トヨタ車体は「見た目40、中身70」と「ダカール参戦マシン」カスタムの「ランクル」、目を引くデザインBEV「Fun・COM エクスプローラー」に注目【東京オートサロン2023】

■ミニバンから超小型モビリティまで! トヨタ車体は層が厚い

伊勢湾岸道路を走っているとき「ランドクルーザーのふるさと」という看板が目に入ります。この看板を掲げられているのは、トヨタ車体の吉原工場。ランドクルーザーはこのトヨタ車体で製造されているのです。

トヨタ車体はランドクルーザーのSUVをはじめ、アルファードやノア/ヴォクシー、ハイエースといったミニバン系、そして超小型BEVのコムスなども製造するメーカーです。また、世界一過酷と言われるラリーレイドである「ダカールラリー」には1995年、当時の会社名がアラコであった時代から参戦。現在はTLC=Team Land Cruise TOYOTA AUTO BODY(チームランドクルーザー・トヨタオートボデー)というチーム名でエントリーしています。なんと! 改造が限られた市販車部門での優勝経験は22回というチームでもあります。

そんなトヨタ車体が、2023年1月13日(金)から15日(日)に千葉県の幕張メッセで開催される「東京オートサロン2023」に初出展! 魅力的な3台を用意してブース(北9ホール/ブースNo.920)を展開します。

●ランクル40のボディをランクル70のシャシーと合体
LAND CRUISER 40×LAND CRUISER 70

ランドクルーザー40×ランドクルーザー70
どこから見てもランドクルーザー40。でも中身はランドクルーザー70というスゴ技モデル

最近、多くの自動車メーカーが力を入れているのがヒストリックモデルの製作。なかには、ヒストリックカーをベースにパワープラントをEV化するなどというパターンも見られます。

トヨタ車体が紹介する「LAND CRUISER 40×LAND CRUISER 70」は、そうしたなかでもちょっとレアで、なおかつ、なかなかの力の入れようです。開発から関わっているからこそできる技でしょうか。

写真を見てもらうとわかるようにこのクルマ、どこからどうみてもランドクルーザー40です。ところが、中身は最新のランドクルーザー70だというのです。

日本では販売が終了してしまっているランドクルーザー70ですが、今でも海外では発売中。つまり、新品のランドクルーザー70が存在しています。ときおり、道路上をフレームにエンジンとタイヤ、運転席だけがついたクルマが走っていることがあります。この、ボディのない走れる状態を「ベアシャシー」と呼びます。

トヨタ車体では、中古のランドクルーザー70のベアシャシーに、中古のランドクルーザー40のボディを合体し、ランドクルーザー70の耐久性、信頼性、そして悪路走破性をもったランドクルーザー40を復活させたのです。こんなランドクルーザー40が高速道路を快適に流していたり、ガレ場をガンガン走っていたりしたら、羨望の目で見られること間違いなしです。

●ダカールマシンを彷彿とさせるドレスアップモデル
LAND CRUISER TLC Custom

はるか彼方の砂漠を走っているランドクルーザー300を彷彿とさせるドレスアップモデル
はるか彼方の砂漠を走っているランドクルーザー300を彷彿とさせるドレスアップモデル

冒頭でも書いたとおり、トヨタ車体のダカールラリーチームであるTLC=Team Land Cruise TOYOTA AUTO BODY(チームランドクルーザー・トヨタオートボデー)は、ダカールラリーの市販車部門で22回もの優勝経験を持つ歴史のあるチームです。もちろん2023年もダカールラリーに参戦中で、1月8日の前半終了時点で、ワン・ツー体制(1位と2位)を維持しています。

今回、東京オートサロン2023に展示されるのは、ダカールラリーに参戦しているランドクルーザー300GRスポーツをベースに、ラリーマシンと同様のドレスアップを施したモデル。オートサロンで現車を確認、遠く離れた砂漠を走るランドクルーザー300の姿に思いを馳せていただきたいですね。

トヨタ車体はランドクルーザーのカスタマイズ&用品にも力を入れていくとのことで、2023年年央には愛知県刈谷市一里山町の東海特装車・富士松工場に「ランクルBASE」第1号店を出店予定。今回の東京オートサロン2023でのブース展開は、その0号店としてのお披露目も含まれています。

●チョイ悪なコムスは走ってワクワク 使ってドキドキ
Fun・COMエクスプローラー

FunCOMエクスプローラー
これに乗ったら注目を浴びること間違いない、チョイ悪仕様の超小型モビリティ

トヨタ車体が製造する超小型モビリティのコムスは、デリバリーなどにも使われているので、超小型モビリティのなかでは比較的見ることが多いモデルであるといえます。そんな見慣れているはずのコムスですが、今回の東京オートサロン2023に展示されるモデルは、ちょっと雰囲気が異なります。

マッドブラックにペイントされ、サンドバギーを彷彿とさせるエクステリアは、スタンダードのコムスが持つフレンドリーな雰囲気とは一線を画し、戦闘的な匂いすら漂ってきます。赤いコイルスプリングやオレンジの配管も力強く、これがあのコムスベースかと思わせるほどの迫力です。

チョイ悪な雰囲気であるにもかかわらず、バッテリーEVならではの環境性能は保持。このコムスなら、走ってワクワク、使ってドキドキが味わえそうです。

【TOKYO AUTO SALON 2023開催概要】

●会期:2023年1月13日(金)~15日(日)
●会場:千葉県・幕張メッセ(日本コンベンションセンター)国際展示場 ホール1〜11/国際会議場/イベントホール/屋外展示場(予定)
●主催:東京オートサロン事務局(TASA)
●トヨタ車体:北9ホール/ブースNo.920

(文:諸星 陽一)

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この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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