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■広い室内・収納スペースと低燃費が魅力のコンパクトワゴン
![2011年にデビューしたフィットベースのステーションワゴン・フィットシャトル(ハイブリッド)](https://clicccar.com/uploads/2023/03/12/whatday_20230317_02-380x253.jpg)
2011(平成23)年3月17日、ホンダが新型ステーションワゴン「フィットシャトル」の発売を発表しました。
フィットシャトルは、当時大ヒットしていたコンパクトカー「フィット」をベースにしたステーションワゴンで、広い室内・収納スペースと、優れた燃費性能が魅力でした。
●フィットのワゴンとして最初に登場したエアウェイブ
2005年、ホンダからフィットベースのコンパクトなワゴン「エアウェイブ」が発売されました。フィットが採用した画期的なセンタータンクレイアウトを採用し、ホイールベースをフィットより100mm伸ばしたステーションワゴンです。
![2005年にデビューしたステーションワゴンのエアウェイブ](https://clicccar.com/uploads/2023/03/12/whatday_20230317_03-e1678758671282-200x105.jpg)
短いノーズで形成された流麗なフォルムに、広い室内・収納スペース、さらに低床・フラットフロアに多彩なシートアレンジなどを実現。
パワートレインは、1.5L直4 SOHCエンジンとCVTの組み合わせ、駆動方式はFFと4WDが用意され、車重は重くなりましたが、パワフルなエンジンで安定した走りが楽しめました。
当時各メーカから投入されていたライバルのステーションワゴンの中でも、使い勝手の良さでリードしていましたが、車両価格がライバル車よりも高いため、販売は期待通りには伸びませんでした。
●ハイブリッドも追加されてトップクラスの燃費を達成したフィットシャトル
エアウェイブの後を継いで2011年に登場したフィットシャトルも、フィットをベースにしたステーションワゴンです。エアウェイブ同様、室内・収納スペースの広さ、使い勝手の良さと走り、加えて燃費の良さが特徴でした。
![IMA(ホンダ・インテグレーテッド・モーターアシスト)」ハイブリッド](https://clicccar.com/uploads/2023/03/12/whatday_20230317_04-e1678758729733-185x200.jpg)
パワートレインは、フィットと同じガソリンエンジンの1.5L直4 i-VTECと、1.3L直4 i-VTECエンジン+モーターの“IMA(ホンダ・インテグレーテッド・モーターアシスト)”ハイブリッドです。
フィットでも採用されているIMAは、エンジンとトランスミッションの間にモーターを挟み込んで、モーターでエンジン出力をアシストするマイルドハイブリッド。ガソリンエンジン車、ハイブリッド車とも燃費はフィットと同等レベルで、トップクラスの燃費性能を達成しました。
![フィットシャトルの広い室内・収納スペース](https://clicccar.com/uploads/2023/03/12/whatday_20230317_05-200x133.jpg)
しかし、立ち上がりの販売こそ順調でしたが、その後は徐々に低迷。 収納スペースや燃費、走りについては高い評価を受けましたが、結局、販売は回復しないまま2015年に販売を終えました。
●フィットシャトルの後継としてフィットの冠が取れたシャトルが登場
2015年、フィットシャトルの後継モデルとして、フィットの冠が取れた「シャトル」がデビューしました。
![2015年にデビューしたシャトル。堅調な販売を続けるも、2022年に販売終了](https://clicccar.com/uploads/2023/03/12/whatday_20230317_06-e1678758864713-200x102.jpg)
パワートレインは、7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を改造したハイブリッド“SPORT HYBRID i-DCD”、および1.5L直噴VTECエンジンの2種。ハイブリッドは、DCTに高出力モーターを内蔵したホンダ独自のシステムで、DCT特有の俊敏な変速が特徴です。
また、安全運転支援技術として“衝突軽減ブレーキ”と“誤発進抑制機能”が装備、2017年にはマイナーチェンジで全車に“ホンダセンシング”が採用されるなど、その後も進化を続けて堅調な販売を続けていましたが、惜しまれながら2022年に生産を終えました。
フィットシャトルが不振だったのは、ベースのフィットと同じ顔つきが新鮮味に欠け、安直なイメージが強かったこと、また当時5ナンバーミニバンとして人気が高かったストリームの陰に埋もれてしまったためではないでしょうか。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。
(Mr.ソラン)