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■熟練の匠が手作業でクローム加工した限定車
120年の歴史を誇るイギリスのバイクブランド「トライアンフモーターサイクルズ」は、伝統的なスタイルを継承するモダンクラシックの「ボンネビル」シリーズなどに、特別なクロームメッキ加工を施した限定車「クロームコレクション」を発売することを発表しました。
日本では「ボンネビルT120」や「ボンネビルT100」「ボンネビルボバー」といった計7機種に設定されるこの特別な仕様は、トライアンフが誇る最先端のクロームメッキ設備を使い、熟練のエンジニアチームが手作業で加工を施すというもの。
いずれも、長い伝統を誇るトライアンフ製バイクの雰囲気を、さらに個性的に演出してくれるギミックが魅力です。
●歴代名車を彷彿とさせる特別仕様
今回発売されるクロームコレクションは、1937年のスピードツイン、1960年代のトライトンなど、120年の歴史を誇るトライアンフの歴代名車たちに施されたクローム加工を彷彿とさせる、特別な仕様です。
トライアンフの歴史において、重要な部分を占めてきたバイクたちにインスパイアされたクローム加工やディテールは、いずれもトライアンフの職人技が光る処理が施されているといいます。
新しいコレクションにラインアップされるのは、同社製バイクの伝統的スタイルを継承しながら、最新の技術も盛り込んだモダンクラシックというジャンルに属するバイクたち。
世界では、10機種が設定されますが、トライアンフモーターサイクルズジャパンによれば、日本では全7機種が発売されるそうです(ロケット3R、ロケット3GT、スクランブラー1200XEのクロームエディションは国内販売なし)。
各モデルの主な特徴は、以下の通りです。
●ボンネビルT120・クロームエディション
1200cc・並列2気筒エンジンを搭載、往年の名車ボンネビルを思わせるシルエットとスタイルに、高級感溢れるモダンなフィニッシュをプラスしたモデルが、「ボンネビルT120」です。
そのクロームエディションでは、メリデンブルーのアクセントをまとったクローム加工の燃料タンクを採用。マッドガード、ヘッドライトボウル、サイドパネルには、対象的なジェットブラックのカラーを施すことで、クロームをより引き立て、さらなる高級感も演出します。
価格(税込)は169万2000円です。
●ボンネビルT100・クロームエディション
T120と同様、伝統的なスタイルを継承しつつ、扱いやすいハンドリングと最新装備でモダンな走りを実現するのが「ボンネビルT100」。エンジンには、900cc・並列2気筒を搭載します。
そのクロームエディションでは、美しいコバルトブルーとのボディ色と、メタルストライプにブラックのタンクパッドを組み合わせた燃料タンクを採用しています。また、クラシックなクロームバッジとフューエルフィラーキャップも装備。
マッドガード、サイドパネル、ヘッドランプボウルはすべてリッチなジェットブラックで仕上げることで、全体的なフォルムを引き締める効果も生み出しています。
価格(税込)は136万8000円です。
●ボンネビル ボバー・クロームエディション
T120と同様の1200cc・並列2気筒エンジンを搭載し、ロー&ロングなカスタムバイクのスタイル「ボバー」を取り入れたモデルが「ボンネビル ボバー」。たくましいルックスと乗りやすさを両立し、ツーリングなどでも快適な仕様です。
そのクロームエディションでは、エレガントなクローム燃料タンクが特徴。また、ジェットブラックのオーバーレイ塗装と、繊細なディテールが入ったトライアンフ・トライアングルバッジ(メーカーロゴ)で美しく仕上げられています。
さらに、ジェットブラックのマッドガードや特別な「Bobber」ロゴをあしらったサイドパネルも装備することで、特徴的で独特なモノクロームのイメージを、更に引き立てていることも注目です。
価格(税込)は191万2000円です。
●ボンネビル スピードマスター・クロームエディション
クラシックカスタムの佇まいを持つ「ボンネビル スピードマスター」は、クルーザーモデルらしいリラックスしたライディングポジションに、ハイスペックな装備を組み合わせた仕様。こちらも、エンジンにはレスポンスに優れた1200cc・並列2気筒を搭載します。
そのクロームエディションでは、手塗りで施したレッドとブラックのカラーリングに、クロームを織り交ぜた燃料タンクを採用。マッドガード、サイドパネル、ヘッドライトボウルは、アクセントとしてジェットブラックのカラーに仕上げています。
アクセサリーには、車体にマッチするジェットブラックの短いフロントマッドガードなども用意し、よりスタイリッシュなフォルムにすることが可能です。
価格(税込)は、191万2000円です。
●スラクストンRS・クロームエディション
往年のレーシングマシンを彷彿とさせるカスタム、カフェレーサーのスタイルを取り入れ、パワーとハンドリングを強化することで、現代的な乗り味も実現したモデルが「スラクストンRS」です。
1200cc・並列2気筒エンジンは、最高出力105psを発揮。専用シャシーやハイスペックなサスペンションなどとの組み合わせによる、キサイティングでスポーティな走りが魅力です。
そのクロームエディションでは、燃料タンク全体をクローム仕上げとし、センター部分にはジェットブラックも施すことで、より大胆でクラシカルなカフェレーサースタイルを実現。
マッドガード、サイドパネル、シートカウル、ヘッドライトボウルにはジェットブラック、フォークプロテクターにはマットシルバーアイスを採用するなどで、クロームの燃料タンクをより引き立てる効果を生み出しています。
価格(税込)は、204万7000円です。
●スピードツイン900・クロームエディション
豊かなトルクを生み出す900cc・並列2気筒エンジンを搭載、クラシカルながらスポーティなフォルムを持つモデルが「スピードツイン900」です。
足まわりには、41mm径カートリッジ式フロントフォークと伝統的なラバーゲートル(フォークカバー)、プリロードが調整可能なツイン・リヤサスペンションユニットを組み合わせることで、モダンなハンドリングと快適な乗り心地も実現しています。
そのクロームエディションでは、燃料タンクにレッドホッパーのカラーリングと、メタル製ニーパッドをマッチング。ブラックを基調とするトライアンフのロゴマークが、絶妙なアクセントとなり、全体的に、より刺激的なスタイルを演出しています。
価格(税込)は、118万7000円です。
●スクランブラー900・クロームエディション
アップタイプのマフラーや堅牢な鋼管製ツインクレードルフレームなどにより、オフロードでの走破性にも考慮したスクランブラーと呼ばれるカスタムスタイルを採用したのが「スクランブラー900」。
最高出力65psを発揮する900cc・並列2気筒エンジンは、トルクフルながら扱いやすく、どんな道でも楽しめる奥の深さも魅力です。
そのクロームエディションでは、燃料タンクにブルックランズグリーンを基調としたカラーを採用。加えて、ニーパッドをメタル製、トライアンフのロゴが入ったトライアングルタンクバッジにはクロームのディテールも施すことで、より高級感を演出します。
また、ジェットブラックで仕上げられたマッドガード、サイドパネル、フレームカウルが、全体のカラーを引き締めるアクセントにもなっています。
価格(税込)は、139万8000円です。
なお、これらモデルは、2022年後半から2023年前半にかけて世界中の正規販売店で販売され、日本ではいずれも1年間の限定販売となるそうです。
(文:平塚 直樹)