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■レギュラーガソリンの平均価格は183.7円/L
経済産業省資源エネルギー庁が毎週発表しているガソリンの全国平均価格、8月23日の数字はレギュラーガソリンで183.7円/Lとなっていました。『前週の181.9円と比べ1.8円の値上がり』であり『14週連続の値上がり』となっています。
世界的なインフレ、為替相場における円安トレンドなどで輸入品が高くなっていることに加えて、政府の補助金が6月から段階的に縮小され、9月には廃止されるという見込みがガソリン価格の上昇につながっているといえます。
ガソリンの小売価格というのは複合的な要素で決まるもので、またユーザーレベルではどうしようもないことです。1円/L安いガソリンスタンドに行ったとしても、往復で使う燃料が無駄になってしまうのではナンセンスですから。
逆にいえば、リッターあたり10円高くなったとしても、それを気にしないというマインドチェンジが大事なのかもしれません。
毎月50リッターを平均的に消費しているのだとすれば、月額で500円、年間でも6000円の差額です。こう思えば、ガソリン価格の高騰に右往左往せずに済むのではないでしょうか。
●小型バイクはガソリン価格上昇を体感しづらい
車に比べて燃料タンクが小さなバイクに乗っているライダーは、燃料代の上昇を実感することはあまりないかもしれません。
たとえば、筆者が日常の足として愛用している原付二種のミニバイク・カワサキZ125PROの場合、燃料タンク容量はカタログ値で7.4Lとなっています。経験的に満タン法で計算した燃費は30~40km/Lとなっています。満タンで200~300kmは十分に走れます。
4速MTでスポーティな走りも楽しめるミニバイクですが、原付二種は高速に乗れませんので長距離を移動することはほとんどありません。結果として、1ヵ月に一度くらいのペースで燃料計がエンプティを表示する前に給油するようにしています。そうすると、1回の給油量は5L以下、支払いは数百円という桁であることがほとんどです。
前述した計算でいえばリッターあたり10円高くなったとしても、支払総額では50円も変わらないことになります。もちろん、ガソリン価格が200円/Lを超えるようになって、1回の支払い額が四桁の1000円を超えるようになってくると、ガソリン価格の上昇を意識することになるでしょうが…。
●価格上昇対策として原付ツーリングがおすすめ
そんなわけで、ガソリン価格が高騰している対策として、ドライブではなく”ミニバイク”でのツーリングを楽しむべきだと思うのです。
ツーリングのためにバイクを購入するのは経済合理性がありませんが、普通二輪免許や大型二輪免許を持っている方が、近場の移動手段として原付二種のミニバイクやスクーターを持っているというケースは少なくないでしょう。
そんな原付二種で、一般道をトコトコと1~2時間ほど走ってみると、移動距離以上に遠出をした印象が味わえると思います。スマホナビなどはあえてセットせず、普段は向かったことがない方向に走っていけば新しい景色に出会えますし、ちょっとした冒険心も満たされます。
それでもかかる移動コストは、数百円のガソリン代だけで済みます。車で高速道路を利用してドライブすることを考えれば、本当にわずかな金額で楽しめるのです。
原付二種は、一部例外を除いて基本的に高速道路(自動車専用道)を走行できないというのはウィークポイントですが、それを逆手にとってローコストに週末を楽しむのも、ガソリン価格高騰時代における庶民の新しい楽しみになってくるかもしれません。