第3戦鈴鹿の正式結果発表。優勝はWedsSport ADVAN GR Supraで確定【スーパーGT 2023 GT500】

■当日に決定しなかったGT500の正式結果

2023年6月12日(月)正午、鈴鹿サーキットから6月3日(土)〜4日(日)に開催されたスーパーGT第3戦「2023 AUTOBACS SUPER GT Round3 SUZUKA GT 450km RACE」決勝レースの正式結果表が発表されました。

第3戦鈴鹿450kmレースのスタートの様子
第3戦鈴鹿450kmレースのスタートの様子

決勝日当日の20時40分に出された暫定結果の改訂版から変更はなく、19号車 WedsSport ADVAN GR Supraの優勝が正式に決まりました。

WedsSport ADVAN GR Supra
WedsSport ADVAN GR Supra

スーパーGT第3戦では、58周目に130Rから日立Astemoシケインに向かう途中で、23号車 MOTUL AUTECH ZとGT300マシン2台が絡む大きなアクシデントが発生。

MOTUL AUTECH Z
MOTUL AUTECH Z

すぐにセーフティカーが導入された後、赤旗中断となります。

セイフティーカー
セイフティーカー

この58周目の時点でトップを走っていた、3号車 Niterra MOTUL Zが当初優勝とされる暫定結果が出され、それに基づいて暫定表彰式が行われます。

Niterra MOTUL Z
Niterra MOTUL Z

しかしNiterra MOTUL Zは、このレースで義務づけられていた決勝レース中の2回の給油をともなうピットインを行っていなかったために、GT500クラスに参戦する10チームから抗議が出され、決勝日当日の夜、20時40分発表で大会審査委員会は暫定結果改訂版を出しました。

この改訂版ではNiterra MOTUL Zについて、「競技結果に60秒加算(2023 GTAブルテンNo.028-S 4.「決勝レース中に2回の給油を行わなかった」)決勝レースが赤旗中断・中止により2回の給油義務が行えなかったため、ピットイン+給油相当時間を60秒とした」とするペナルティを課しており、順位が優勝から4位となっています。

au TOM'S GR Supra
au TOM’S GR Supra

これで暫定結果はWedsSport ADVAN GR Supraが優勝、2位は36号車 au TOM’S GR Supra、3位は1号車 MARELLI IMPUL Zとなります。

MARELLI IMPUL Z
MARELLI IMPUL Z

その後さらに大会審査委員会は22時25分に、Niterra MOTUL ZのNDDP RACINGから「抗議裁定結果に対し、控訴を行う意志が書面で提出された」と発表したため、正式結果は後日の発表となりました。

●7年ぶりの優勝を飾ったWedsSport ADVAN GR Supra

抗議や控訴の流れにより、決勝当日から1週間後の6月12日正午に鈴鹿サーキットから発表されたのが、スーパーGT第3戦「2023 AUTOBACS SUPER GT Round3 SUZUKA GT 450km RACE」の正式結果。

WedsSport ADVAN GR Supra
WedsSport ADVAN GR Supra

繰り返しになりますが、優勝は19号車 WedsSport ADVAN GR Supra。2016年6月のタイ戦以来、実に7年ぶりの優勝です。また、坂口晴南選手にとってはGT500初優勝。

WedsSport ADVAN GR Supraのドライバー、坂口選手と国本選手
WedsSport ADVAN GR Supraドライバー、坂口選手と国本選手

2位はau TOM’S GR Supraで、ここで獲得したポイントにより36ポイントとなり、ドライバーズランキングではトップに躍り出ました。

au TOM'S GR Supra
au TOM’S GR Supra

3位は昨年のチャンピオンマシンであるMARELLI IMPUL Z。この3位の11ポイントにより、獲得ポイントが18ポイントでランキング7位まで浮上。

MARELLI IMPUL Z
MARELLI IMPUL Z

Niterra MOTUL Zは4位となったことで、獲得ポイントは8ポイント。総ポイント数が29ポイントで首位から2番手となってしまいました。

WedsSport ADVAN GR Supraのスターティンググリッド
WedsSport ADVAN GR Supraのスターティンググリッド

7月はスーパーGTの開催が無く長いインターバルとなりますが、8月は富士100LAPレースと鈴鹿450kmレースの2レースがあります。

灼熱のロングディスタンスとなりますので、体調をしっかりと整えて今から準備をしておきましょう。


●スーパーGT2023第3戦 鈴鹿 GT500決
勝 正式結果

順位 ゼッケン 車名 ドライバー ラップ
1 19 WedsSport ADVAN GR Supra 国本 雄資、阪口 晴南  58
2 36 au TOM’S GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 坪井 翔、宮田 莉朋 58
3 1 MARELLI IMPUL Z 平峰 一貴、ベルトラン・バゲット 58
4 3 Niterra MOTUL Z 千代 勝正、高星 明誠 58
5  100 STANLEY NSX-GT 山本 尚貴、牧野 任祐 58
6 14 ENEOS X PRIME GR Supra 大嶋 和也、山下 健太 58
7 16 ARTA MUGEN NSX-GT 福住 仁嶺、大津 弘樹 58
8 24 リアライズコーポレーション ADVAN Z 佐々木 大樹、平手 晃平 58
9 17 Astemo NSX-GT 塚越 広大、松下 信治 58
10 38 ZENT CERUMO GR Supra 立川 祐路、石浦 宏明 58
11 37 Deloitte TOM’S GR Supra 笹原 右京、ジュリアーノ・アレジ 58
12 ARTA MUGEN NSX-GT 野尻 智紀、大湯 都史樹 58
13 23 MOTUL AUTECH Z 松田 次生、ロニー・クインタレッリ 57
14 64 Modulo NSX-GT 伊沢 拓也、太田 格之進 57
15 39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra 関口 雄飛、中山 雄一 57

ペナルティ:
Car No.38 (12:16)訓戒(Sp.R.27-14.「ピットエリア遵守事項違反」(ファストレーン走行中の車両走行妨害)(ウォームアップ走行時)
Car No.23 松田次生(16:45)ドライブスルー(Sp.R.13-1.a「危険なドライブ行為」未消化につき親技結果に40秒加算
Car No.3(20:30)競技結果に60秒加算(2023 GTAブルテン No.028-S 4.「決勝レース中に2回の給油を行わなかった」)
決勝レースが赤旗中断・中止により2回の給油義務が行えなかったため、ピットイン+給油相当時間を60秒とした。

(写真・文:松永 和浩

この記事の著者

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松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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