■CX-60を自分仕様に・・・なんでもござれのカスタマイズメニュー
CX-60のカスタマイズ解説の後編です。
はたして使いこなせるひとはどれくらいいるのだろうかと思うほどの数が揃っているCX-60のカスタマイズ機能ですが、後半はどのようなものがあるのか?
●使い切れないほどのメニュー項目で自分だけのCX-60を構築せよ
前回のおさらいで、パワートレーンや機種によって多少有無はあるものの、CX-60には、全体で次のカスタム項目があります。
1.EVシステム
2.画面表示
3.サウンド
4.安全装備
5.車両装備
6.モバイル機器連携
7.ドライバーパーソナライズ
8.システム
今回は後半で、「5.車両装備」から始めます。
5.車両装備
ライトやドアロックなど、車両装備の設定はここで行います。
1.ドライブレコーダー → 省略
2.ドア
ドアの振る舞いを変更します。
・ハンズフリーリフトゲート(リヤバンパーへの足の出し入れでリヤゲートが開閉する):有効、無効
・自動ドアロックモード(自動ドアロックが作動するタイミングを変更する):
[ロック:車速連動]、[ロック:車速、アンロック:電源]、[ロック:シフト連動]、[ロック/アンロック:シフト連動]、[ロック:車速、アンロック:シフト連動]、[OFF]
・キーレス自動再ロック時間(自動再ロックまでの時間を設定する):30秒、60秒、90秒
・キーレスオートロック(オートロックを有効にする):有効、無効
・キーレスアンサーバック音量(ロック、ロック解除時の音量を変更する):小、標準、大、OFF
・パワーリヤゲートキーレス操作(パワーリヤゲートをキーレス操作で作動させる条件を変更する):アンロック時のみ、ロック/アンロック時
・リセット(ドア設定をリセットする):–
3.エクステリアライト
ヘッドライトや室外照明の設定をします。
・オートライト感度調整(ヘッドランプの自動点灯感度を調整する):高い、やや高い、標準、やや低い、低い
・アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)(ALHの設定を変更する):ON+マーキングライト、ON、OFF
・デイタイム・ライニング・ランプ(DRL)(DRLを有効にする):有効、無効
・カミング・ホーム・ライト(降車後のヘッドライトの自動消灯時間を変更する):30秒、60秒、90秒、120秒、OFF
・リービング・ホームライト(ロック解除時のヘッドライト点灯を有効にする):有効、無効
・リセット(エクステリアライトの設定をリセットする):–
4.インテリアライト
室内照明の設定をします。
・間接照明(夜間時の室内間接照明の設定をする):暗い、中間、明るい、OFF
・ドア閉連動照明点灯時間(ドアを閉めた後の室内ランプ消灯までの時間を設定する):7.5秒、15秒、30秒、60秒
・リセット(インテリアライト設定をリセットする):–
5.オートワイパー(オートワイパーを有効にする):有効、無効
6.自動格納ドアミラー(自動格納ドアミラーを有効にする):有効、無効
7.方向指示器
ターンシグナル、ハザードランプの動作を設定します。
・スリーフラッシュターンシグナル(スリーフラッシュターンシグナルを有効にする):有効、無効
・ウインカー音量(ウインカー動作音量を調整する):小、中、大
・リセット(ターンシグナルの設定をリセットする):–
8.リヤウインドウデフォッガー(リヤウインドウデフォッガーの継続時間を設定する):自動OFF、連続
9.快適装備オートエアコン連動
・運転席シート快適機能:有効、無効
・助手席シート快適機能:有効、無効
・ステアリングヒーター:有効、無効
10.ドライビングポジション
ドライバーごとにシートやハンドル位置を調整します。
・乗降時シート移動量(ドライバーを認証した際の乗降時のシート移動量を調整します):標準、少なめ、OFF
・乗降時ステアリング移動(ドライバーを認証した際の乗降時のステアリング移動を有効にします):有効、無効
・リセット(ドライビングポジションの設定をリセットする):–
11.給油口ロック(ドアロック後、給油口ロックまでの時間を変更する):0秒、30秒、60秒、90秒、120秒
6.モバイル機器連携
モバイル機器との連携機能をセッティングします。
1.Bluetooth設定、Bluetooth/スマートホン連携 → 省略
2.ワイヤレス充電
ワイヤレス充電機能の設定をします。
・ワイヤレス充電(ワイヤレス充電機能を有効にする):有効、無効
・充電モード自動切り替え(特定のAM周波数で普通充電モードに切り替え、充電によるノイズを低減する):有効、無効
7.ドライバーパーソナライズ
ドライバーの登録や変更を行います。詳細は本編で解説ずみです。
1.ドライバー1、ドライバー2、ゲスト(ドライバーを変更する)
2.ドライビングポジションの保存(現在のドライビングポジションを保存する)
3.ドライバー情報の編集(名前やアイコンなどのドライバー情報を編集する)
4.ドライバーの新規登録(新しいドライバーを登録する)
5.ドライバーの削除(登録されているドライバーを削除する)
8.システム
言語や操作などの一般的な設定をします。
1.時計
表示する時刻を設定します。
・手動調整(手動で時刻を変更する):「+」を選択すると時間/分が進み、「-」を選択すると時間/分が戻る。「24時間表示」項目が無効のときのみ、「AM/PM」の選択ができる。
