オンライン対応のカロッツェリア「サイバーナビ」の2023年冬モデルは、同シリーズ史上最高の高音質を実現

■車内にWi-Fiスポットを構築し、最大5台まで端末の接続が可能

パイオニアは、2023年10月5日にカロッツェリア「サイバーナビ」の2023年冬モデルを発表しました。LS(ラージサイズ)メインユニットタイプが4機種、200mmワイドメインユニットタイプが2機種、2Dメインユニットタイプも2機種となっています。発売開始は10月からで、価格はすべてオープン。

サイバーナビの2023年冬商品「AVIC-CQ912III-DC」
サイバーナビの2023年冬商品「AVIC-CQ912III-DC」

新製品も最近の「サイバーナビ」の特徴であるネットワーク対応(オンライン化)をはじめ、音質をさらに磨き上げているのが特徴です。

オンライン化では、NTTドコモの車内向けインターネット接続サービス「docomo in Car Connect」に対応し、同梱もしくは別売のネットワークスティック(ネットワークスティックセットの-DCモデルiのみに付属。単品モデルは別売)を接続し、車内にWi-Fiスポットを構築できます。

9V型の「AVIC-CW912III」
9V型の「AVIC-CW912III」

なお、ネットワークスティックによる通信を行うには、ドコモによる車内向けインターネット接続サービス「docomo in Car Connect」の申し込みが必要。また、申し込みには「dアカウント」が必要です。なお、スマホやタブレットなど最大5台まで接続可能です。

オンライン化によりYouTube動画を直接再生できる「ストリーミングビデオ」をはじめ、家庭用ブルーレイレコーダーの映像、録画コンテンツを遠隔再生可能な「レコーダーアクセス」など、ネットワークを利用した機能を搭載。ロングドライブなどでも飽きることなく、車内で多彩な映像コンテンツを享受できます。

なお、「docomo in Car Connect」の使用期限があるネットワークスティック、またはスマホなどのWi-Fiテザリング設定など、通信機器との接続が必要です。

●新「サウンドマスタークロック」に加えて、高音質オペアンプを搭載

8V型の「AVIC-CL912III-DC」
8V型の「AVIC-CL912III-DC」

新商品の目玉は、サウンド面のさらなるブラッシュアップ。原音再生にこだわった高音質を実現する設計思想「マスターサウンド・アーキテクチャー」のもと、新「マスターサウンドクロック」をはじめとした高音質パーツが採用され、サイバーナビ史上、最高の音質を享受できます。

今回、新たにデジタル信号処理部に限りなく正確なクロック波形を生成するという、この新「サウンドマスタークロック」に加えて、高音質オペアンプを搭載。音の安定性はもちろん、圧倒的な臨場感と音源収録時の質感まで再現される再生能力を実現しているそうです。

8V型の「AVIC-CL912III」
8V型の「AVIC-CL912III」

さらに、使い勝手も磨き上げられています。検索対象ワード数が増えて使いやすくなった「フリーワード音声検索」や「フリーワード検索」、 ネットワーク接続環境下で地図情報をいつでも更新できる「自動地図更新」などを用意。

7V型で200mmワイドコンソール向けの「AVIC-CW912III-DC」
7V型で200mmワイドコンソール向けの「AVIC-CW912III-DC」

この「フリーワード音声検索」機能は、関連するキーワードを発話するだけで目的地を検索できるため、直感的にルート検索が可能。ナビ画面入力で検索する「フリーワード検索」機能も、わずかな手がかりや思いついたキーワードを画面に入力することで、目的地や最新スポットの検索ができます。

さらに今回、住所や電話番号、郵便番号の読み上げによる検索や「自宅に帰る」など、多様な発話パターンの認識に加えて、検索対象ワード数も増えたことで、よりスムーズに目的の場所を探索できるようになっています。

7V型で200mmワイドコンソール向けの「AVIC-CW912III」
7V型で200mmワイドコンソール向けの「AVIC-CW912III」

「自動地図更新」は、ネットワークスティックやWi-Fiテザリングなどを利用し、最新の道路や施設情報を自動でダウンロードし、地図の更新ができます。また、追加費用をかけることなく自動で最新の道路/地点データ情報に更新できるバージョンアップは、最大3年分(最大年6回配信、発売時〜2026年10月31日)も付いています。

