ロイヤルエンフィールドがミドルサイズの新型クルーザー「スーパーメテオ650」を発表。日本発売はあるのか?

■伝統の650cc・並列2気筒エンジンを搭載する新型モデル

1901年にイギリスで発祥し、現在はインドの自動車大手、アイシャーモーターズ・リミテッド(Eicher Motors Limited)の1部門である、世界最古のバイクブランドが「ロイヤルエンフィールド」。

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レトロなスタイルが魅力のスーパーメテオ650

その最新モデルとなる650ccのクルーザーモデル「スーパーメテオ650(Super Meteor 650)」が、インドや欧州で発売開始され、アジア太平洋市場にも今後、順次導入することが明かになりました。

新型のクルーザーモデルは、ロイヤルエンフィールドが培った121年の伝統を継承しつつ、扱いやすい650cc・並列2気筒エンジンと、新しいシャシーをマッチングしたことが大きな特徴。日本での発売も期待される最新モデルです。

●あらゆる経験値のライダーが楽しめるバイク

2022年11月にイタリアで開催されたEICMA(ミラノショー)で発表された新型クルーザーモデルが、スーパーメテオ650。

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左がスタンダードのスーパーメテオ650、右がスーパーメテオ650ツアラー

ちなみに、クルーザーモデルとは、低いシート高やアップライトなハンドル、快適なシートなどにより、アメリカや欧州などの大陸を長距離走行することに適したツーリングモデルのこと。

ロイヤルエンフィールドでも、1950年代半ばからクルーザーの人気が高かったアメリカ向けに、2気筒エンジンを搭載した「レディッチ・スーパー・メテオ(Redditch Super Meteor)」を販売するなど、従来から高い実績を誇るといいます。

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スーパーメテオ650のエンジン

新型スーパーメテオ650では、パワートレインに648cc・並列2気筒エンジンを採用。レトロなスタイルを持つスポーツモデルの「INT 650」や「コンチネンタルGT650」などで好評の空冷エンジンは、低回転域からトルクフルで、扱いやすい特性が魅力です。

●車体はイギリス老舗コンストラクターが担当

車体まわりでは、フレームやスイングアームを英国のハリス・パフォーマンス社が担当。

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スーパーメテオ650のリヤビュー

1980〜1990年代に、世界グランプリマシンや耐久レースマシンのフレームを手がけた、老舗コンストラクターが手掛けた完全新設計の車体により、高速安定性をもたらす低重心と容易な取り回しを実現。あらゆる経験値のライダーが、自信を持ってライディングできる仕様となっています。

また、サスペンションでは、ロイヤルエンフィールド初の倒立フォークを採用し(ストローク量120mm)、5段階のプリロード調整が可能なプレミアム・リヤショック(ストローク量101mm)とマッチング。

フロント19インチ、リヤ16インチのキャストホイールに、専用設計したチューブレスタイヤなどの装備により、あらゆる速度域で、安定して優れたハンドリングとコントロール性を実現します。

●グラマラスで流麗なボディ

外観では、低く設定したシート高、グラマラスな燃料タンクと、先端を細くしたシートの形状によって、レトロながら流麗なボディラインを実現。

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スーパーメテオ650のタンク

ステップ位置がエンジン前方にあるフォワード・コントロールと、ワイドなハンドルバーなどにより、特に高速道路を使用したクルージングで素晴らしい走行体験が味わえるといいます。

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スーパーメテオ650のメーター

ほかにも、エレガントなアナログ・スピードメーターに加え、シフト・インジケーター、燃料計、時計、トリップメーターなどの重要な情報を表示するLCDディスプレイも装備。

Googleと共同開発したターン・バイ・ターン式ナビゲーション「ロイヤルエンフィールド・トリッパー(Royal Enfield Tripper)」などの最新装備により、ロングツーリングでの高い実用性も誇ります。

ラインアップには、スタンダードグレードのスーパーメテオ650のほかに、ツーリング・フロントスクリーンやデラックス・ツーリングシート、パッセンジャー・バックレストを装備したプレミアムグレードのスーパーメテオ650ツアラーを用意。

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スーパーメテオ650ツアラーには、ツーリング・フロントスクリーンなどを装備

車体色は、スタンダードグレードが「アストラル・ブラック」「アストラル・ブルー」「アストラル・グリーン」「インターステラ・グレー」「インターステラ・グリーン」の5色。ツアラーには「セレスティアル・レッド」「セレスティアル・ブルー」といったツートーンが設定されます。

ちなみに、このモデルは、ロイヤルエンフィールドによると「日本市場への導入時期は別途案内する」とのこと。つまり、価格や発売時期はまだ明らかにしていないけれど、「国内販売もある」ということですね。

レトロなスタイルに、ロングツーリングが快適なミドルサイズの新型クルーザーが、どんな乗り味を持っているのか、今から興味津々です。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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