レジェンドチューナー・向井敏之さんのKansaiサービスは、日欧マシン4台を展示【東京オートサロン2023】

■今年のKansaiサービスもデモカーはホワイト一色

Kansaiサービス ブース
白いデモカーで統一されたKansaiサービスのブース

毎年、Kansaiサービスのデモカーは基本的にボディカラーがホワイト一色となっている理由は、Kansaiサービスのデモカーは「白と決めている」から。なので、「注文はしてるんやけど、フェアレディZは白が人気でなかなか納車されへん!」とヤキモキ…というかブツブツ言ってました(なので、今回Zは展示できなかった…涙)。

そんなレジェンドチューナーが手がけた4台のデモカーを紹介します。

●アバルト595は、Kansaiサービス初の欧州車ベースのチューニングカー

Kansai ABARTH595
Kansai ABARTH595

Kansaiサービスとしては初の試みとなる、欧州車ベースのチューニングカーに選ばれたのがアバルト595です。

説明には「絶妙なサイズ感のコンパクトボディにトルクフルなエンジン特性。走りの楽しさと喜びを味合わせてくれるイタリアンテイストに惹かれ、アバルト595のチューニングがスタートしました」と書かれています。

アバルト595は全幅1625mmで、日本の5ナンバー枠に収まるサイズ。5ナンバーのホットモデルが消えてしまった日本で、ふたたびコンパクトなボーイズレーサーの灯火となるかもしれない1台です。

気になるそのチューニング内容は、Kansai スポーツECU、HKS VIITS EXHAUSTなどの装着により、最高出力は258馬力に向上。HKS VIITS SUSPENSION、アドバン・ネオバAD09を装着し、LSDも組み込まれています。

●ストリート仕様ながらサーキットでも十分に楽しめるGRヤリスRC

Kansai GR ヤリス RC
Kansai GR ヤリス RC

ノーマルでも十分にスポーティな走りができるGRヤリスのRCですが、Kansaiサービスではさらにグレードアップしたモデルを展示しました。

エンジンまわりではHKSカーボンレーシングサクション、エンジンオイルクーラー、Rタイプインタークーラーキット、MoTeC プラグインECU、HKSスーパーターボマフラーを装着することによって、最高出力は496馬力にアップ。

そのパワーアップに対応するため、クラッチはEXEDYのウルトラファイバークラッチディスクに交換されています。さらにLSDは前後ともにクスコのタイプRS。

サスペンションはHKSハイパーマックスIVのSP Kansai edition、ブレーキはプロジェクトミューのHC+ R3、アドバンレーシングTC-4 SEのホイールにアドバンネオバAD09が組み合わされ、ボディにはKansaiサービスオリジナルのフロントリップ、フロントカナード、サイドステップ、リアゲートスポイラーが装着されています。

●スーパーチャージャー装着で394馬力までパワーアップしたGR86

Kansai GR 86
Kansai GR 86

登場から2年が経過したGR86は、NAチューニングのデータが揃ってきたということで、Kansaiサービスでは第二段階となる過給器チューンにもステップアップしていくといいます。

選ばれた過給器はスーパーチャージャーで、排気系にはHKS LEGAMAX Premiumを採用。最高出力は394馬力を実現しています。LSDはクスコのタイプRSベースのKansaiスペック、サスペンションはHKSのハイパーマックスが使われています。

ボディパーツにはKansaiの前後タワーバー、フロントバルクヘッドバー、リアロアアームバー、リアエンドバーを装着。エアロ系はHKSのフロントスポイラー、カナード、サイドスカート、リヤスポイラー、ダックテール、リヤウイングが使われています。

●800馬力オーバーのMY17・GT-R

Kansai R35 MY17 スーパーストリート
Kansai R35 MY17 スーパーストリート

フロントのボディ剛性が高められたことにより、最上の前後バランスを手に入れたと言われるのがMY17の日産GT-R。

トランスミッションモジュールの進化によって、シフト関連も滑らかなシフトフィールとなっているため、ブーストアップによるパワーアップと、駆動系&冷却系の強化でハードな走行にも耐えるモデルになるとのこと。

Kansaiサービスでは、HKS スーパーハイブリッドフィルター、プレミアムサクションキット、インタークーラーキット、強化アクチュエーター、EVC6-IR・I/Cパイピング&S-SQV、KansaiスポーツECM Ver2、Kansai Rチタンデュアルマフラー、GReddy スポーツキャタライザーフロントパイプ、センターパイプなどの装着によって、最高出力を842馬力にまでアップ。

フロントデフはKansai フロントLSD スペック3、サスペンションはHKS ハイパーマックス IV SP、ブレーキはKansai スリットブレーキローターにクーリングエアガイドを装着。ブレーキパッドはプロジェクトミューのRacing N+。エアロ系はKansai フロントショートリップ、ワイドフェンダー、サイドステップ、リヤウイングが装着されています。

(文・写真:諸星 陽一)

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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