レクサスLSが一部改良。乗り心地や操縦安定性を向上させ、最新マルチメディアを採用

■音声対話型インフォテイメントシステムに進化

レクサスは、2022年10月13日(木)、最上級セダンのLSを一部改良し、同年10月下旬以降に発売する予定と発表しました。

レクサスLS
一部改良を受けたレクサスLS

レクサスは、イヤーチェンジに近い頻度で熟成を重ねています。今回の一部改良では、乗り心地や操縦安定性の向上、最新マルチメディアの採用などが盛り込まれています。

走りでは、リヤサスペンションメンバー取付部のブレース形状が変更されたことで、剛性を向上。サスペンションチューニングにより、LSが静粛性とともに、重視している乗り心地が向上し、高い操縦安定性を実現したそうです。

最新のインフォテイメントシステムの採用もトピックスです。直感的な使いやすさが追求された、最新のマルチメディアが搭載されています。ナビや音楽、車両設定などの各種メニューの選択スイッチが運転席側に常時アイコンで表示されることで、操作性の向上が図られています。

また、画面全体のレイアウトも情報の粒度に応じて表示エリアを分けることで、操作フローが統一されています。最新の音声認識機能も用意。従来の機能に加えて、ディスプレイのマイクアイコン操作や音声による起動が可能になっています。

あらかじめ設定された起動ワード(例:Hey Lexus!)などと発話することで、スイッチ操作や音声認識機能の起動が可能。クルマと会話するような自然な発話での操作にも対応しています。

レクサスLS
一部改良でインパネやセンターコンソールのレイアウトも見直された

加えて「エージェント+」による先読み案内サービスが用意されています。目的地を設定しなくても、これまでの走行履歴から経路を予想して事故や渋滞、天候、残燃料の案内を画面上で知らせることで、ドライブの安心感を高める機能。

ほかにも、「Apple CarPlay」が従来のUSB接続に加えて、Wi-Fiによる無線接続にも対応し、有線接続の手間を省くことができます。また、タッチパッドやCD/DVDプレイヤーの廃止により、インパネやコンソールまわりの形状、スイッチレイアウトが最適化されたのもポイントです。

レクサスLS
スマホ・ホルダーを追加

使用頻度の高いシートヒーター、シートベンチレーション、ステアリングヒータースイッチがコンソール上に設定され、スマホ・ホルダーやUSB Type-Cコネクターが増設されるなど、利便性の向上も図られています。

スマホ・アプリである「My LEXUS」での簡単な操作でリモートエアコン、マイカー始動ロックなどの便利な機能を享受できます。「リモートエアコン」は、乗車前にエアコンをかけておくことで、事前に車内を快適な温度に調節できるようになっています。

「マイカー始動ロック」は、ワンタッチで、始動ロック、解除を可能にするセキュリティサービスで、予期せぬ第三者の運転を防ぐことが可能。

●クルマが透けて見える床下透過表示機能で、駐車や狭い道などでのすれ違いなどを支援

予防安全技術の機能拡充も盛り込まれています。パノラミックビューモニターにより、運転席から目視しにくい車両周囲の状況をリアルタイムで確認可能です。ボディやシートを透かして見たような「シースルービュー」「サイドクリアランスビュー」「コーナリングビュー」も搭載されています。

レクサスLS
「パノラミックビューモニター」の「サイドクリアランスビュー」

さらに、床下透過表示機能の設定により、車両直下、タイヤ付近のアンダーフロア映像を表示して、駐車や狭い道などでのすれ違いなどを支援。加えて、高度運転支援技術「Lexus Teammate(Advanced Drive)」搭載モデルの性能向上も果たされています。

周辺車両の動きへの配慮として、隣接レーンを走行する車両の死角領域に、自車が走行し続けることを回避するように減速制御するというきめ細かい制御を用意。他車の近くを、自車が走行し続けることで抱かせる圧迫感の軽減が図られています。

レクサスLS
周辺車両の動きへの配慮が盛り込まれ、他車の死角領域を走行し続けないように減速する

さらに、車線変更支援できる場面を拡大するなど、使い勝手を向上。また、合流地点を低速走行する際や前方車両へ接近した場合に、ドライバーに向けて、周囲の車両への注意を促すディスプレイ表示とブザーが追加されています。

レクサスLS
245/45R20 ランフラットタイヤ&ノイズリダクションアルミホイール(切削光輝+ブラック塗装)

また、足元には、20インチアルミホイールが追加されています。2021年に発売された特別限定車「HIDEKI MATSUYAMA EDITION」に設定され、好評を得たという245/45R20 99Yランフラットタイヤ&20×81/2Jノイズリダクションアルミホイール(切削光輝+ブラック塗装)をオプション設定。

一部改良というよりもマイナーチェンジといえる充実ぶりで、レクサスの最上級セダンにふさわしい内容になっています。

●価格帯
「LS500h(3.5L V型6気筒/Multi Stage Hybrid System)」:1226万円〜1796万円
「LS500(3.5L V型6気筒ツインターボ/Direct Shift-10AT)」:1078万円〜1585万円

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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