■現行C-HRを新車で買うなら今しかない
トヨタC-HRが、2023年7月下旬をもって生産を終えるとホームページに掲載されました。
C-HRは、4代目プリウスに続いて「TNGA」第2弾として登場。後方視界に多少目をつぶりながらも、トヨタとしてはかなり攻めたエクステリアデザインがウケて大ヒットモデルになりました。デザインコンセプトは「センシュアル スピード‐クロス」。
彫刻的な面造形、スピード感あるキャビンなど、ダイヤモンドをモチーフに、強く絞り込まれたボディと大きく張り出したフェンダーアーチなどが力強さを演出しています。「モデリスタ」仕様など、ドレスアップ、カスタマイズのベース車としても絶大な支持を集めてきました。
一方で、後席が狭く見えるエクステリアデザインや後席の着座位置(ヒール段差)が低めということもあり、リヤシートは多少の圧迫感を抱かせます。
日本でも取り回ししやすいCセグメントのSUVであり、カローラクロスが登場するまで、ちょうどいいサイズのSUVとして役割を担ってきました。パワートレーンは、1.2Lガソリンターボ、1.8Lハイブリッドを設定。欧州など世界で鍛え上げてきたという走りは、スポーティなハンドリングも美点です。
2019年10月、比較的大がかりなマイナーチェンジを受け、エクステリアデザインの刷新や1.2Lガソリンターボにインテリジェントマニュアルトランスミッションの6速iMTを設定。スマホ連携が可能なディスプレイオーディオ、車載通信機のDCMが全車標準化されるなど、コネクティビティも強化されています。
安全装備でも駐車時など静止物を検知し、衝突被害の軽減に寄与する「インテリジェントクリアランスソナー」がオプション設定されるなど、装備の充実化も盛り込まれています。さらに、「GR SPORT」も追加されたことで、スポーティな内外装や走りを享受できます。
気になる次期型は、欧州トヨタであるToyota Motor Europe NV/SA(TME)が2022年12月に発表した「C-HR prologue(プロローグ)」がベースになると思われます。なお、新聞などの一部報道によると、次期C-HRは海外専用モデルになる方針と報じています。
TMEは「C-HR プロローグは、ヨーロッパで最も競争が激しいC-SUVセグメントに、多彩な電動化を提案する」としています。ハイブリッド仕様に加えて、プラグインハイブリッドを設定。欧州生産になると発表されています。
C-HR プロローグは、コンセプトカーらしいデザインではあるものの、bZ4X、プリウスが採用する最新の「ハンマーヘッド」をモチーフとしたフロントセクションやスタイリッシュなリヤビューが目を惹きます。
日本でも発売されれば、また人気沸騰となりそうですが、どうなるか気になるところです。
(塚田勝弘)