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■CE 04はBMWモトラッドの電動モデル第2弾
モビリティの電動化は二輪界の勢力図も変えそうな昨今ですが、四輪に比べて二輪の電動化がそれほど騒がれることがないのは、電動二輪の多くが近距離ユースの小型モビリティ中心で、四輪のようにハイパフォーマンス系の電動モデルが少ないからなのかもしれません。
そんな中、二輪としては中核といえる軽二輪(250cc)クラスのスタイリッシュな電動スクーターとして異彩を放っているのが、BMWモトラッドの「CE 04」ではないでしょうか。
筆者個人としても2022年4月の発売直後に購入を検討、販売店まで足を運ぶほど本気だったのですが、当時は販売店でもどのようなユーザーに売れるのか、売るべきなのか、暗中模索の時期だったようで、結局販売店から連絡が来ることもなく、なんとなく縁のないバイクだった…という印象の一台となっていました。
しかし、そんなBMW CE 04がふたたび気になる存在となっています。それは、メーター表示がアップデートされているからです。
●2023年6月のアプリ改良でナビ表示可能に!
若干、旧聞に付す話題となりますが、2023年6月にBMWモトラッドのデジタルメーターと連携するスマートフォン用アプリ「BMW Motorrad Connected」に、日本国内で使えるナビゲーション機能が追加。車両の液晶メーターへの地図表示が可能となりました。
CE 04を見たことがある方ならご存知のように、この電動スクーターには10.25インチの横長ワイド液晶メーターが備わっています。
残念ながら実車では未確認なのですが、公開されている画像を見る限り、CE 04と「BMW Motorrad Connected」の組み合わせでは、いかにも欧州車らしいナビをドーンと表示することが可能になっているよう。
いかにも未来のモビリティであることを感じさせるCE 04のスタイリングと、こうしたデジタルコクピットの組み合わせは非常に相性がいいと感じませんか?
●未来的な電動コミューターとして魅力倍増
CE 04については近距離での試乗経験しかないものですから、バッテリーが電欠しそうになったときの振る舞いなどは未体験なのですが、まだまだ電動モビリティにとって航続距離は気になる要素。
筆者が把握している限り、CE 04はCHAdeMOのような急速充電には対応していません(普通充電コネクタによる6.4kW速充電は可能となっています)。バッテリー総電力量が8.9kWhということもあって、CHAdeMOに対応するのはナンセンスなのでしょう。
電気自動車の運用においては、自宅や職場での「基礎充電(主に普通充電)」、移動途中での「経路充電(主に急速充電)」、到着先での「目的地充電(主に普通充電)」という風に、3タイプの充電に分けて運用を考えるのですが、バッテリー総電力量の小さい電動二輪においては、近距離ユースがメインになるとして、「経路充電」は想定されていないことが多いといえます。
だからこそ、ナビゲーションをフル活用して無駄のないルートで走ることは必須といえます。その意味でも、専用アプリのアップデートによるメーターへの地図表示というのは、電動二輪であるCE 04にとって理にかなった進化といえるのではないでしょうか。
なお、スマートフォン用アプリ「BMW Motorrad Connected」は、エンジン車のBMWモトラッド各車にも対応しているということです。