・GPS同期(GPSによる時刻同期を有効にする):有効、無効
・24時間表示(時刻を24時間形式で表記する):有効、無効
2.音声認識設定
音声認識や音声案内を設定します。
・ガイダンス音量(音声案内の音量を設定する):63段階
・ガイダンスタイプ(ガイダンスの長さを調整する):通常、簡易
・バージイン(ガイダンス中の発話を許可する):有効、無効
3.タッチパッド
ON/OFFなどを設定します。
・タッチパッド(タッチパッドの機能を有効にする):有効、無効
・操作音(タッチパッドの操作音を有効にする):有効、無効
4.言語(表示言語を切り替える)
5.Gracenoteデータベース更新
Gracenoteデータベースを更新します。
・更新(Gracenoteデータベースの更新を開始する)
・履歴(Gracenoteデータベースの更新履歴を表示する)
6.Gracenoteデータベース優先表示(表示するカバーアートをGracenoteデータベース優先に切り替える):有効、無効
7.コネクティッドサービス(コネクティッドサービスの有効無効を切り替える):有効、無効
8.ETC音量(ETC/ナビ案内の音量を設定する):63段階
9.ソフトウェア更新
マツダコネクトのソフトウェアを更新します。
・新しいソフトウェアへ更新:新しいソフトウェアに更新する。
・定期的なソフトウェアの更新確認:定期的なソフトウェアの更新を有効にする
10.システム情報
マツダコネクトの情報を表示します。
・製品の著作権について:ライセンス情報などを表示する。
・バージョン情報:マツダコネクトのバージョン情報を表示する
11.設定初期化(すべての設定値を初期化する)
これだけの数を揃えるなんて・・・いったいこのカスタム機能を設計したひとは、どれだけの気遣い屋さんなのかと思うほどです。
●アンロックの選択法、もうひとつ希望
それでも、項目の漏れというか、ここがこうであればと筆者が望む機能がふたつありました!
ひとつは「5.車両装備」→「2.ドア」の中の「自動ドアロックモード」の項。
信号待ちやひと待ち、運悪くスクランブル交差点の中で、ロックを忘れていたときにいきなり暴漢がドアを開けて入ってくることを考え、解除できることを前提に、車速連動ロックがあるといいと、これまで何度も書いてきました。CX-60には標準状態で車速連動ロックになっており、それがイヤなひとのために、「シフト連動」や「OFF」が用意されています。
試乗本編に書きましたが、CX-60は全ドアロック状態であっても、運転席ドアに限っては、外から開けられないだけで、中からはドアハンドルを引けば、ロック/アンロックとは無関係にいつでも開けられる状態にあります。これは便利でいいのですが、このとき他のドアはロックされたままで、ドライバーが降車し、荷を取り出すのに他のドアを開けたくとも開きません。筆者にはこれが不便でなりませんでした。
ロックとアンロックがセットになっている選択肢の中には[ロック:車速、アンロック:電源][ロック/アンロック:シフト連動][ロック:車速、アンロック:シフト連動]がありますが、ここに「ロック:車速連動、アンロック:運転席ドア開連動」を追加してはくれまいか。勝手に他のドアがアンロックされるのはヤだというひとは、別の項目を選べばいいわけで・・・これができればより利便性は向上するでしょう。
それにしても、ユーザー選択肢が広いのはいいことです。
それにしてもカスタマイズ編、まさか前後編に分けるほどあるとは思わなかった・・・
というわけで、今回はこれまで。
次回はCX-60試乗、いよいよ最終回。
「販売動向・まとめ/燃費報告」です。
(文・写真:山口尚志)
【試乗車主要諸元】
■マツダCX-60 XD-HYBRID Exclusive Modern〔3CA-KH3R3P型・2022(令和4)年8月型・4WD・8AT・ロジウムホワイトプレミアムメタリック〕
★メーカーオプション
・ドライバー・パーソナライゼーション・システムパッケージ 5万5000円(消費税込み)
・パノラマサンルーフ 12万1000円(同)
・ロジウムホワイトプレミアムメタリック特別塗装色 5万5000円(同)
●全長×全幅×全高:4740×1890×1685mm ●ホイールベース:2870mm ●トレッド 前/後:1640/1645mm ●最低地上高:180mm ●車両重量:1940kg ●乗車定員:5名 ●最小回転半径:5.4m ●タイヤサイズ:235/50R20 ●エンジン:T3-VPTH型(水冷直列6気筒DOHC24バルブ直噴ターボ) ●総排気量:3283cc ●圧縮比:15.2 ●最高出力:254ps/3750rpm ●最大トルク:56.1kgm/1500~2400rpm ●燃料供給装置:電子式(コモンレール) ●燃料タンク容量:58L(軽油) ●モーター:MR型 ●最高出力:16.3ps/900rpm ●最大トルク:15.6kgm/200rpm ●動力用電池(個数/容量):リチウムイオン電池 ●WLTC燃料消費率(総合/市街地モード/郊外モード/高速道路モード):21.0/18.0/21.2/22.4km/L ●JC08燃料消費率:- ●サスペンション 前/後:ダブルウィッシュボーン/マルチリンク ●ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク ●車両本体価格:505万4500円(消費税込み・除くメーカーオプション)