■390Nmにトルクアップしたエンジンに加えて、4WDモードセレクトスイッチにオリジナルモードを追加!
2023年1月13日(金)、千葉県の幕張メッセで東京オートサロン2023が開幕しました。
東ホール8にあるTOYOTA GAZOO Racing(以下TGR)ブースでは、「トヨタはクルマ好きを誰ひとり置いていかない」を共通テーマに、「愛車を守るカーボンニュートラル」「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」、そして「愛車と楽しむ多様なライフスタイル」という3つのコンセプトに沿った車両やパーツなどを展示しています。
ここでは、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」について、紹介しましょう。
TGRは、WRC(世界ラリー選手権)参戦を通じて得た知見を、もっといいクルマづくりやあらゆるモータースポーツの発展に役立てようとしています。
その一環として、ラリーにおいてもカスタマーモータースポーツへ本格的に取り組むことを目指し、多くのカスタマーモータースポーツチームが使用するRally2規定に即した「GR YARIS Rally2 Concept」を開発しました。
そして、今回のオートサロン2023では、「TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team」を応援してくれたファンへの感謝と、「WRCをより盛り上げていきたい」との想いを込め、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team所属選手のうち、2021年にドライバーズタイトルを獲得したセバスチャン・オジエ選手、2022年に同じくドライバーズタイトルを獲得したカッレ・ロバンペラ選手が監修した特別なGRヤリスを初公開しました。
これが、GRヤリス RZ “High-performance・Sébastien Ogier Edition Concept”とGRヤリス RZ “High-performance・Kalle Rovanperä Edition Concept”の2台です。2台ともに両選手に合わせた車両セッティングを施したほか、内外装にこだわりを持ってつくり込みがなされています。
GRヤリス RZ “High-performance・Sébastien Ogier Edition Concept”はGRヤリス RZ をベースに“High-performance”の装備に加えて、外観は専用のボディカラー、大型リアウイング、専用WRCチャンピオンデカール、専用ホイール加飾、ブルーのカラーキャリパーを採用。
内装では、専用色ステッチ(ブルー/ホワイト/レッド)のステアリングホイール、専用WRCプレート(フロントコンソール)を採用。
さらに、搭載する1.6直列3気筒ターボエンジンの最大トルクは390Nmにアップされ、4WDモードセレクトスイッチに『Sébastien Ogier Edition専用制御』が追加されています。
一方、GRヤリス RZ “High-performance・Kalle Rovanperä Edition Concept”も同様に、外観は専用のボディカラーをはじめ、リアウイング+エアロパーツセット、専用WRCチャンピオンデカール、専用ホイール加飾、レッドのカラードキャリパーを採用しています。
内装では専用ステッチ(ブルー/シルバー)のステアリングホイール、シフトブーツ、サイドブレーキ、シート。そして、フロントコンソールには専用のWRCプレートを採用しています。
搭載する1.6直列3気筒ターボエンジンの最大トルクは390Nmにアップされ、4WDモードセレクトスイッチに『Kalle Rovanperä Edition専用制御』が追加されています。
さらに、この2モデルの購入者には、WRCをともに戦うパートナーとして、WRC競技車両へその証の掲載、セバスチャン・オジエ選手・カッレ・ロバンペラ選手との懇談機会が検討されているとのこと。
以前、三菱ランサーエボリューションにトミ・マキネン仕様がありましたが、今回のGRヤリスは、クルマだけでなく、チャンピオンドライバーに会える機会を得られるという特別なオプションも付いています。
なお、この2つのモデルの発売時期および車両詳細は、今後公開予定となっています。WRCファンじゃなくても注目のクルマです。
(文・写真:萩原 文博)