ドライバーのアクセル操作に応じた駆動モーターのアシストを強化し、忠実なハンドリングとリニアな加速感を実現した」としています。

●車内の静粛性を向上

ヤリス クロスのエクステリア(欧州向け2024年仕様)
ヤリス クロスのエクステリア(欧州向け2024年仕様)

今回の改良では騒音と振動を低減するための様々な追加対策を実施。

エンジンノイズに関しては、左側エンジンマウントにダイナミックダンパーが追加されており、インテークホースにもレゾネーターが設定されています。

またダッシュサイレンサーを単層構造から3層構造に変更。カウルトップサイレンサーにもフェルトを追加するなど、静粛性の向上に配慮しているようです。

●インテリアの質感向上

新型ヤリス クロスGR SPORTのインテリア
新型ヤリス クロスGR SPORTのインテリア

従来型で指摘の多かったインテリアは、インパネ下部にソフトな表皮を全グレードに採用。シート表皮を刷新するなど、素材の質感を向上。

スマホ用の置くだけ充電
スマホ用の置くだけ充電

10.5インチ大型ディスプレイオーディオや12.3インチのフル液晶メーターを導入。4種類(スマート、カジュアル、スポーティ、タフ)の表示にカスタマイズが可能。

音声認識機能を備えたクラウドベースのナビゲーションを装備しており、ルート、交通状況に関する最新情報にアクセスできる「常時接続」システムを搭載。スマホの“置くだけ充電”にも対応しているようです。

●予防安全機能を充実

ヤリス クロスのリャビュー(欧州向け2024年仕様)
ヤリス クロスのリャビュー(欧州向け2024年仕様)

安全面でも最新のToyota Safety Senseシステムを搭載。より遠くまで広範囲をスキャンできる新しいカメラとレーダーシステムを採用しています。

プリコリジョン システム (PCS) は、潜在的な正面衝突や、歩行者、自転車、さらにはオートバイを含む進路上の様々な物体や車両の認識が可能。

このように、新型では予防安全も含めて満足度の高い運転環境が整っています。

まもなく欧州の一部地域でオンライン予約受付を開始するようですが、日本国内向けは2024年早々の公開が予想されており、欧州仕様と同内容なのかも含めて、今後の発表が待たれます。

Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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