■純正オーディオの“音”をグレードアップ
ビートソニックといえば、かつてはシートに振動素子を取り付けて、重低音を身体で感じる“ビートソニック・サウンド”にしびれた経験がある人もいるかと思います。
そのビートソニックが、最新の純正オーディオ良音キット「TOON(トーン)」のXシリーズを、東京オートサロン2023に出展しました。
TOONは、トヨタ車・日産車に搭載されているメーカー純正ナビ/ディスプレイオーディオの音質を劇的にグレードアップできるキットとして開発されたものです。これまでの45W×4chのアドオン型パワーアンプを「αシリーズ」として取り扱う一方、新たにDSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)機能を追加した「Xシリーズ」が加わったのです。
コンセプトは「ドライブを至高の自分時間にする」こと。純正システムのデッキもスピーカーもそのままで、このユニットをカプラーで割り込ませるだけで、純正オーディオに立体感と臨場感をプラスできるのが最大の特徴となっています。
●職人が車種ごとに最適なチューニングを実施
ポイントは搭載されたDSP機能を活用してビートソニックの音の職人が車種ごとに最適値をプリセットしたうえで出荷されることです。これにより、車種専用のサウンドが手軽に楽しめるようになるのです。
それだけではありません。対応した専用アプリをインストールしたPC上で、好みに合わせての調整も可能となっているそうです。たとえば低音を効かせたいなど、音色を自由に変更することができます。つまり、単に最適化された音だけにとどまらず、自分好みのサウンドとして楽しむこともできるのです。
「システムがそのままで、本当に調整だけで音が良くなるのか?」だれもがそう思うはずです。オートサロンのビートソニックではその体験をすることができました。
視聴したクルマはトヨタのGR86。運転席に座ると、3つのパターンを切り替えて音の違いを確かめられるようになっていました。一つは純正のままの状態、2つめはDSP機能がない45W×4chのパワーアンプ「αシリーズ」を介した状態、そして3つめが、この「Xシリーズ」を使った音です。
純正のままでは明らかにメリハリがなく、音が平坦な印象です。それをαシリーズに切り替えると音に厚みが増し、パワフル感が伝わってきます。
そして、いよいよ「Xシリーズ」に切り替えると、パワフルさはそのままに音に広がりが出てきました。まるでダッシュボードの上にステージが出来上がったかのようです。これこそがDSPによる効果なんですね。
TOON「Xシリーズ」は、車種および純正デッキ別にラインナップされていて、すべて配線加工なしのカプラーオンで取り付けが可能です。
TOON「Xシリーズ」はすでに応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」で先行予約販売がスタートしています。Makuakeでの取り扱い価格は4万5000円(※通常販売予定価格:5万2800円)となっています。
対応車種は、試聴した「GR86(スバルBRZ)」以外に、トヨタ「アルファード/ヴェルファイア」「ノア/ヴォクシー」「RAV4」」「プリウス」、日産「エクストレイル」の6車種。今後対応車種を拡大していく予定だそうです。
(会田 肇)