■システムトータル出力500kW、トータルトルク640Nmに達するモンスターマシン
アウディ ジャパンは、世界でたった1台のEVである「Audi S1 e-tron quattro Hoonitron」の特別展示イベントを、期間限定で開催すると発表しました。
同EVは、スノーモービルの事故により急逝したケン・ブロック氏も開発に携わっただけでなく、新作ビデオ「ELECTRIKHANA: High Stakes Playground; Las Vegas」にて車両として使用され、ラスベガスでの華麗な走りが披露されていました。なお、この動画は2022年11月に公開され、YouTube上で750万回の再生回数(2023年1月19日時点)を記録。
Audi S1 e-tron quattro Hoonitronのデザインは、伝説的なラリーマシン「Audi Sport quattro S1」をモデルに開発され、市販モデルだけでなく、モータースポーツ用の電動駆動システムが搭載されています。
前後重量配分は「52:48」と理想的で、ホイールベースは2.4mを切るというショートボディも特徴。「Audi A1 Sportback」の2563mmよりも大幅に短くなっています。
同モデルは、圧倒的な回頭性を得られているようで、コーナリング時の俊敏性が向上されているとのこと。また、ショートホイールベースによりヨーイング(垂直軸を中心とした回転運動)に有利に働き、ドリフトに最適なマシンになっています。
電動4輪駆動システムが採用され、前輪と後輪にモータースポーツから技術的なフィードバックを受けたモータージェネレーターユニット(MGU)が搭載され、モーターによって駆動されます。
バッテリーは、アウディの市販PHEV用の高電圧バッテリーが4台搭載され、駆動システムに電力を供給。各バッテリーの容量は14.4kWh、合計容量は57.6kWh、作動電圧は800V。
ショートボディにもかかわらず圧倒的なパワー、トルクを発揮し、各MGUは250kWの最高出力、320Nmの最大トルクを発揮。システムトータル出力は500kW、トータルトルクは640Nmに達します。最高速度は、200km/h以上。
特別展示イベントでは、同モデルの展示に加えて、レーシングシミュレーターも設置され、来場者によるタイムアタックチャレンジも実施されます。目標タイムをクリアすると、特別なプレゼントもあるそうです。
なお、同車両の開発に携わりもした、卓越したドライビングを見せていたケン・ブロック氏は、既述のように、2023年1月2日に不慮の事故にて急逝。今回の特別展示は、同氏への哀悼の意を含む展示として開催されます。
【Audi S1 Hoonitron × Electrikhana 開催概要】
「六本木会場」
会場:六本木ヒルズ大屋根プラザ
開催日:1月21日(土)〜1月23日(月)
「二子玉川会場」
会場:二子玉川ライズガレリア
開催日:1月27日(金)〜1月29日(日)
「みなとみらい会場」
会場:MARK IS みなとみらい1Fグランドガレリア
開催日:2月3日(金)〜2月5日(日)
各会場開催時間: 11:00 – 20:00 (予定)
(塚田 勝弘)