■喜びやリラックスした状態、緊張感などをリアルタイムで表示
ヤマハ発動機は、ライダーの感情を可視化する「感情センシングアプリ」を開発しました。産学共創による最新技術で、楽しく、安心、安全なライディングを支援するのが狙いです。
「感情センシングアプリ」は、ヤマハ発動機と横浜国立大学の島圭介准教授とミルウスとの共同研究で生まれた技術。心電データをもとに、人の感情を推定し、スマホ・アプリで可視化する感情推定技術として開発されています。
感情推定技術の共同研究とアプリの開発は、バイクライフの楽しみを広げるのをはじめ、安心、安全な運転支援を目的に掲げています。ヤマハ発動機では、この感情推定技術が応用された同アプリの実証実験を、2023年後半より開始する予定としています。
「感情センシングアプリ」は、身体に装着したベルト型センサーで心電データを計測し、喜びやリラックスした状態、緊張など、ライダーの感情をリアルタイムでスマホに表示。
解析データを地図上にプロットすることで、ツーリング先のビューポイントで得た感動や複雑な交通環境での緊張、またイライラ感や眠気など、ライダーが行動を判断する上で参考になる心身状態を時系列でフィードバックするそうです。
ヤマハ発動機では、新しいカスタマーエクスペリエンスの提供に取り組んでいて、感情推定技術に関する研究による「感情センシングアプリ」の開発は、その成果のひとつ。感動体験を可視化する技術になっています。実証実験を重ねることで、こうしたアプリによりバイクで出かけるのがより楽しく、安全になる日が遠くない将来実現するかもしれません。
(塚田勝弘)