■日本の若き大砲・村上宗隆選手の愛車は、スポーツ選手御用達のSUV
インターネットの普及により、過去のメディアとなりかけていたテレビ。かつてほとんどの国民が見ていた年末の風物詩である紅白歌合戦も、2022年は35.3%に留まりました。
しかし、3月8日(日本会場は3月9日)に開幕したワールドベースボールクラシック(以下WBC)は、侍ジャパンの試合を生中継した4戦ともに視聴率が40%を超え、準決勝のイタリア戦の視聴率は48%と注目の高さが際立っています。
ここでは、侍ジャパンとしてWBCで活躍している注目の選手の愛車について紹介しましょう。
●村上宗隆選手の愛車「メルセデス・AMG G63」とは?
プロ5年目の2022年シーズンは、日本選手最多のシーズン56本塁打を放ち、史上最年少三冠王に輝いた「村神様」こと村上宗隆選手の愛車は、メルセデス・AMG G63です。
平成から令和に年号が変わっても、芸能人やスポーツ選手に支持されているのが、メルセデス・ベンツの究極のオフローダーと呼ばれるGクラスです。
メルセデス・ベンツGクラスは、軍用車のゲレンデヴァーゲンがルーツの本格的オフローダーです。1979年に初代モデルが登場し、日本市場に正規輸入されるようになったのは、2代目となる現行モデルとなった1991年からです。
現在Gクラスは、5ドアのロングボディしか設定されていませんが、かつては3ドアのショートボディやカブリオレと、多彩なボディタイプが用意されていました。
現行型Gクラスは、2018年6月にフルモデルチェンジに匹敵する大幅なマイナーチェンジを実施します。何故マイナーチェンジなのかというと、型式がW463型のままだからです。
最新型のGクラスは、初代モデルから継承されているオフロード走行に適したラダーフレームを新設計。最大3.4mm厚のスチール鋼板を「ロ」の字型にした鋼材から制作し、MAG溶接技術で組み立てることで、悪路走行時に求められる強度、剛性、安全性を高めているのが特徴です。
最新型のGクラスは、ボディシェルは耐荷機能を持つことを考慮して高張力スチール製とし、フェンダー、ボンネット、ドアはアルミニウムを採用。高張力/超高張力スチール、およびアルミニウムによる新しい材料構成と、ボディパーツ毎に最適な素材を採用して約170kgの軽量化を実現しています。
最新型のGクラスのサスペンションは、Gクラス開発チームとメルセデスAMG社が協業し、フロントのダブルウィッシュボーン独立懸架サスペンションと、リアのリジッドアクスルを採用。
なかでもリアサスペンションは、トレーリングアーム左右各4本とパナールロッド1本を備えた新型リジッドアクスルを採用しています。この結果、オフロードの走破性に加えて、オンロード走行の快適性がさらに向上しています。
安全装備では、全モデルに「レーダーセーフティパッケージ」をはじめとする安全運転支援システムを標準装備し、安全性、快適性、利便性が大幅に向上されています。
村上選手の愛車であるAMG G63は、Gクラスの最上級モデルで、車両本体価格は2035万円(2018年当時)です。
AMG G63は、オフローダーとしてのGクラスに、AMGのモータースポーツで培ったテクノロジーを搭載したトップパフォーマンスモデルです。
搭載されているエンジンは、メルセデスAMG社が自社開発した最高出力585ps、最大トルク850Nmを発生する4L V型8気筒ツインターボで、トランスミッションは9速ATが組み合わされます。
このエンジンは、アルミニウムクランクケースに鍛造アルミニウム製ピストンを組み合わせることで、軽量かつ高強度なエンジンとなっています。さらに、シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングするNANOSLIDE摩擦低減加工を施すことで、フリクションロスを低減しているのが特徴です。
また、メルセデスAMG G 63専用装備として、圧倒的なパフォーマンスに対応するAMG強化ブレーキ、コーナリング時やブレーキング時には、硬いスプリングレートに瞬時に切り替えることで、高い安定性と思いのままの俊敏なハンドリングを実現する「AMG RIDE CONTROLスポーツサスペンション」を採用しています。
侍ジャパンの主軸打者で、パワフルな村上選手に、力強いエクステリアデザインと圧倒的なパワーを発生するエンジンを搭載したメルセデスAMG G63はベストマッチだと思いませんか?
(文・写真:萩原 文博)