イタリアのアプリリアが新型「SR GT125」を国内発売。オン・オフを軽快に走れる原付二種の冒険スクーター

■街から郊外まで楽しめるアーバンアドベンチャー

イタリアのバイクブランド「アプリリア」が、エンデューロバイクを彷彿とさせるスタイルを持ち、オン・オフ両方で軽快な走りを楽しめる原付二種スクーターの新型「SR GTスポーツ125」を国内発売することを発表しました。

アプリリア・SR GT125
アプリリア・SR GT125

アプリリアが「アーバンアドベンチャー」と呼ぶジャンルに属するこのモデルは、都市部での日常的なライディングはもちろん、郊外の悪路を走るちょっとした冒険も楽しい「SR GT」シリーズの125cc版。

トレールタイプのタイヤやロングトラベルサスペンションを採用する「SR GT200」と同一の車体に、約15psを発揮する125cc・単気筒エンジンを搭載した新型が登場しました。

●不整地でのコントロール性や快適性を向上

SR GTは、前述の通り、「アーバンアドベンチャー」というジャンルに属するスクーターです。2022年に174cc・単気筒エンジンを搭載する軽二輪モデルのSR GT200が登場。その車体に125cc・単気筒エンジンを採用した原付二種モデルが、今回発売されるSR GT125です。

ST GT125のリヤビュー
ST GT125のリヤビュー

シリーズ共通の特徴は、まず、そのスタイル。アクティブなライディングポジションとモーターサイクルにインスパイアされたというネイキッドハンドルバーの採用により、オフロードを走るエンデューロバイクを彷彿とさせるフォルムを実現しています。

また、3連フルLEDヘッドライトを持つフロントマスクは、アグレッシブでスポーティな印象を加味。容量9Lの燃料タンクを内蔵するセンタートンネルにより、モーターサイクルのようなルックスも実現しています。

足まわりでは、まずサスペンションに、33mm径のインナーチューブを備えるショーワ製フロントフォークや、5段階のプリロード調整が可能なダブルアクション型ショーワ製ツインショックアブソーバーを装備。

トラベル量はフロント122mm・リヤ102mmで、前後共に一般的なスクーターよりも大きく取ることで、特に不整地でのコントロール性や快適性、安全性を向上させています。

スマートフォンと連携できるインストルメントパネル
スマートフォンと連携できるインストルメントパネル

また、悪路走行も考慮したトレールタイプのタイヤには、フロント110/80-14・リヤ130/70-13というワイドなサイズを採用。軽量なアルミニウム合金製ホイールとのマッチングにより、優れた俊敏性とハンドリングを発揮するだけでなく、渋滞路などの低速走行時も高い安定性を誇ります。

ほかにも、走行風を防ぎ、長距離ツーリングなどでも疲れにくいウィンドスクリーンを装備。175mmという最低地上高により、路面の凹凸なども簡単に乗り越えられる高い走破性に貢献しています。

ST GT125(イリジウムグレー)
ST GT125(イリジウムグレー)

なお、ボディサイズは全長1920mm×全幅765mm×全高1295mmで、ホイールベース1350mm。

799mmというシート高により足着き性も抜群で、満タン時の車両重量で148Kgという軽い車体により、駐車場などでの取り回しがとても楽なのもポイントです。

●粘り強く環境にも配慮した125cc・単気筒エンジン

そんなST GTに、前述の通り、125cc・単気筒エンジンを搭載するのがST GT125です。

ST GT125(レッドレースウェイ)
ST GT125(レッドレースウェイ)

最高出力11kW(15ps)/8750rpm、最大トルク12Nm(1.22kgf-m)/6500rpmを発揮するパワートレインは、あらゆる状況下において粘り強く、優れたピックアップ性能やスムーズな乗り心地も実現。クラストップレベルのパフォーマンスを誇ります。

また、環境にも配慮し、独自のアイドリングストップシステム「RISS(Regulator Inverter Start & Stop System)」も装備します。

従来からあるスターターを廃止し、クランクシャフトに直接取り付けたブラシレスモーターを採用するこのシステムは、信号待ちなどでスクーターが停止してから1〜5秒後にエンジンを自動停止。発進時は、スロットルを軽くひねるだけで、大きな音を立てることなくエンジンが瞬時に再始動します。

シート下には約25Lの収納スペースも確保
シート下には約25Lの収納スペースも確保

ボディカラーは、「ストリートゴールド」「イリジウムグレー」「レッドレースウェイ」の3色。いずれも、アグレッシブなグラフィックと仕上げを施すことで、スポーティな雰囲気を醸し出します。

ST GT125の価格(税込)は58万3000円で、軽二輪タイプのST GT200が60万5000円ですから、よりリーズナブルな値段を設定しています。

2023年2月3日よりすでに受注開始で、2023年3月より順次出荷されます。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
続きを見る
閉じる