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■スーパー耐久参戦マシン4台が集結!
東京オートサロン2023に出展したマツダは、2023年の「MAZDA SPIRIT RACING」のモータースポーツ活動について発表。「倶楽部MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」「MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept」などのスーパー耐久シリーズ参戦車両4台を出品しました。
マツダがこのオートサロンでカスタマイズカーを置かず、レーシングカーのみの展示にしたのは初めてです。
●バイオディーゼルで戦うマシンも
モータースポーツ活動内容として発表されたのは、昨シーズンに続いてスーパー耐久シリーズST-Qクラスに「MAZDA SPIRIT RACING MAZDA 3 Bio Concept」で継続参戦し、ST-5クラスには「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」を投入するというものです。
レース活動を進める中で、マツダは環境に配慮した取り組みも行っています。たとえば、MAZDA SPIRIT RACINGでは、2021年から次世代バイオディーゼル燃料であるユーグレナ社のバイオ燃料「サステオ」を使って走行するプロジェクトを実施しています。
最初に投入した車両は「MAZDA SPIRIT RACING Bio concept DEMIO」で、翌22年には同じ燃料を使うマツダ2にスイッチし、さらにそのシーズン途中からはロードスター~マツダ3を投入。
マツダはスーパー耐久を舞台に新たなモータースポーツ活動として積極的に活動を進めてきました。
●モータースポーツを、もっと身近に
マツダが新たに発表したモータースポーツ活動の中でも、MAZDA SPIRIT RACINGの活動の一環として「倶楽部MAZDA SPIRIT RACING」を立ち上げたことは重要な“核”といえます。
マツダは“共に挑む”というスローガンのもと、モータースポーツをより身近で気軽に楽しめるものとし、ジャンルを問わず、応援する人々と共にモータースポーツを盛り上げていこうとしているのです。
オートサロン2023の初日に行われたプレスカンファレンスでは、まずマツダの青山裕大取締役専務執行役員が登壇。同社が考えるモータースポーツの方向性は「クルマを運転する楽しさをもっと多くの人に楽しんでもらうこと」にあり、「そのために健康で安全な草の根の活動として広げることがまずは重要だ」と語りました。
さらに、「今後継続的にモータースポーツを続けるためにも、トヨタやスバルと共にカーボンニュートラルへの取り組みをスタートさせた」と述べました。
●スーパー耐久への「道」をつなげる新プログラムも
続いてMAZDA SPIRIT RACINGチーム代表を務めるマツダの前田育男シニアフェローが登壇し、今季の具体的な活動を紹介しました。
参戦にあたっては設計、製作等はマツダ社内のスタッフが従事するとし、整備などは広島マツダの選りすぐりのスタッフが担当。ドライバーは、2022年に続き寺川和紘/井尻薫/関豊/前田育男の4名で、これに加えてプロドライバーである阪口良平と堤優威の二人を起用すると紹介されました。
一方、「倶楽部MAZDA SPIRIT RACING」については、ふたつのチャレンジプログラムをスタートさせることも発表されました。
ひとつはEスポーツで成績優秀者となった人に、リアルのサーキットで走れる機会を提供すること。
もうひとつは『スーパー耐久インターンシッププログラム』をスタートさせることです。これは、草の根レースとして知られるパーティレース等から、よりハイレベルなスーパー耐久へつながる道を作るプログラムとも言えます。
他にも「MAZDA SPIRIT RACING」では、マーチャンダイズの一環として多彩なグッズもリリース。発売前のドライビングシューズなど、ブース内にはその商品が数多く並べられて人気を呼んでいました。
(会田 肇)