メルセデス・ベンツ「CLA」「CLAシューティングブレーク」がマイナーチェンジ。スタイリッシュな内外装を手に入れ、ガソリン車の電動化を実施

■最新のインフォテインメントシステムやARナビ、先進安全装備を強化

メルセデス・ベンツは、4ドアクーペの「CLA」、スタイリッシュなフォルムと積載性を兼ね備えた「CLAシューティングブレーク」を、Aクラス派生モデルとして展開しています。流麗なフォルムにより、AクラスやAクラスセダンとはひと味違った雰囲気を放っていて、個性的なコンパクトモデルを狙うのであれば、見逃せない選択肢といえるでしょう。

メルセデス・ベンツ「CLA 35」のエクステリア
メルセデス・ベンツ「CLA 35」のエクステリア

2023年9月25日にマイナーチェンジを受けたCLA、CLAシューティングブレークは、よりスポーティなエクステリアに刷新されています。

最近のメルセデス・ベンツ各モデルと同様に、マットクローム仕上げの小さなスリーポインテッドスターが無数に散りばめられたシングルルーバータイプの「スターパターンフロントグリル」により、繊細で精緻な印象を放っています。

メルセデス・ベンツのCLA、CLAシューティングブレークがマイナーチェンジ
メルセデス・ベンツのCLA、CLAシューティングブレークがマイナーチェンジ

「AMGラインパッケージ」は、ロア部がワイドな台形になり、両サイドに大口径のエアインテークを設け、よりアグレッシブでパワフルなフロントバンパーになっています。

また、よりシャープな印象を与えるヘッドライトデザインの採用のほか、「CLA 35 4MATIC」には、縦ルーバーを配されたAMG専用のフロントグリルになるとともに、新デザインのボンネットエンブレムが用意されます。

メルセデス・ベンツのCLA、CLAがマイナーチェンジ
メルセデス・ベンツのCLA、CLAがマイナーチェンジ

一方のリヤビューは、スポーティで安定感を抱かせる新デザインのリヤディフューザーに変更されたほか、LEDリヤコンビネーションランプのデザインも刷新され、よりシャープな印象をもたらしています。

両モデルともに、ホイールデザインはすべて刷新され、足元をスポーティに魅せるアルミホイールを採用。「CLA 180」と「CLA 200 d」は18インチスポークアルミホイールが標準装備されています。「AMGラインパッケージ」には19インチの「AMGアルミホイール」を装着。さらに、「メルセデスAMG CLA 35 4MATIC」は、スポーティな19インチの「AMGアルミホイール」が組み合わされます。

CLAシューティングブレークのイメージ
CLAシューティングブレークのイメージ

ボディカラーは、新色として「ハイパーブルー」「スペクトラルブルー」「ローズゴールド」の3色が追加されています。

インテリアにもメルセデスの最新デザインや使い勝手が与えられています。新世代のステアリングホイールが備わるほか、オプションの「AMGラインパッケージ」を選ぶと、3本のツインスポークにより近未来的なスポーティ感を享受できます。

「CLA 35」のインテリア
「CLA 35」のインテリア

さらに、ナビをはじめとした各種設定や安全運転支援システムの設定も、ステアリングスイッチで完結できるようになっています。もちろん、最新世代の対話型インフォテインメントシステムである「MBUX」にも対応していて、インフォテインメント機能(目的地入力、電話通話、音楽選択、気象情報)に加え、エアコンやヒーター、照明など多様な機能にも対応しています。

最新世代のインフォテイメントシステム、ステアリングホイールなどを採用
最新世代のインフォテイメントシステム、ステアリングホイールなどを採用

音声認識だけではなく、タッチスクリーンや、先述したように、ステアリングホイールにあるタッチコントロールスイッチでも様々な操作をすることができ、ドライバーの好みや運転状況に応じて使い分けることが可能です。

