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■テスラモデルYが暴走し、2人が死亡、3人が負傷する大事故に
●運転していたのは乗務歴20年のベテラントラックドライバー
中国でテスラが事故を起こした事件がネット上で話題となっています。
中国国内の情報によると、この事故は2022年11月5日、広東省潮州にて、テスラモデルYが暴走し、2人が死亡、3人が負傷したというものです。
テスラモデルYは、街中ではありえない速度でバイクや自転車と衝突しながら暴走を続け、荷物搬送用の3輪車を大破させ、建物に突っ込んでやっと停車。ここで発火して炎上します。
中国には周知の通り、監視カメラが各地に設置されており、その暴走の様子を捉えた映像を編集した動画(リンク先閲覧注意:中国抖音サイト)が、中国版TikTokと言われる抖音(Douyin/ドウイン)にアップされています。
この事故によって、バイクの運転手と自転車に乗っていた女子高生が死亡した模様。
また、運転手は病院に運ばれ、命には別状がないとのこと。アルコールや薬物の使用もなかったと報道されています。
今回運転していたのは、プロのトラックドライバーで、運転歴は20年にも達しており、ペダルの踏み間違いの可能性はほとんどないのでは?との見方が多いようです。確かに、映像からも、ほぼ止まりそうになっていたところからおもむろに加速しています。踏み間違いは乗り込んだときや、駐車場のチケットゲートで手を伸ばすなど停止状態から動いたときに起こりがちです。
●運転者の足元を映すドライブレコーダーが話題に
この事故の原因はまだ明らかにされていませんが、テスラユーザーの間では、万が一車両側の問題のために暴走したとき、ドライバーがブレーキを踏んでいたことを証明できるように、足元を映し出すドライブレコーダーを装着(リンク先:中国抖音サイト)している人が増えているとのこと。
確かに、車両側のトラブルがあった場合、一般の個人が「アクセルは踏んでいない、ブレーキを踏んでいた」と証明するのは難しいもの。車両に不具合があったのに、車両搭載の記録が証拠になるというのも素直には納得できないものもありますね。
以前、フロアマットにアクセルペダルが挟まって戻らなくなったという現象もありましたが、そういったアクシデントもこれならハッキリする可能性は高まります。
乗員を守るエアバッグが、最初はステアリングに1個だけだったものが、助手席やサイド、カーテンなどと増え、現在では10個近く付いている車両も珍しくなくなっています。ドライブレコーダーもフロントだけだったものが後方も当たり前になってきていますが、次は乗員を常に映すものになっていく…そんな時代がすぐやってくるのかもしれません。なにか、残念ですが。
(小林和久)
【関連リンク】
潮州テスラ事故映像(中国抖音サイト)
https://www.douyin.com/video/7165116496228732173