ホンダ「SmaChari」は、いろいろな自転車を電動アシスト化・コネクテッド化するサービス

■「SmaChari(スマチャリ)」は自転車に取り付ける電動アシストユニット、スマート向けアプリから構成

街にすっかり溶け込んでいる電動アシスト自転車。シェアサイクルでも電動アシスト自転車が定番化しています。

そんな中、ホンダは、多様な自転車に装着できる電動アシストユニットと連動するスマホ・アプリにより、さまざまな自転車を電動アシスト化、コネクテッド化できるサービス「SmaChari(スマチャリ)」を、2023年3月30日(木)に発表しました。

「SmaChari」のイメージ
「SmaChari」のイメージ

「SmaChari」搭載第1号になる自転車として、ワイ・インターナショナルが2023年9月に発売する予定になっています。

SmaChari搭載電動アシストユニット
SmaChari搭載電動アシストユニット

「SmaChari」は、スマート向けアプリと自転車に取り付ける電動アシストユニットからなります。

取り付ける自転車のタイプに合わせ、法規に準拠するアシスト出力を算出、適用させる出力制御技術が日本で初めて(2023年3月現在、ホンダ調べ)採用されています。

つまり、多くの自転車メーカーやブランドが電動アシスト自転車に参入できることになります。

同技術により、さまざまな自転車を電動アシスト化、コネクテッド化することが可能。また、スマホ・アプリを通じて、電動アシストシステムの起動や個人に合わせたアシスト出力の最適化、速度など走行状態やバッテリー残量の表示、故障の検知、走行データ管理、位置情報の共有、所有者情報の管理など、コネクテッド機能を使い、さまざまな機能、情報も享受できます。

「SmaChari」のシステムイメージ
「SmaChari」のシステムイメージ

ホンダは、「SmaChari」のスマホ・アプリをユーザーに提供し、「SmaChari」が搭載された自転車を製造、販売する企業に対して、電動アシストユニットの制御ソフトウェアに関する技術をはじめとするライセンス、「SmaChari」を運用、管理するコネクテッドプラットフォームを有償で提供。

さらに、今後は「SmaChari」を幅広い自転車に搭載することを目指すとともに、システムを継続的に進化させるとしています。

第1弾の「RAIL ACTIVE-e」
第1弾の「RAIL ACTIVE-e」

「SmaChari」を開発したのは、自転車通学をする高校生からの声があったそう。全国の高校約5000校のうち、通学路に高低差50m以上の坂がある高校は約45%に達するとのこと。

SmaChari開発チームが、自転車で通学する全国の高校生2708人に聞き取り調査を実施。その結果、48%にあたる1278人が、自転車通学に体力的負担を感じていて、「電動アシスト自転車が欲しい」と回答したとのこと。

一方で、「電動アシスト自転車の機種が限られている」「電動アシスト自転車は欲しいが盗難が怖くて購入に踏み切れない」などの意見も多くあったようです。

「SmaChari」搭載車の走行シーン
「SmaChari」搭載車の走行シーン

筆者も高校生時代に、片道40分の自転車通学をしていました。丘の上にある学校は、最後は急な登り坂で、大半の学生が自転車を押していました。

電動アシスト自転車は、ヤマハ発動機が世界で初めて1993年に初代「PAS」を発売したため、筆者が高校生時代はまだ実用化されていませんでした。が、電動アシスト自転車があれば通学がもっと楽だっただろうなと思います。

「SmaChari」の開発メンバー
「SmaChari」の開発メンバー

第1弾となる「RAIL ACTIVE-e」は、ワイ・インターナショナルが展開するスポーツ自転車専門店「ワイズロード」「ワイズロードオンライン」での取り扱いになります。

■商品名:「RAIL ACTIVE-e」
・価格:22万円(消費税込み)
・発売時期:2023年9月(予定)
・受注開始時期:2023年5月(予定)

■SmaChari展示予定
・Hondaウエルカムプラザ青山
・展示期間:2023年3月29日(水)~3月31日(金)、4月3日(月)~4月9日(日)

■「CYCLE MODE TOKYO 2023」Hondaブース・Y’s Roadブース
・会場:東京ビッグサイト 西4ホール 小間番号 W-704
・展示期間:2023年4月15日(土)~4月16日(日)※入場料が必要

(塚田 勝弘)

【関連リンク】

「ワイズロードオンライン」
https://online.ysroad.co.jp/shop/pages/smachari.aspx

CYCLE MODE TOKYO 2023公式サイト
https://www.cyclemode.net/2023/

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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