F1魂注入!「メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition」は35台限定で価格は3270万円

■4.0Lツインターボとモーターの組み合わせで、システム出力は620kW、最大システムトルクは1400Nm以上

「メルセデスAMG GT 4ドアクーペ」の頂点に君臨する「メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition(GT 63 S E PERFORMANCE)」が発表されました。

2023年1月11日(水)〜1月25日(水)の18:00まで、メルセデス・ベンツ日本のWEBサイトで仮予約の申し込みが受け付けられています。35台の販売台数を超える申込みがあると、抽選になります。納車開始は、2月以降となる予定です。

メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition
「メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition」のエクステリア

ベースとなる「メルセデスAMG GT 4ドアクーペ」は、メルセデスAMG社の独自開発によるスポーツカー。

メルセデスAMGが誇る究極のハイパフォーマンスを備えつつ、官能的なデザイン、快適で実用的なキャビン、4ドアによる良好な乗降性などの使い勝手の高さが両立されています。パフォーマンスやデザイン性を徹底的に追求しつつ、日常生活での利便性も妥協されていない特別なモデルです。

メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition
「メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition」のリヤビュー

「メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition」には、4.0L V8ツインターボエンジンとモーターが搭載され、システム出力620kW(843PS)・最大システムトルクは1400Nm以上に達するそう。

この強大なトルクに対応するため、駆動方式はAMGのパフォーマンス志向である連続トルク可変配分四輪駆動システム「4MATIC+」が組み合わされています。0-100km/h加速は、2.9秒でクリアし、200km/hまでも10秒未満、最高速度は315km/hに到達。

また、出力150kW(204PS)の交流同期モーターは、リヤアクスルに搭載され、電動シフト式2速トランスミッション、電子制御式リミテッド・スリップ・デフとともに、コンパクトなエレクトリックドライブユニット(EDU)に統合されています。

変速機内あるいは変速機よりも下流にモーターを置く「P3ハイブリッド」と呼ばれるレイアウトが採用されています。

●6.1kWhのバッテリーに、BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)も搭載

搭載されている「AMGハイパフォーマンスバッテリー(HPB)」の開発は、メルセデスAMGペトロナスF1チームが採用しているF1ハイブリッドレーシングマシンの技術が元になっています。AMG高性能バッテリーは、高出力を頻繁に繰り返し発生できる能力と軽量構造とを兼ね備え、総合的なパフォーマンスを向上させることが可能です。

メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition
「メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition」のインテリア

さらに、充電速度が速く、出力密度が高いことも特徴で、アップダウンのあるワインディングを高速走行する場面など、上り坂でも即100%のパワーを引き出すことができるそう。下り坂では、強力な回生ブレーキが得られるとしています。

同モデルに搭載されるバッテリー容量は6.1kWhで、連続出力70kW・最高出力150kW(10秒間)を発揮。EV走行可能距離は12kmで、早朝深夜の住宅街を静かに走る分には十分な距離が確保されています。

さらに、「BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)」も搭載されています。ジェネレーターとスターターを1つのモーターに統合したBSGの出力は10kW(14PS)。エンジンを始動させるほか、赤信号などの停車時に、高電圧バッテリーの充電レベルが低電圧の車載電気システムをサポートするのに十分でない場合などに、エアコンやドライビングライトなどの電装品に対して基本的な電力を供給。

メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition
「メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition」のエクステリア

また、好みや状況に応じて走りを変えられる「AMGダイナミックセレクト」は、「Electric(電動)」「Comfort」「Sport」「Sport+」「RACE」「Slippery(滑りやすい)」「Individual」の7つのモードが用意されます。

ドライブモードによって、駆動システムとトランスミッションのレスポンス、ステアリング特性、サスペンションの減衰特性、サウンドなど、主要なパラメーターが変更されます。モードの選択は、センターコンソールのロッカースイッチ、またはAMGドライブコントロールスイッチで可能。

回生ブレーキは、4段階切替式になっていて、右側のAMGドライブコントロールスイッチで切り替えることができます。なお、「Slippery」モード以外のすべてのドライブモードに適用され、選択されているドライブモードに応じて異なる設定でエネルギー回収が行われます。

●快適な走りとスポーティな走行性能を引き出す「AMG RIDE CONTROL+エアサスペンション」

足まわりには、「AMG RIDE CONTROL+エアサスペンション」が備わります。こちらは、セルフレベリング機構付きマルチチャンバーエアサスペンションをベースに、減衰力特性の調整が可能な電子制御アダプティブダンパーと組み合わせたシステム。

ダンパーにプレッシャーリリーフバルブが2つ備わり、1つはダンパーの伸び側で発生するリバウンドダンピングを制御するバルブ。もう1つは、縮み側で発生するコンプレッションダンピングを制御するバルブ。

ダンパーの伸び側と縮み側をそれぞれ制御することが可能になり、最小減衰力と最大減衰力の幅を広げ、制御マップの柔軟性をさらに高めることで、快適性を高めることができるそう。同時に、スポーティな走りにも対応しています。

メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition
「メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE F1 Edition」のキャビン

さらに、ハイパワーに対応するため、AMGカーボンセラミックブレーキも標準化されています。キャリパーは、フロントがブロンズカラーの6ピストン固定式、リヤがシングルピストンのフローティング式。カーボンセラミック製のディスクのサイズは、前が420×40mm、後が380×32mmで、純ガソリンエンジン仕様よりも大型化されています。

内外装のデザインも特別なモデルにふさわしい仕立てです。ボディカラーは、ソリッドの「アルペングレー」で、インテリアにはレッドステッチが施されたブラックカラーが組み合わされています。

外観は、アジャスタブルリヤウィングスポイラーとレッドリムフリンジ付きのマットブラックペイント、21インチ「AMG 5ツインスポークアルミホイール」が迫力ある雰囲気を醸し出しています。また、車両の両サイドに「F1 Edition」のデカールも施され、スペシャルな仕様であることを主張。

インテリアには、F1 Edition専用の「AMGカーボンファイバーインテリアトリム」やF1ロゴが入ったフロアマット、レッドシートベルト、イルミネーテッドステップカバー(レッドアクセント)などが備わり、F1の世界観に浸れる仕様になっています。

●価格:3270万円(ステアリング位置:左)

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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