第7戦オートポリス GT500予選、リアライズコーポレーション ADVAN Zが5年ぶりのポールポジション奪取【SUPER GT 2022】

■ランキングTOP3がそろってQ1敗退

10月1日(土)、2日(日)に大分県オートポリスで開催の2022 AUTOBACS SUPER GT第7戦「FAV HOTEL AUTOPOLIS GT 300km RACE」。1日には公式予選が行われました。

au TOM’S GR Supra
au TOM’S GR Supra

10月に入ったというのに気温が25℃、路面温度も39℃と夏の終わりかと思わせるような陽気となったオートポリス。日差しを遮ることができないコースサイドでは汗ばむほどとなっていました。

STANLEY NSX-GT
STANLEY NSX-GT

そんなオートポリス戦でのGT500予選Q1は15時33分から走行開始となりますが、そこはGT500の予選。開始から3分程度経たないと誰もコースインをしません。

そんな中、最初にコースに入ったのは16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT。昨年のポールポジションチームです。続いて64号車 Modulo NSX-GTとホンダのダンロップ勢がコースインをしていきます。

そして残り時間3分を切ったあたりからタイムアタックが始まっていきます。

リアライズコーポレーション ADVAN Z
リアライズコーポレーション ADVAN Z

そのアタックでトップタイムの1分32秒097を出してきたのが36号車 au TOM’S GR Supra。他のチームは残り時間の中でこのタイムを破ろうと果敢にアタックをしていきますが、100号車 STANLEY NSX-GTが1分32秒140で2番手、24号車 リアライズコーポレーション ADVAN Zが3番手となり、au TOM’S GR SupraはトップのままQ1を終えます。

このQ1では予想に反してシリーズランキングのTOP3、3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Z、12号車 カルソニック IMPUL Z、23号車 MOTUL AUTECH Zのうち誰もQ2に進出できないという状況となり、チャンピオン争いを混沌のものとしています。

●最後の最後で大逆転のリアライズコーポレーション ADVAN Z

GT300クラスの予選Q2を挟んで16時11分より走行開始となったGT500の予選Q2。3分経過したあたりからModulo NSX-GTと8号車 ARTA NSX-GTがコースインを始めます。

STANLEY NSX-GT
STANLEY NSX-GT

そして、やはり残り時間3分を切ったあたりから各チームの動きが出てきます。先陣を切ったのはQ1でトップだったau TOM’S GR Supra。ジュリアーノ・アレジ選手のドライブで1分32秒741を出し、この時点でトップ。

しかし、その直後にSTANLEY NSX-GTの牧野任祐選手が1分31秒867と31秒台を出してトップに浮上。

チェッカーフラッグが振られるまでこのタイムを破るチームはありませんでしたが、そんな中、未だにアタックをしているマシンがリアライズコーポレーション ADVAN Zの佐々木大樹選手。

リアライズコーポレーション ADVAN Z
リアライズコーポレーション ADVAN Z

そのリアライズコーポレーション ADVAN Zがコントロールラインを超えると、タイムは1分31秒679と100号車を0.188秒リード。ポールポジションが決まります。

佐々木選手を出迎える近藤監督
佐々木選手を出迎える近藤監督

佐々木大樹選手にとってはSUPER GT初ポールポジション!そしてチームにとっては2017年第5戦鈴鹿以来の、5年ぶりとなるポールポジションです。

近藤真彦監督インタビューで「今年の7戦のうちヨコハマタイヤのポールポジションは5回!」とヨコハマタイヤユーザーであることを強調していました。

リアライズコーポレーション ADVAN Zの監督とドライバー
リアライズコーポレーション ADVAN Zの監督とドライバー

予選2位はSTANLEY NSX-GT、予選3位には19号車 WedsSport ADVAN GR Supra。

リアライズコーポレーション ADVAN Zのポールポジションを喜ぶレースクイーン
リアライズコーポレーション ADVAN Zのポールポジションを喜ぶレースクイーン

本州を離れて、唯一の九州ラウンドとなる第7戦オートポリス。最終戦を待たずにチャンピオンが決まるのか?それとも大きな番狂わせが起こるのか?

興味が尽きない決勝レースは8日(日)13時30分より65周で行われます。

【SUPER GT2022 第7戦 オートポリス GT500 予選結果】

順位 ゼッケン 車名 ドライバー タイム
1 24 リアライズコーポレーション ADVAN Z 佐々木大樹 平手晃平 1’31.679
2 100 STANLEY NSX-GT 山本尚貴 牧野任祐 1’31.867
3 19 WedsSport ADVAN GR Supra 国本雄資 阪口晴南 1’32.055
4 17 Astemo NSX-GT 塚越広大 松下信治 1’32.087
5 14 ENEOS X PRIME GR Supra 大嶋和也 山下健太 1’32.119
6 8 ARTA NSX-GT 野尻智紀 福住仁嶺 1’32.136
7 64 Modulo NSX-GT 伊沢拓也 大津弘樹 1’32.561
8 36 au TOM’S GR Supra 坪井 翔 ジュリアーノ・アレジ 1’32.741
9 23 MOTUL AUTECH Z 松田次生 ロニー・クインタレッリ 1’32.876
10 12 カルソニック IMPUL Z 平峰一貴 ベルトラン・バゲット 1’32.926
11 16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT 笹原右京 大湯都史樹 1’32.930
12 39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra 関口雄飛 中山雄一 1’32.932
13 3 CRAFTSPORTS MOTUL Z 千代勝正 高星明誠 1’33.443
14 38 ZENT CERUMO GR Supra 立川祐路 石浦宏明 1’34.037
15 37 KeePer TOM’S GR Supra サッシャ・フェネストラズ 宮田莉朋 1’35.983

(写真:吉見 幸夫、松永 和浩/文:松永 和浩

この記事の著者

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松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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