100万円以下でも手に入る日産「マーチNISMO S」はMT入門にピッタリ【NISMOロードカー・中古車vol.3】

■新車時価格200万円以下のNISMOエントリーモデルだった

2023年8月1日には、日産・フェアレディZ NISMO。そして同月8日には日産・スカイラインNISMOが発表され、NISMOロードカーはすでに販売されているGT-R、ノートオーラ、リーフの全5モデルとなりました。

ここでは、これまで販売されたNISMOロードカーを振り返りつつ、最新の中古車事情について紹介していきます。

日産・マーチNISMO Sのフロントスタイル
日産・マーチNISMO Sのフロントスタイル

2013年6月に、NISMOブランド戦略に基づく高性能プレミアムスポーツバージョンモデルとして、日産・マーチNISMOが登場しました。

日産・マーチNISMOは、従来からの熱狂的なモータースポーツファンや、スポーツドライビング志向のユーザーに限らず、より幅広い層のクルマ好きなユーザーにも、量販価格帯でNISMOの情熱とこだわりを注いだデザインのクルマを提供するために、2つのグレードを設定しています。

日産・マーチNISMO Sのリアスタイル
日産・マーチNISMO Sのリアスタイル

日産・マーチの特徴である低燃費はそのままに、空力性能に優れ、洗練されたデザインで自己表現したいユーザーには“NISMO”。

そして、よりスポーツドライビング志向のユーザーには、モータースポーツで培ったパフォーマンスを表現した“NISMO S”を用意しました。新車時価格は日産・マーチNISMOが154万350円。日産・マーチNISMO Sが177万300円となっています。

日産・マーチNISMO Sの1.5Lエンジン
日産・マーチNISMO Sの1.5Lエンジン

日産・マーチNISMO/NISMO S共通の専用装備として、外観はモータースポーツで培われたエアロダイナミクスデザインと、赤いアクセントが効いた専用エクステリアが特徴です。

フロントスポイラーのセンター部の先端を持ち上げた形状にすることで、風を取り込みダウンフォースを発生させる専用フロントバンパーをはじめ、空気抵抗を低減させるために長さと角度を最適化した専用ルーフスポイラーと、形状を最適化したリアバンパーを採用しています。

日産・マーチNISMO Sのインストルメントパネル
日産・マーチNISMO Sのインストルメントパネル

インテリアでは、センターポジションがひと目で分かる赤いセンターマークを配置した本革・アルカンターラ巻きの専用ステアリングを採用しています。

きめ細かく動きをチューニングした専用サスペンションや、専用タイヤ ブリヂストンPOTENZA RE-11(205/45R16)の採用により、思い通りのラインで正確にコーナーをトレースできる操舵感と、軽快かつ路面に吸い付くような走り、ダンピングの効いたフラットな乗り心地を実現しています。

日産・マーチNISMO Sのフロントシート
日産・マーチNISMO Sのフロントシート

さらに、専用チューニングによって最高出力37psアップの116ps、最大トルク50Nmアップの156Nmを発生する、1.5L直列4気筒自然吸気エンジン+5速MTというパワートレインを搭載するマーチNISMO Sは、車体剛性強化、専用サスペンション、専用ブレーキシステムにより、街中での扱いやすさとホットコンパクトハッチにふさわしいパフォーマンスを実現しています。

日産・マーチNISMO Sのリアシート
日産・マーチNISMO Sのリアシート

インテリアでは、滑りにくいスエード調の素材を採用し、快適な座り心地と高いホールド性を兼ね備えたバケット形状の専用スポーツシートや、220km/hスケールの専用コンビメーター、専用ピアノ調フィニッシャーなどを採用し、ドライバーとクルマの一体感を高めてくれます。

日産・マーチNISMO Sのラゲッジスペース
日産・マーチNISMO Sのラゲッジスペース

現在、日産・マーチNISMOの中古車は約76台流通していて、中古車の価格帯は約26万~約148万円。

そして日産・マーチNISMO Sは約78台の中古車が流通していて、約33万~約245万円と、新車価格を上回る中古車も流通しています。

5MT車しか設定のないマーチNISMO Sは、116psを使い切る楽しさを味わえるコンパクトハッチです。100万円以下でも約34台見つかるので、MTの入門車としてオススメの1台です。

(文・写真:萩原 文博)

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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