ヤマハが「テネレ700 ABS」「MT-03 ABS」「YZF-R25 ABS」にニューカラーを採用した2023年モデルを発表

■MT-03 ABSは最新の排気ガス規制にも適合

ヤマハ発動機(以下、ヤマハ)は、アドベンチャーモデルの「テネレ700 ABS」、スポーツネイキッドの「MT-03 ABS」、スーパースポーツモデルの「YZF-R25 ABS」に、いずれもカラーリングなどを変更した2023年モデルを発表しました。

テネレ700 ABSの2023年モデル
テネレ700 ABSの2023年モデル

テネレ700 ABSとYZF-R25 ABSは、従来からのスペックや装備はそのままに、いずれも新色を追加するなどで、カラーバリエーションを変更。

MT-03 ABSでは、最新の排気ガス規制に適合させるなどのマイナーチェンジが施されていることが注目です。

●テネレ700 ABSの2023年モデル

700ccの2気筒エンジンを搭載するアドベンチャーモデルがテネレ700 ABSです。

テネレ700 ABS(ブルー)
テネレ700 ABS(ブルー)

元祖は、1970年代に世界で最も過酷なラリーといわれるパリ・ダカールラリー(現在のダカールラリー)へ参戦したヤマハのワークスマシン「XT500」。

その技術などを投入したのが1983年に発売された「XT600テネレ」で、高い耐久性や悪路などでの優れた走破性が世界中で評価されたことで大ヒット。現在も続くテネレ・シリーズの礎となりました。

2019年に登場した現行のテネレ700 ABSは、「MT-07 ABS」など、ミドルクラスのスポーツモデルでも定評がある688cc・直列2気筒エンジンを搭載。

テネレ700 ABS(マットグリーニッシュグレー)
テネレ700 ABS(マットグリーニッシュグレー)

最高出力73ps・最大トルク6.9kgf-mを発揮するこのエンジンは、低中速域での豊かなトルク特性と、高回転域での伸びやかなパワー特性を両立。オフロードでのファンライディングとオンロードでの扱いやすさに貢献しています。

また、フロント21インチ、リヤ18インチの軽量アルミ製ホイール、ポジションの自由度と利便性を追求したフラットシートなども採用。オン/オフ問わず、長距離ツーリングなどでの高い快適性や走破性を実現しています。

その2023年モデルでは、ボディカラーに新色の「ブルー」を採用。ワークスレーサーなどに採用されるヤマハレーシングブルーをベースに、ソリッドグレーのグラフィックを配置することで、ダカールラリーのテイストを盛り込んでいることがポイントです。

テネレ700 ABS(ホワイト)
テネレ700 ABS(ホワイト)

また、同じく新色の「マットグリーニッシュグレー」は、アウトドアシーンとマッチングしながらも、高い質感も合わせ持つ色調を採用しています。

なお、レッドのスピードブロックを配し、歴代のヤマハレースシーンをイメージさせる「ホワイト」は継続販売されます。

価格(税込)は134万2000円で、2023年3月8日(水)に発売されます。

●MT-03 ABSの2023年モデル

一方のMT-03 ABSは、最高出力42psを発揮する320cc・直列2気筒を搭載したスポーツネイキッド。ヤマハのストリートファイターモデル、MTシリーズに属するバイクです。

MT-03 ABSの2023年モデル
MT-03 ABSの2023年モデル

サーキット走行にも対応する高性能なスーパースポーツをベースに、カウルレスやアップライトなハンドルなどにより、街乗りやワインディング、ツーリングまで、幅広いフィールドに対応させたモデルがストリートファイター。

なかでも、MTシリーズは、1000ccの「MT-10 ABS」、900ccの「MT-09 ABS」、700ccの「MT-07 ABS」、250ccの「MT-25 ABS」といった豊富なラインアップを誇ります。

MT-03 ABS(グレー)
MT-03 ABS(グレー)

MT-25 ABSと共通の車体を持つMT-03 ABSは、37mm径インナーチューブの倒立式フロントフォークを採用。旋回時や制動時などでの良好なフロント接地感に寄与し、自然な操舵感を体感できるハンドリングを実現します。

また、アップライトなバーハンドルにより、市街地で乗りやすく、長距離ツーリングでも疲れにくいポジションを実現。

中央部に小型LEDヘッドライト、左右にはシャープなポジションランプを採用したフェイスデザインなどにより、MTシリーズらしい精悍なフォルムも演出しています。

その2023年モデルでは、最新の平成32年(令和2年)排出ガス規制に適合。また、機敏で滑らかなシフトアップ操作を支援するクイックシフターをアクセサリー設定しました。

MT-03 ABS(ブルー)
MT-03 ABS(ブルー)

加えて、カラーリングとグラフィックも変更。「グレー」はホイールにシアンを採用し、上級モデルのMT-10 ABSなどと同様の、新しいトレンドとシリーズを象徴するカラーとなっています。

また、「ブルー」は、ヤマハのフラッグシップ、1000ccスーパースポーツの「YZF-R1」を彷彿とさせる色調で、高いパフォーマンスを感じさせるカラーです。

さらに、「マットダークグレー」も設定。ダークトーンのローコントラストを演出した色調により、シリアスなイメージを醸し出しています。

価格(税込)は68万7500円。2023年2月24日(金)に発売されます。

●YZF-R25 ABSの2023年モデル

そして、YZF-R25 ABS。「毎日乗れるスーパーバイク」をコンセプトに開発され、高次元な走行性能とスタイリング、さらに日常での扱いやすさも兼ね備えた250ccのスポーツモデルです。

YZF-R25 ABSの2023年モデル
YZF-R25 ABSの2023年モデル

ヤマハのスーパースポーツモデル、「YZF-R」シリーズの末弟にあたるモデルで、ラインアップには、前述のYZF-R1のほか、700ccの「YZF-R7」、320ccの「YZF-R3」など、こちらも豊富な車種を揃えています。

最高出力35psを発揮する249cc・直列2気筒エンジンは、軽量かつ高温強度に優れるアルミ鍛造ピストン、オールアルミ製DiASilオフセットシリンダーなど、最新テクノロジーを投入。

YZF-R25 ABS(パープル)
YZF-R25 ABS(パープル)

低・中回転域の扱いやすさと高回転域の高揚感を高次元でバランスさせることで、市街地からワインディングまで、軽快な走りが楽しめます。

スタイルは、YZF-R1を彷彿とさせるM字ダクトを採用したフロントカウルが印象的。また、肉抜き加工されたハンドルクラウンなど、2輪最高峰レースMotoGPを走るワークスマシン「YZR-M1」さながらの装備も光ります。

YZF-R25 ABS(ブラック)
YZF-R25 ABS(ブラック)

その2023年モデルでは、新色に「パープル」を設定。従来からのスポーティなイメージはそのままに、これまでにない新鮮なトレンドカラーが採用されています。

なお、現行の「ブルー」と「ブラック」も継続販売し、全3色で展開されます。

価格(税込)は69万800円。2023年2月22日(水)に発売されます。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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