塚田勝弘 
■リヤトレイだけでなく、後席まわりなどにも設置できる小型、薄型設計
2023年冬モデルを順次、リリースしているパイオニアは、「カロッツェリア」ブランドのボックススピーカー「TS-X210」「TS-X170」を同年11月に発売します。1970年代生まれの筆者には、一世を風靡したボックススピーカーには懐かしさを覚えます。現在、日本のメーカーでボックススピーカーを発売しているのは、孤軍奮闘しているパイオニアくらいだと思われます。
両モデルともに、3ウェイスピーカーが搭載され、ボックスタイプならではの臨場感を享受できる心地よい音楽再生を実現。また、コンパクト設計により、後方視界を妨げることなく、リヤトレイに設置できます。さらに、ラゲッジスペースだけでなく「TS-X210」は、ユーティリティナットも同梱され、さまざまな場所への取付が可能になっているのも特徴です。
低域を増幅させる バスレフ式の「TS-X210」は、大口径13cmウーファーが搭載されていて、豊かで力強い低域を再生が美点です。広帯域に渡ってクリアで自然な中高域を再生する、セルロースファイバーコーンが採用された4.2cmミッドレンジ、伸びやかな超高周波数帯域再生が可能な2.0cmのホーン型トゥイーターと組み合わされていて、原音に忠実な高音質再生が可能だそう。
デザイン性の高さも魅力です。ヘアライン調シルバーラインが目を惹く、フルメッシュ大口径グリルを採用。丸みを帯びたなだらかな形状の筐体に、ブラックカラーのパール調塗装が施され、インテリアやラゲッジスペースなどに馴染む意匠が与えられています。
設置性も高く、リヤトレイへの設置だけでなく、軽自動車などのユーティリティナットにも装着できる専用の取付金具が同梱されています（「TS-X210」のみ）。外形寸法は、幅316×高さ119×奥行き152mm。
密閉式の「TS-X170」は、大口径13cmウーファー、2.7cmホーン型トゥイーター、2.0cmホーン型トゥイーターの3ウェイスピーカー構成が採用されています。豊かな低域再生と再生時からキレのある高域再生を実現。高さと横幅を抑えたコンパクト設計で、「TS-X210」と同様に、後方視界を確保しながらリヤトレイに設置可能です。
さらに、ラゲッジやリヤシートまわりなど、柔軟な設置性を備えています。ローフォルムのシンプルなデザインにより、目立つことなく設置できるのも今どきのニーズに合っていそうです。外形寸法は、幅300×高さ111×奥行き166mm。
●商品名／型番／メーカー希望小売価格
バスレフ式3ウェイスピーカーシステム／TS-X210／1万7600円
密閉式3ウェイスピーカーシステム／TS-X170／1万2100円
（塚田 勝弘）
