コルベットとカマロの神通力は健在。シボレーの展示エリアは常に大賑わい【モーターファンフェスタ2023】

■最新のコルベットか、完熟のカマロか

モーターファンフェスタ2023に展示されたシボレー コルベット
モーターファンフェスタ2023に展示されたシボレー コルベット

富士スピードウェイで2023年4月23日(日)に開催された「モーターファンフェスタ2023」は多くの来場者で賑わいました。

新型車大試乗会、乗り比べ試乗会、同乗試乗会といった各種体験イベントはもちろん、自動車メーカー・インポーターによる車両展示も常に黒山のひとだかり状態。最新のスーパーカーやスポーツカー、ホットハッチなどをつぶさに観察しては写真を撮る姿がそこかしこに見られました。

シボレーの展示車両は、コルベットとカマロ。この2台も、ひっきりなしに来場者に取り囲まれていました。

C1からC8(現行)まで、コルベットのDNAは連綿と受け継がれてきました
C1からC8(現行)まで、コルベットのDNAは連綿と受け継がれてきました

両者とも、いわずとしれたアメリカ車のアイコン。とりわけミッドシップ化を果たした8代目コルベットは、スーパーカー然としたスタイルと優れた走りで、各方面から高い評価を集めています。そんな注目のアメリカンスポーツとあって、車両スタッフの方が脱着式のルーフを外したり、エンジンを始動したりするなど、展示車のコルベットに何らかの“動き”があると、すぐにその周辺は人、人、人の状態に。

現行カマロはまもなく生産終了。完熟期の今が狙い目かも!
現行カマロはまもなく生産終了。完熟期の今が狙い目かも!

カマロも注目度では負けていません。しばらく展示車を取り巻く様子を眺めていると、じっくり眺めている人の年齢層は、コルベットよりも若め。現行モデルは2024年1月で生産終了するといわれ、まさしく“完熟期”を迎えたといえるカマロですが、その独創的なスタイリングはいまも若者を惹きつけてやまないのだなあ、となんだかしみじみ感服した次第。

ちなみに展示車は2.0リッター直4を搭載したエントリーグレードで、車両価格は668万円。V8搭載のSSより180万円安いお値段で、これだけの“迫力”を手に入れられるというのはかなりリーズナブルといえます。しかも、直4とはいえエンジン出力・トルクは274ps/400Nmと実力十分。マッスルカー好きの自分としてはやはりV8にも惹かれますが、以前試乗した経験に鑑みると、鼻先軽やかにスイスイとスムーズに運転できて、扱いやすさでは直4に軍配があがりそうです。

初代カマロは1967年に誕生した。現行は6代目。写真は1969年シボレー カマロ SSクーペ
初代カマロは1967年に誕生。現行は6代目。写真は1969年シボレー カマロ SSクーペ

現行モデルの生産終了にあたり、グローバル・シボレー・バイスプレジデントのスコット・ベル氏は「これがカマロの物語の終わりではありませんので安心してください」と語っています。

カマロがなくならないという事実にはひと安心ですが、次世代モデルは電動化する可能性が大。となると、純粋に内燃機関で楽しむことのできるカマロはこれが最後かもしれません。

そういう意味では、現行カマロ、もしかしたら今が買いなのかも……と、展示車を眺めながらついお財布の中身を確認してしまう私なのでした。

ちなみに、シボレーは2023年5月20日(土)に富士スピードウェイで「CHEVROLET FAN DAY 2023」を開催予定。昨2022年には200台近くのシボレー車が集結したという一大ファンイベントです。オーナーによるパレードランはもちろん、サーキットタクシーやコンクールデレガンスなど、オーナーでなくても楽しめるコンテンツが満載となっている模様。気になるかたは公式サイトをチェックしてみてください。

(文:三代やよい)

【関連リンク】

・CHEVROLET FAN DAY 2023公式サイト
https://chevroletfanday.jp/2023/#event

この記事の著者

三代やよい 近影

三代やよい

自動車メーカー勤務後、編集・ライティング業に転身。メカ好きが高じて、クルマ、オートバイ、ロボット、船、航空機、鉄道などのライティングを生業に。乗り継いできた愛車は9割MT。ホットハッチとライトウェイトオープンスポーツに惹かれる体質。
生来の歴女ゆえ、名車のヒストリーを掘り起こすのが個人的趣味。
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