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■来てくれてありがとうマックス! 思い出をありがとうピエール!
2022年11月27日(日)、栃木県にあるモビリティランドもてぎで「ホンダレーシングサンクスデー」が3年振りに開催され、1万9800人のホンダファンが来場しました。
朝のうちは深い霧と静寂に包まれていましたが、イベント開始の30分前から霧も晴れ、エンジン音がサーキットに響き渡る頃には真っ青な晴天に恵まれました。
ホンダレーシングサンクスデー2022というイベントは、国内外で活躍するホンダの2輪ライダーや4輪ドライバーが、モビリティリゾートもてぎに一堂に介するという、ホンダでしかできない夢の競演です。
当日は、1週間前にF1の全日程を終え、ドライバー&コンストラクターの2冠に輝いたオラクルレッドブルレーシングから、マックス・フェルスタッペン選手とセルジオ・ペレス選手。スクーデリアアルファタウリからは、日本人唯一のF1ドライバーである角田裕毅選手、そして今シーズンでチームを離れるピエール・ガスリー選手の全ホンダ系F1ドライバーが参加。
また、2輪の最高峰レースであるMoToGPからは、来シーズンこそケガからの完全復活を狙うレプソルホンダチームのマルク・マルケス選手。そしてLCRホンダイデミツチームの中上貴晶選手が参加しました。
●大迫力のサーキットサファリ
ホンダレーシングサンクスデーは、観客がバスに乗ってレーシングコースを走行中に2輪や4輪のレーシングカーが、その横を走行するサーキットサファリから幕を開けました。
大きなバスの横をレーシングカーが抜いて行くシーンは、普段のサーキットでは見られない光景です。
そして同時に、観客が普段入ることのできないピットに入れるピットウォークを開催。2輪/4輪のホンダのレーシングカーを間近で見ることができるだけでなく、スーパーフォーミュラのチームがタイヤ交換のデモンストレーションを行い、その素早い作業に拍手が起きていました。
●F1ドライバー先導のパレードランも
ロードコースでは、最初にCBR Fireblade 30th Anniversary オーナーズパレードと、TYPE R Happy 30TH Birthday オーナーズパレードが開催されました。
CBR Fireblade 30th Anniversary オーナーズパレードでは、CBRに乗るマルク・マルケス選手が先導。
そして、TYPE R Happy 30TH Birthday オーナーズパレードは、4台のタイプRにマックス・フェルスタッペン選手をはじめとした4人のF1ドライバーが分乗し、パレードの先頭を走りました。
午後からは、今回のイベントに参加した全ライダーとホンダの倉石会長、HRCの渡辺社長が加わったフォトセッション。
続いて、2年連続でF1のドライバーズタイトルを獲得したマックス・フェルスタッペン選手に、「NSXタイプS」がプレゼントされました。これはサプライズだったようで、マックス・フェルスタッペン選手も「信じられない!」と喜んでいました。
●ライダー&レーサーによる大運動会!
ロードコースでは様々なイベントが開催され、今回の目玉のひとつ、ドライバーやライダーを青と赤2チームに分けて各競技でポイントを競うことに。
スーパーフォーミュラ頂点バトルでは、スタンド前のストレートを走り、ピットインしてタイヤ交換。そのタイヤ交換の時間を競いました。
モーターサイクル混合バトルは、様々なクラスの2輪のレーシングカーがリレー形式で競争するもの。スーパーGT×市販車混合レースでは、スーパーGTのレーシングカーと現行型シビックタイプR、そしてN-ONEのカップカーを4輪のドライバーがリレー形式で競争しました。
F1ドライバーの角田選手が市販車の現行型シビックを運転したり、インディカーシリーズの佐藤琢磨選手がスーパーGTを運転したりするので、普段と違うクルマを運転する楽しさがあります。
2&4パフォーマンスでは、2輪の最高峰MoTo GPに参戦するRC213Vと、4輪の最高峰F1で使われたRB16BとAT01が競演。
なんと、RB16Bは本当ならば2021年の鈴鹿サーキットを走行する予定だったスペシャルカラーのマシン。リアウイングに書かれた「ありがとう」の文字がサンクスデーにピッタリです。
●F1マシンが目の前を全開走行!
ロードコースでの最後のイベントがF1によるShowrun。ドライブするのは2年連続チャンピオンに輝いたマックス・フェルスタッペン選手と、今シーズンでアルファタウリを去るピエール・ガスリー選手。
ガスリー選手が運転するAT01は、初優勝に輝いた思い出のマシン。そのマシンに座る姿を見られるのは、最後になるかもしれません。
コースイン前には、チームメイトの角田選手やスタッフと一緒に記念写真を撮影。走行後にはドーナツターンを行い、もてぎに集まったファンに挨拶をしました。
この光景は多くのファンだけでなく、スタッフにもガスリー選手が愛されていたことが伝わってきました。
もう100日もすれば、来シーズンのF1も開幕となります。
マルク・マルケス選手が復活してチャンピオンに返り咲き、そしてマックス・フェスルタッペン選手が3年連続チャンピオンとなって、再びもてぎに帰ってきてもらいましょう。
(文・写真:萩原 文博)