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■人気のNシリーズに商用車N-VANが登場
2018年(平成25年)のこの日、ホンダが7月の発売に先立って新型「N-VAN」を公開しました。
N-VANは、「N-BOX」「N-ONE」「N-WGN」に続く、ホンダが展開している「ホンダNシリーズ」の軽商用バンです。
●Nシリーズの原点は名車N360に遡る
ホンダの軽自動車Nシリーズは、スーパーハイトワゴンの「N-BOX(2011年)」、スポーティな走りのセダン「N-ONE(2012年)」、N-BOXよりもやや車高が低いハイトワゴン「N-WGN(2013年)」が展開されていましたが、商用車として「N-VAN」が加わりました。
これらのNシリーズの“N”には、1967年にデビューして一世を風靡したホンダの名車「N360」の志を継承する意味が込められています。
N360は、愛らしいスタイリングから“Nコロ”と呼ばれ、それまでの軽自動車の常識を覆す室内空間と高性能を実現。さらに31万3000円という低価格が人気に拍車をかけ、それまで10年間トップの座に君臨していた「スバル360」から首位を奪い取り、爆発的な人気を獲得したのです。
●商用からレジャーまで幅広いニーズに対応できるN-VAN
Nシリーズには、ホンダが長く取り組んでいた“MM思想“(マン・マキシマム/メカ・ミニマム:人のスペースは最大に、メカニズムは最小に)が継承され、N-BOX 、N-ONE、N-WGNは大ヒットを記録。それに続いたのがN-VANです。
軽商用車バンとして人気のダイハツ「ハイゼット」やスズキ「エブリイ」は、FRでエンジンの上に運転席があるキャブオーバーです。一方N-VANは、N-BOXをベースにしたFFで、エンジンをボンネットに収めるボンネットバンです。
その特徴を活かしてN-VANは、フロアを低床化させて運転席を除いて車内全体がフラットな荷室になる画期的なレイアウトを実現。
また、軽バン初の助手席側Bピラーレス構造によって、助手席側に1580mmという広大な開口幅をもたらし、乗降性や積み下ろし性を大きく向上させ、さらにキャンプや車中泊などのニーズにも応えられる幅広い用途で使えました。
車両価格は128万~187万円と安くはない設定でしたが、軽商用車としては贅沢な安全運転支援システム「ホンダセンシング」を採用し、ヒットモデルとなっています。
●2024年には、電気自動車N-VANが登場
ホンダは、昨年末にEVの新型軽商用車を2024年春に発売することを発表しました。
EVの課題である航続距離は200km(バッテリー容量22kWh)、価格はガソリン車と同等の100万円台に抑えるという具体的な説明もありました。EVの力強い加速と航続距離200kmは、日常の買い物や通勤、レジャーなどに十分活用できると思われます。
商用車EVとしては、三菱自動車の「ミニキャブ・EV」がいったん販売休止の後、昨2022年11月から販売を復活させました。N-VAN EVの価格100万円台は、補助金を含めたときの価格と思われますが、手頃な価格と言えるのではないでしょうか。
商用バンは、業務用で使うのはもちろんですが、自動車税が安いこともあり、最近はアウトドアや車中泊などの“遊ぶためのクルマ”として使われているケースが増えています。
特にN-VANのようにN-BOXベースで作られたクルマは、パッと見、乗用と変わらず、お洒落な感覚が魅力ですね。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。
(Mr.ソラン)