第4戦鈴鹿450kmのGT300予選は雪辱の10号車 TANAX GAINER GT-Rがポール獲得【SUPER GT2022】

■前戦富士の優勝とポールがそろってQ1敗退

8月27日(土)、28日(日)に鈴鹿サーキットで開催の「2022 AUTOBACS SUPER GT第5戦 FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 450km RACE」。

TANAX GAINER GT-R
TANAX GAINER GT-R

前戦、富士から続く夏のロングディスタンス450km。鈴鹿サーキットでは鈴鹿1000km、SUZUKA10Hへと続く伝統の8月最終週末のロングディスタンスレースとなり、そしてシーズン折り返し、後半戦の始まりという重要な一戦となります。27日はその予選が行われました。

午前の公式練習で、20号車 シェイドレーシング GR86 GTがコース上で止まってしまい赤旗中断となり、それにより20分遅れの午後3時20分からGT300クラスの予選Q1、A組がスタートします。天候は曇りながらも蒸し暑い気温31度、路面温度38度というコンディション。

ARTA NSX GT3
ARTA NSX GT3

走行時間は10分間。2戦ぶりの参戦となる25号車 HOPPY Schatz GR Supraが3週目に1分58秒944を記録し。これを皮切りに各チームがタイムアタックに入ります。

ランキングトップで、サクセスウェイトが100kgという上限いっぱいを積む56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが1分57秒985で、まさかのトップに立ちます。しかし9号車 PACIFIC Hololive NAC Ferrariが1分57秒919でトップ浮上。それを55号車 ARTA NSX GT3が1分57秒830で上に上がってきます。

毎周回ごとにタイムが塗り替えられていく中、チェッカーラップでARTA NSX GT3が1分57秒707で再びタイムを更新し、A組のトップタイムとなりました。前戦富士でポールポジションの65号車 LEON PYRAMID AMGは10位でQ1敗退となります。

LEON PYRAMID AMG
LEON PYRAMID AMG

Q1のB組は午後3時38分に開始。各チームアタックが始まったと思うと、いきなり244号車 HACHI-ICHI GR Supra GTが1分57秒851を叩き出します。各チーム、果敢にアタックをするもトップタイムの更新はされません。結局、 HACHI-ICHI GR Supra GTがB組トップでQ2に進出しました。

HACHI-ICHI GR Supra GT
HACHI-ICHI GR Supra GT
SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ R&D SPORT

B組では前戦富士で優勝の61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTがサクセスウェイトで苦しんだのか、Q2進出を逃してしまいます。

●第3戦の雪辱を果たし10号車TANAX GAINER GT-Rがポール獲得

GT300クラスのQ2は午後4時13分にスタートし、Q1と同じく10分間の走行でスターティンググリッドを決めていきます。HACHI-ICHI GR Supra GTが早めにアタックを始め1分56秒995と56秒台に入れてきます。

HACHI-ICHI GR Supra GT
HACHI-ICHI GR Supra GT

そしてラスト1分で、10号車 TANAX GAINER GT-Rの大草りきが1分56秒941と、HACHI-ICHI GR Supra GTを0.054秒上回ってトップに踊り出ます。結局、10号車のタイムを更新する者は現れずにチェッカーとなり、10号車TANAX GAINER GT-Rがポール獲得!

244号車 HACHI-ICHI GR Supra GTが2位、88号車 Weibo Primez ランボルギーニ GT3が1分57秒437で3位となります。

Weibo Primez ランボルギーニ GT3
Weibo Primez ランボルギーニ GT3

56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rは100kgのサクセスウェイトを積みながら4位でセカンドロー。4号車 グッドスマイル 初音ミク AMGは5位。

リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R
リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R

第3戦の鈴鹿ではQ2で1位タイムを出しながら予選後の車検で僅かに最低地上高が低く、不合格でポールポジション抹消、最下位からのスタートとなった10号車 TANAX GAINER GT-Rの大草りき選手でしたが、リベンジの今回、第5戦で再度トップタイムを叩き出して自身初ポールポジションを勝ち獲り、雪辱を果たしました。

ポールポジションのTANAX GAINER GT-Rのドライバー
ポールポジションのTANAX GAINER GT-Rのドライバー

28日の決勝は450kmの長丁場。最高気温32度との予報もあり、暑さによるトラブルなども予想され、一筋縄ではいかない展開となるでしょう。そんな決勝レースは14時30分から77周で争われます。

【SUPER GT2022 第5戦 鈴鹿 GT300 予選結果】

順位 ゼッケン 車名 ドライバー タイム
1 10 TANAX GAINER GT-R65 富田竜一郎 大草りき 塩津佑介 1’56.941
2 244 HACHI-ICHI GR Supra GT 佐藤公哉 三宅淳詞 1’56.995
3 88 Weibo Primez ランボルギーニ GT3 小暮卓史 元嶋佑弥 1’57.437
4 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 藤波清斗 J.P.デ・オリベイラ 1’57.488
5 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝 片岡龍也 1’57.664
6 20 シェイドレーシング GR86 GT 平中克幸 清水英志郎 山田真之亮 1’57.880
7 18 UPGARAGE NSX GT3 小林崇志 太田格之進 1’57.924
8 55 ARTA NSX GT3 武藤英紀 木村偉織 1’58.066
9 87 Bamboo Airways ランボルギーニ GT3 松浦孝亮 坂口夏月 1’58.370
10 6 Team LeMans Audi R8 LMS 片山義章 R.メルヒ・ムンタン 1’58.393
11 50 Arnage MC86 加納政樹 阪口良平 末廣武士 1’58.550
12 96 K-tunes RC F GT3 新田守男 高木真一 1’58.593
13 60 Syntium LMcorsa GR Supra GT 吉本大樹 河野駿佑 1’58.768
14 2 muta Racing GR86 GT 加藤寛規 堤 優威 1’58.843
15 9 PACIFIC hololive NAC Ferrari 木村武史 ケイ・コッツォリーノ 1’58.852
16 5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号 冨林勇佑 平木玲次 2’00.272
17 25 HOPPY Schatz GR Supra 松井孝允 野中誠太 1’58.944
18 11 GAINER TANAX GT-R 安田裕信 石川京侍 1’58.900
19 65 LEON PYRAMID AMG 蒲生尚弥 篠原拓朗 1’58.984
20 52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT 吉田広樹 川合孝汰 1’59.031
21 30 apr GR86 GT 織戸 学 平良 響 上村優太 1’59.445
22 61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口卓人 山内英輝 1’59.138
23 7 Studie BMW M4 荒 聖治 アウグスト・ファルフス 近藤 翼 1’59.508
24 360 RUNUP RIVAUX GT-R 青木孝行 田中 篤 柴田優作 1’59.723
25 48 植毛ケーズフロンティア GT-R 飯田太陽 田中優暉 甲野将哉 2’01.809
26 31 apr GR SPORT PRIUS GT 嵯峨宏紀 中山友貴 小高一斗 1’59.927
27 22 アールキューズ AMG GT3 和田 久 城内政樹 2’02.208

(写真:吉見 幸夫、松永 和浩/文:松永 和浩

この記事の著者

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松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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