「電動バイク」と「電動キックボード」の違いは？免許不要「特定小型原付」の「SS1」登場

公開日 2023/07/10 18:33
更新日 2024/10/07 11:46
著者平塚直樹

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2023年7月1日より導入された「特定小型原動機付自転車（以下、特定小型原付）」という新しい車両区分に適合する乗り物は、16歳以上であれば免許がなくても公道を走れるようになりました。

この特定小型原付では、主に電動キックボードが話題となっていますが、法律が定める一定の要件に適合さえすれば、たとえばシートに座って移動できる電動バイクなども対象となります。

そんな特定小型原付に対応する新型の電動バイク「SS1」が登場。EV車両専門店のサンエンペラー（Sun Emperor）が手掛けるこのモデルは、1回の充電で最大45kmの移動ができる大容量バッテリーや、クッション性の高いシート、バランスが取りやすい幅広ステップなどを採用。立ち乗りする電動キックボードと比べ、座って移動できることで、長距離移動も快適なことが特徴です。

●350Wモーター搭載で坂道にも対応

毎日の通勤・通学や近所への買い物など、主に都市部における快適な移動手段として開発されたのがSS1です。

車体サイズは全長1260mm×全幅490mm×全高1070mm。折りたたむことも可能で、その場合は全長1260mm×全幅270mm×全高590mmといったコンパクトなサイズになります。

なお、乗車店員は1名（120kg）で、最大積載量120kg。車両重量は約24Kgです。

走行するためのモーターには、回転数やトルクを安定させるブラシレスDCモーターを搭載。定格出力350Wのパワフルなモーターは坂道にも対応し、どんな道でも楽に走ることが可能です。

バッテリーには大容量の36V・10Ahリチウムイオンタイプを標準装備。1回の充電で最大45kmの距離を走行できます。また、一回の充電時間は約4〜5時間。車体の充電ポートに専用充電器を接続することで可能となり、100V給電に対応していますから、自宅のコンセントから直接充電することができます。

加えて、前後にディスクブレーキを搭載することで、安定した制動力を発揮。12インチ大径タイヤを前後に装着することで、優れた走行安定性も実現します。

ほかにも、クッション性の高いシートも標準装備。立ち乗りする電動キックボードなどと比べ、長距離移動時も疲労を感じさせない仕様となっています。

さらに、最大24cm幅のワイドなステップも採用。スクーターのように楽に足を置けると共に、たとえば、低速走行などでもバランスを取りやすい工夫もなされています。

車体後部には専用カゴも装備。買い物した荷物などを入れられるほか、停車時にヘルメットを置いたりすることもできます。

●最高速度は20km/hと6km/hの両モードに対応

新しく導入された特定小型原付の場合、最高速度は20km/h以下と決められていて、走行できるのは車道や自転車道、自転車専用通行帯。ヘルメットは努力義務で、運転できるのは前述の通り、16歳以上で免許は不用です（16歳未満は運転不可）。

また、モーターの制御などで最高速度を6km/h以下に制限すれば、これも新しく導入された「特例特定小型原動機付自転車（以下、特例特定小型原付）」にクラスチェンジすることも可能。その場合は、歩道や路側帯を走行することもできます（自転車走行可の道路に限る）。

SS1でも、この20km/hモードと6km/hモードの両方に対応。状況に応じて、さまざまな道を走ることができます。

なお、法律の規定では、こうした20km/hモードと6km/hモードのどちらで走行しているのかを周囲に知らせる「最高速度表示灯」を装備することも義務付けされています。SS1の場合は、車体の前後に装着し、20km/hモード時は緑ランプが常時点灯、6km/hモード時は緑ランプが点滅するようになっています。