ヤマハがスーパースポーツ「YZF-R1」と「YZF-R6」のサーキット走行専用モデル「レースベース車」の2023年モデルを発売

■ヤマハ製スーパースポーツのレース仕様

ヤマハ発動機(以下、ヤマハ)は、2022年10月19日(水)、ロードレース競技やサーキット走行専用モデル「YZF-R1レースベース車」と「YZF-R6レースベース車」の2023年モデルを発表しました。

ヤマハがYZF-R1とYZF-R6のレースベース車を発売
2023年モデルのYZF-R1レースベース車

YZF-R1レースベース車は、ヤマハ製スーパースポーツのなかでも、フラッグシップといえる1000ccモデルの「YZF-R1」がベース。

また、YZF-R6レースベース車は、海外専売モデルで2020年に生産終了となった600ccモデルの「YZF-R6」をベースとし、いずれも、レースなどサーキット用途に配慮した装備を持つモデルです。

どちらも、2023年2月28日(火)に発売されます。

●電子制御スロットルで自然な操作が可能

今回発表された2モデルは、いずれも公道走行が可能なスーパースポーツモデルのYZF-R1とYZF-R6をベースに、前述の通り、レースなどサーキット用途に配慮した装備などが施された仕様です。

YZF-R1レースベース車は、スーパースポーツYZF-R1の2021年モデルをベースとし、ベースモデルでも定評がある数々の電子制御システムを採用します。

ヤマハがYZF-R1とYZF-R6のレースベース車を発売
スーパースポーツYZF-R1の公道仕様車がベース(写真は2022年モデル)

たとえば、APSG(アクセル開度センサーグリップ)を織り込んだYCC-T(電子制御スロットル)。これは、従来のスロットルケーブルやプーリーを廃止し、APSGがセンサーとマグネットによりアクセル開度を検出、そのデータをダイレクトにスロットルバルブ駆動モーターに反映させるシステムのこと。

アクセル開度が増すに従って可変的に摩擦感(抵抗感)が高まることにより、自然なフィーリングでのスロットル操作が可能となります。

また、ブレーキ圧力を制御することで最適なブレーキングを実現するBC(ブレーキコントロール)、走りに大きく影響するエンジンブレーキを的確に制御するEBM(エンジンブレーキマネジメント)も装備。

BCとEBMという2系統の制御システムが相互に連動し、自然なフィーリングでブレーキングをサポートします。

●レースベース車として生き残ったYZF-R6

一方のYZF-R6レースベース車は、2020年モデルを最後に、惜しまれつつも生産終了となった600ccのスーパースポーツYZF-R6がベースとなっています。

ヤマハがYZF-R1とYZF-R6のレースベース車を発売
2023年モデルのYZF-R6レースベース車

YZF-R6は、欧米を中心とした海外専用モデルでしたが、当時、国内では逆輸入車が販売されており、コンパクトで軽量な車体により、ワインディングなどで俊敏な走りを楽しむことのできるモデルでした。

そのレースベース車では、欧州仕様の2020年モデルをベースに、トラクションコントロールシステムやクイックシフターなどの電子デバイスを採用。

また、上位モデル「YZF-R1レースベース車(2022年モデル)」と同型のフロントサスペンションやフロントブレーキなどを装備することで、こちらも高い戦闘力を備えています。

なお、価格(税込)は、YZF-R1レースベース車が227万7000円、YZF-R6レースベース車が128万7000円。

いずれも、期間限定予約による受注生産で、第1次予約期間が2022年10月19日(水)〜10月31日(月)、第2次予約期間は2022年11月1日(火)〜11月30日(水)となります。予約窓口は全国の「ヤマハオンロードコンペティションモデル正規取扱店」です。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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