こうした、オンラインを活用したナビ機能と使い勝手の向上、そして、最新のスポット情報や地図を活かし、快適なドライブをサポートしてくれます。

そのほか、既述の「フリーワード音声検索」メニューがHOME画面に配置され、使い勝手が向上されています。デザインも洗練されていて、コンソールと一体感のある高品位なフルフラットデザインの採用により、ハードキーまでフラットにすることで、より洗練された高級感を醸し出しています。

180mmコンソール向けの2D「AVIC-CZ912III-DC」
180mmコンソール向けの2D「AVIC-CZ912III-DC」

さらに、操作系では、ボリューム変更やナビ/AV画面の切換などの基本的な操作に加えて、地図のスケール変更やソース切り換えにも対応する「スマートコマンダー」も同梱されます。「自宅へ帰る」などよく使う機能をワンタッチで呼び出すことも可能で、運転時の確実な操作性、ストレス低減に寄与します。

ドライブ中の情報取得ももちろん充実しています。リアルタイムの渋滞や交通規制情報、目的地付近の情報などを画面表示と音声で知らせてくれる「ライブインフォ」、ドライブに有用な情報、AV情報を常時表示し、操作することができる「インフォガジェット」を搭載。

2Dメインユニットタイプ で7V型の「AVIC-CZ912III」
2Dメインユニットタイプ で7V型の「AVIC-CZ912III」

パイオニア自慢のプローブ情報も享受できます。長年、蓄積されてきた膨大な渋滞予測データやリアルタイムの走行、交通情報を分析してドライバーに最適な情報を提供する「スマートループ渋滞情報」、専用サーバーの情報を活用し、膨大なルート候補から時間と料金まで考慮された最適で実用的なルートを導き出す「スーパールート探索」を搭載。なお、「スマートループ渋滞情報」と「スーパールート探索」の利用にも、ネットワークスティック、もしくはWi-Fi、Bluetooth(PANプロファイル)接続に対応するスマホなどが必要。iPhone/スマートフォンでの使用時はテザリング契約、テザリング設定が必要になります。

ほかにも、すぐに行きたい場所やいつか行きたい場所を登録でき、ドライブの楽しみ方を広げる多彩な機能を備えたアプリの「Map Fan コネクト」に対応。こちらも上記機能と同様に、オンライン化する必要があります。また、前方風景の画像認識、解析により、周囲のさまざまなリスクと状況変化を検知する「ドライブサポート」機能が搭載されたマルチドライブアシストユニットの「ND-MA2」(別売)に対応しています。

●商品名/型番/実勢価格
LS(ラージサイズ)メインユニットタイプ
9V型 HD/TV/DVD/CD/Bluetooth/USB/SD/チューナー・AV 一体型メモリーナビゲーション ネットワークスティックセット/AVIC-CQ912III-DC/25万円前後
9V型 HD/TV/DVD/CD/Bluetooth/USB/SD/チューナー・AV 一体型メモリーナビゲーション/AVIC-CW912III/23万円前後
8V型 HD/TV/DVD/CD/Bluetooth/USB/SD/チューナー・AV 一体型メモリーナビゲーション/ネットワークスティックセット/AVIC-CL912III-DC/23万円前後
8V型 HD/TV/DVD/CD/Bluetooth/USB/SD/チューナー・AV 一体型メモリーナビゲーション/AVIC-CL912III/21万円前後

200mmワイドメインユニットタイプ
7V型 HD/TV/DVD/CD/Bluetooth/USB/SD/チューナー・AV 一体型メモリーナビゲーション ネットワークスティックセット/AVIC-CW912III-DC/21万円前後
7V型 HD/TV/DVD/CD/Bluetooth/USB/SD/チューナー・AV 一体型メモリーナビゲーション/AVIC-CW912III/19万円前後

2Dメインユニットタイプ
7V型 HD/TV/DVD/CD/Bluetooth/USB/SD/チューナー・AV 一体型メモリーナビゲーション/AVIC-CZ912III-DC/21万円前後
7V型 HD/TV/DVD/CD/Bluetooth/USB/SD/ チューナー・AV 一体型メモリーナビゲーション/AVIC-CZ912III/19万円前後

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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