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■先進安全装備の「Lexus Safety System +」を強化し、ドライバーサポート機能も充実化
日本車では絶滅危惧種といえるレアなモデルになっている、FRベースのミドルサイズクーペ。
レクサスは、そのミドルサイズのスポーツクーペである「RC」「RC F」を一部改良し、2023年1月9日(月・祝)に発売すると明らかにしました。
2014年に発売されたRCは、エレガントも漂わせるスポーティなデザインをまとい、RC Fは5.0L V8の大排気量NAの高出力エンジンや8-Speed SPDS(Sport Direct Shift)などが組み合わされたレーシングスピリットを受け継ぐ「F」モデルです。
なお、2022年11月時点で、RCはグローバルで累計7万4000台を販売し、RC Fも累計1万1000台に到達。
一部改良を受けたRC、RC Fは、美点である走りを磨き上げ、ハンドリングを高めるためにハブボルトによるホイール締結が採用されています。
ダンパーの特性やAVS、EPS制御を「Toyota Technical Center Shimoyama(トヨタ テクニカルセンター下山)」で徹底的に走り込むことで最適化したそう。
レクサスが追求する走りのテイストである「Lexus Driving Signature」をよりブラッシュアップ。ダイナミックで上質な乗り心地が追求されるなど、細部まで改良が施されたそうです。
●昼間の自転車や夜間の歩行者、交差点での対向直進車や横断歩行者も検知
安全装備の強化もトピックスで、「Lexus Safety System +」の機能がアップデートされています。
具体的には、単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、「プリクラッシュセーフティ」の対応領域を拡大。昼間の自転車や夜間の歩行者、交差点右折前に前方から来る対向直進車、右左折時に前方から来る横断歩行者も検知できるようになっています。
さらに、操舵をきっかけに車線内で操舵をアシストする緊急時操舵支援なども追加されています。高速道路でのドライバーサポート機能も強化されています。
同一車線内中央を走行できるように操舵が支援される高度運転支援機能「レーントレーシングアシスト(LTA)」の車線認識に、AI技術を活用することで支援範囲を拡大。よりスムーズで、途切れにくい操舵支援を実現したそう。
自動車専用道路などで設定した、車速内で前走車との距離を一定になるように加減速制御される「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」には、コーナーの大小に合わせてあらかじめ減速されるカーブ速度抑制機能を追加。カメラで主要な道路標識を読み取り、マルチインフォメーションディスプレイに表示する「ロードサインアシスト(RSA)」も搭載されています。
また、インフォテインメントシステムも進化。マルチメディアシステムに、タッチディスプレイが採用され使い勝手を向上。
ディスプレイのタッチスクリーン化により、インパネアッパー部のデザインが変更され、サイドレジスターの形状をメーターや時計、エンジンスイッチなどと同様の丸型にすることで、統一感のあるスポーティな仕立てになっています。
足まわりは、RC、RC Fでそれぞれ個性が強調されています。
RCは、走りへの情熱を盛り上げるスポーティなデザインが目を惹くF SPORT専用のENKEIホイールを新たに設定。スポーツクーペに相応しい、運動性能の高さを抱かせるデザインになっています。
RC Fは、切削光輝やスーパーグロスブラックメタリック塗装などの表面処理が施された新デザインが採用され、ハイパフォーマンス仕様にふさわしい、レーシーな雰囲気を演出。
●ブレーキホールド機能付電動パーキングブレーキをRC Fに標準化
さらに、RC Fは、サーキット走行でも高いハンドリング性能を実現するため、フロントとリヤのボディ剛性配分が最適化されたほか、Dレンジパドルシフト変速制御を改良することで、「F」モデルらしい走りを引き出せるそう。
加えて、RC Fには、ブレーキペダルを踏んで停車するとブレーキがかかったまま保持されるブレーキホールド機能付の電動パーキングブレーキが全車に標準装備され、ドライバーの負担を軽減します。なお、この機能はRCにはすでに設定されています。
日本車を代表するミドルサイズクーペであるRC、RC Fのブラッシュアップにより、その存在感はさらに高まりそうです。
●価格
RC350(3.5L V型6気筒):662万9000円〜735万2000円
RC300h(2.5L 直列4気筒+Lexus Hybrid Drive):626万2000円〜679万2000円
RC300(2.0L 直列4気筒ターボ):581万4000円〜634万4000円
RC F(5.0L V型8気筒):1058万円〜1455万円
(塚田 勝弘)