アキュラが「NSX」2020年モデルを発表。注目のボディ色“インディイエローパール”車は8.8万円アップの2428.8万円【今日は何の日?8月13日】

■2020年モデルで、新色ボディカラー“インディイエローパール“を追加

2019年に発表されたアキュラNSX 2020モデル(インディイエローパール)
2019年に発表されたアキュラNSX 2020モデル(インディイエローパール)

2019(平成31)年8月13日、ホンダの海外向け高級ブランド「アキュラ」はNSXの2020年モデルを発表しました。

高性能ハイブリッドのパワートレインが注目された2代目NSXですが、2020年モデルでは初代NSXで人気のあった“インディイエローパール”のボディ色が復活しました。

●2代目NSXは、ピュアスポーツからハイブリッドスポーツへと大変身

初代NSXは、ホンダの技術の粋を集結させた究極のミッドシップ・スーパースポーツとして、1990年に鮮烈なデビューを飾りました。

1990年にデビューした初代NSX
1990年にデビューした初代NSX

世界初のオールアルミ・モノコックの超軽量ボディに、最高出力280PS/最大トルク30.0kgmを発揮する新開発の3.0L V6 DOHCエンジンを搭載。軽量ボディと高性能エンジンによって実現される圧倒的な走行性能、さらに空力特性に優れた美しいフォルムは、世界中のスポーツカーファンを魅了したのです。

2017年に登場した2代目NSXのハイブリッドシステム
2017年に登場した2代目NSXのハイブリッドシステム

そして、初代から約25年の時を経て、2代目NSXは日本生産から米国生産に代わり、北米で2016年5月、日本では2017年2月から発売されました。

最大の特徴は、3つのモーターを使ったハイブリッドの新しいパワートレインです。V6エンジンのミッドシップ搭載は初代と同じですが、排気量を3.0Lから3.5Lに増大してツインターボを装着して高出力化を実現。その高性能エンジンに、高効率モーターおよび9速DCTを組み合わせ、フロントには左右独立モーターを組み合わせた「SPORT HYBRID SH-AWD」が採用されました。

出力はエンジンが507PS、ドライブモーターが48PS、前輪のモーターがそれぞれ37PSで、システム全体の最高出力はなんと581PSに達し、異次元の走りを実現したのです。

●初代のスパイエローを進化させて復活した新色イエロー

2019年のこの日発表された2020年モデルでは、サーマルオレンジ・パールに続く“エキサイティングカラーシリーズ”の第2弾として、新色「インディイエローパール」を設定。これは、初代で設定されていた「スパイエロー」を時代とともに進化させたイエローです。

アキュラNSX 2020モデル(インディイエローパールのリアビュー
アキュラNSX 2020モデル(インディイエローパール)のリアビュー

高性能ハイブリッドは同じですが、ブラックのメリノレザーとアルカンターラ仕上げの軽量スポーツシート、タイヤはNSX専用に開発されたコンチネンタルのスポーツコンタクト6を装備。2020年モデルの車両価格は2420万円ですが、新色インディイエローパールは、これにカラーオプション8.8万円がかかります。

残念ながら2代目は2022年で生産を終えました。技術的には素晴らしい2代目ですが、車両価格が2000万円を超えて初代の倍以上に上昇したこともあり、販売は限定的でした。

●次期NSXは、2030年までにEVとして復活か?

2022年4月、ホンダが4輪電動ビジネス説明会で、2030年までの取り組みを発表しました。

そのなかで「際立つ個性を体現するようなスペシャルティとフラッグシップ、2つのスポーツモデルをグローバルで投入」すると表明。フラッグシップスポーツとは、当然NSXのことですが、これで次期NSXはEVになることが予想されます。

ホンダにとってNSXは、2シーターピュアスポーツの象徴として残し、これから増えていくと思われる、ポルシェやフェラーリなどのスポーツEVに対抗していくことが狙いでしょう。


2代目NSXには当初8色のボディカラーが用意され、人気のカラーは130Rホワイト、ソースシルバー・メタリック、ヌーベルブルー・パールの順でした。ホワイトは約7割を占め、北米ではブルーが人気のようです。これらに、2020年モデルでインディイエローパールが追加されましたが、人気は期待通りに得られませんでした。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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