メルセデス最新世代のナビと「MBUX AR(Augmented Reality = 拡張現実)」ナビゲーションも採用されています。従来のナビ画面でのルートガイドに加えて、車両前面に広がる現実の景色がナビ画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示されます。

「CLA 35」のインテリア
「CLA 35」のインテリア

また、従来は、タッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定されていた「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」使用時のハンズオフ検知機能のため、新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドが採用されています。これにより、ステアリングホイールを軽く握っていれば「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」の継続が可能になるなど、使い勝手は向上。センターコンソールに設置されていたタッチパッドが廃止され、すっきりした内装になっています。

インテリアでは、シートの100%リサイクル原料の採用もトピックスです。レザーARTICO/ファブリックのシート中央部に、100%リサイクルから得られた原料からなるファブリックを用意。レザーARTICO/MICROCUTの場合は、この比率がシート表面で65%、内部材料は85%になります。

「CLA AMG Line Packege」のフロントシート
「CLA AMG Line Packege」のフロントシート

搭載されるパワートレーンは、「CLA 180」に1.4Lの直列4気筒ターボエンジン「M282」型と「BSG」、48Vシステムなどの技術が搭載されています。スターターとジェネレーターを兼ねるモーター「BSG」と48Vシステムは、回生ブレーキなどにより発電された電気を約1kWhのリチウムイオン電池に蓄電し、振動の少ないエンジン始動が可能になります。

さらに、スムーズで力強い加速、素早いギヤシフトなどの必要に応じて最大トルク160Nmの動力補助を行い、燃費低減と動力性能に貢献。また、ウォーターポンプが電動化され、冷却能力を必要に応じて最適に調整することが可能になり、さらなる高効率化が果たされています。

「CLA AMG Line Packege」のリヤシート
「CLA AMG Line Packege」のリヤシート

「CLA 200 d」に搭載される「OM654q」型の2.0Lディーゼルエンジンは、最高出力150PS(110kW)・最大トルク320Nmと、コンパクトボディを力強く加速させる性能と、低振動で高い静粛性を両立させているそうです。

「メルセデス AMG CLA 35 4MATIC」には、最高出力306PS(225kW)・最大トルク400Nmを発生する2.0L直列4気筒ターボエンジンの「M260」が積まれています。低回転域から力強く、自然なレスポンスと、高回転域まで伸びやかな加速感を両立。今回、「BSG」と48Vシステムが組み合わされ「CLA 180」と同様の電動化の恩恵が受けられるようになっています。

「CLA AMG Line Packege」のエクステリア
「CLA AMG Line Packege」のエクステリア

「CLA 35 4MATIC」には、「AMG スピードシフト DCT」の8速デュアルクラッチトランスミッションが組み合わされます。全速度域での自然な加速性能に加え、素早いシフトとシフトアップ時の最適なギヤのつながりが得られるようにセッティングされ、素早くダイナミックな加減速が可能になるそう。

エグゾーストシステムには、自動制御のフラップが備わり、選択したドライブモードに応じて、バランスの取れた音色から、モータースポーツ譲りのエグゾーストサウンドまで切り替えを行うことが可能で、スポーツグレードにふさわしい刺激的な走りも楽しめます。

「CLA AMG Line Packege」のイメージ
「CLA AMG Line Packege」のイメージ

そのほか、先進安全装備も最新装備が用意され、安全性を向上させる「アダプティブハイビームアシスト」、駐車時や狭い道などで車両の周囲の状況をディスプレイで確認することができる「360度カメラシステム」などが全車に標準装備されています。また「Burmesterサラウンドサウンドシステム」をオプションから選択できるなど、装備の充実化も図られています。

●価格
「CLA 180(BSG搭載モデル)」:573万円
「CLA 200 d」:607万円
「メルセデス AMG CLA 35 4MATIC(BSG搭載モデル)」:854万円
「CLA 200 d シューティングブレーク」:617万円
「メルセデス AMG CLA 35 4MATIC シューティングブレーク(BSG搭載モデル)」:864万円

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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