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■ホンダの電動バイクは法人オンリーとなっている
環境保護、地球を守るという観点からモビリティ全般は電動化に向かっています。当然ながら二輪においても電動バイクの普及が急務といった時代です。
とくに原付クラスにおいてはエンジンを積んだまま排ガス規制をクリアするのが難しく、おのずと電動シフトせざるを得ないという状況になっています。
ただし原付クラスの電動バイクというと国産の選択肢はわずかなものです。二輪における世界最大手といえるホンダにおいては個人向けの電動バイクは現時点ではラインナップに見当たりません。
法人向けの電動スクーターとして「BENLY e:」や「GYRO e:」といったシリーズを展開していますが、これらは法人専用モデルとなっています。
環境意識の高いホンダファンにとって、乗りたくても乗れないのがホンダの電動スクーターなのです。
●バイクリースを使えば個人ユーザーも乗ることができる
法人向けとなっている背景は、バッテリーリサイクルにおける社会的責任から、バッテリーの回収が確実に実施できるであろう法人に限定するためです。
ご存知のように、ホンダの電動スクーターは「モバイルパワーパックe:」という交換型バッテリーを使っています。このバッテリーについてリユース・リサイクルまで責任もって実施できるためには個人向け販売は難しいというのがホンダのスタンスなのです。
そんなホンダの電動スクーターを個人で利用することができるスキームがあります。それが「バイクリース」です。
ホンダがリース会社(法人)に電動スクーターを販売、そこから個人がリースすることで、個人向けには販売されていないホンダの電動スクーターをパーソナルユースで使うことが可能になるというわけです。
●月々1万4630円のコストは割高に感じるが…
東京モーターサイクルショー2023にブースを出していた株式会社オークネットのバイクリースでは、BENLY e:、GYRO e:、GYROCANOPY e:といった各電動モデルのリース対応が可能になっています。
こうしてリース会社を介するスキームを使えば、個人であってもホンダの電動スクーターを日々乗ることが可能になります。
リース料金については原付一種相当のBENLY e:で月額1万4630円(5年リース・CEV補助金適応・任意保険別)となるそうです。単純計算で5年間で88万円ほどかかることになります。
同モデルの車両価格が36万3000円であることを考えると、5年間で2台以上のコストがかかるというのは、少々割高感もあります。
それでも「ホンダの電動スクーターがある生活をいち早く経験してみたい」と願うファンにとっては、あきらめていたモデルに乗る手段があるという点で大いに注目といえそうです。