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■ホンダのフラッグシップ・レジェンドに国産車初のSRSエアバッグ装着
1987(昭和62)年9月2日、ホンダは「レジェンド」のマイナーチェンジで国産車初の運転席用SRSエアバッグ装着モデルを設定することを発表、発売は翌9月3日から始まりました。
最上級グレード「エクスクルーシブ」で標準装備、他のグレード(一部除く)はオプション設定されました。
●フラッグシップモデルのレジェンド誕生
1985年、ホンダ初の3ナンバーでフラッグシップモデルのレジェンドがデビューしました。
当時、ホンダは中型車以上の開発に実績のあるローバー社(旧、英国のブリティッシュ・レイランド社)と業務提携を結んでおり、レジェンドの開発は共同で行われ、国内だけでなく、英国や北米に設立されたアキュラブランドのフラッグシップとしても販売されました。
高級セダンとしては当時珍しいFFで、Cd値0.32の優れた空力性能を発揮する低いフロントノーズと、広い室内空間が特徴の4ドアセダンでした。パワートレインは、レジェンド用に開発された2.0L&2.5L V6 SOHCエンジンと、5速MTおよび4速ATの組み合わせです。
レジェンドは、それまでの高級セダンとは一味違うスポーティなスタイリングと、軽快な走りで人気を獲得しました。
●マイナーチェンジでハードトップとSRSエアバッグ装着モデルを追加
1987年には、スポーティな2ドアハードトップを追加。180PSを発揮する2.7L V6 SOHCエンジンを搭載し、スタイリッシュかつパワフルにさらに高級感が増しました。
そして、レジェントは国産車で初めて「SRSエアバッグシステム(運転席用)」装着車を設定し、ABSも搭載するなど、当時最先端の安全装備を採用したことで大きな注目を集めました。
SRSエアバッグのSRSは、“Supplemental(補助)、Restraint(拘束)、System”の略語で、乗員を拘束するシートベルトを補助するという位置付けで、衝突時に膨らんだエアバッグによってドライバーの顔面への衝撃を緩和する装置で、シートベルトと併用する事で効果を発揮します。
SRSエアバッグシステムを、最上級グレード「エクスクルーシブ」(322.9万円~413.0万円)で標準装備、そのほかのグレードにもオプション設定されました。
●エアバッグ普及の先駆者はメルセデス・ベンツ
世界で最初に運転席用エアバッグを実用化したのは、1981年のメルセデス・ベンツのSクラスでした。
それ以降、メルセデス・ベンツは積極的に安全装備の開発に取り組み、運転席用エアバッグに続き、1987年に世界で初めてSクラスのセダン/クーペに助手席用エアバッグをオプション設定しました。1992年には、Sクラス/SLクラスに標準装備され、1994年8月からは後席ヘッドレストとあわせ、すべての乗用車モデルに運転席用・助手席用エアバッグが装着されました。
エアバッグは日本では、レジェンド以降に1989年にトヨタ「セルシオ」、日産自動車「インフィニティQ45」が標準装備して高級車から普及が進み、1990年代に入ると急速に装着が進みました。1997年には新車での装着率は9割に達し、その後は運転席だけでなく、装着部位は多岐にわたっています。
シートベルトとエアバッグの実用化によって、100万人以上の人命が救われたと言われています。エアバッグは、単独で機能して乗員の安全を守っているわけではありません。あくまでも、シートベルトを着用していることが大前提であることを忘れてはいけません。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。
(Mr.ソラン)