新型トヨタ・シエンタは、従来型の泣き所を解消。ハイブリッドに4WD(E-Four)を設定し、待望の7人乗りを用意

■クラストップレベルの2列目空間を確保

2022年8月23日(火)、新型トヨタ・シエンタが発売されました。

トヨタ シエンタ
Z(ハイブリッド・2WD・7人乗り)のエクステリア

圧倒的な強さを誇るトヨタの中にあって、近年の販売台数でライバルの背中を追ってきたのが、先代となったシエンタです。コンパクトミニバン(2列シート仕様も設定)において、好敵手であるホンダ・フリードは、ホンダの登録車でトップクラスの人気モデル。

一方のシエンタも、先代登場時から好調なセールスを維持してきたものの、ここ数年はフリードの後塵を拝してきました。

3代目となる新型シエンタは、内外装のイメージを大きく変えつつ、日本で取り回ししやすい5ナンバーサイズを維持しながら低燃費、最新の安全装備、そして手が届き安い価格を追求したそう。

トヨタ シエンタ
G(ガソリン・5人乗り)のリヤビュー

全長、全幅を変えることなく、大人7人がしっかり乗れるキャビンが確保され、使用頻度の高いセカンドシートを見直し、広々とした足元、頭上空間を備えるキャビンを実現。

具体的には、クラストップレベルとなる最大1000mm(従来型比+80mm)の前後カップルディスタンス(前席から後席のヒップポイント間距離。今回は1~2列目間の場合)を確保。これにより、セカンドシートの居住性が向上。後席空間の拡大により、普段の買い物でも買い物かごを足元にそのまま置けるそうです。

トヨタ シエンタ
新型シエンタのキャビン

さらに、「TNGA」化により向上した、低燃費性能と走りを両立するパワートレーン、トヨタ最新の先進安全装備などが用意されています。

最新の「トヨタセーフティセンス」が搭載されていて、衝突被害軽減ブレーキは、車両や歩行者、自転車に自動二輪車(昼)が加わり、検知範囲を拡張し、衝突回避または被害軽減に寄与。事故割合が高い交差点での支援拡大も盛り込まれています。

「プロアクティブドライビングアシスト」の搭載もトピックス。一般道などのシーンでも、ドライバーの運転をさりげなく支援してくれます。

歩行者の横断や「飛び出してくるかもしれない」など、状況に応じたリスクの先読みを行うことで、歩行者や自転車、駐車車両に近づきすぎないようにドライバーのステアリングやブレーキ操作をサポート。さらに、駐車支援機能の「アドバンストパーク」も設定されています。

トヨタ シエンタ
新型シエンタのインパネ

そのほか、無線や販売店での有線接続である「ソフトウェアアップデート」による機能の向上や「T-Connect」への対応、「車内Wi-Fi」、前後ドライブレコーダーの設定やAC100V/1500Wのアクセサリーコンセントの設定により、ニーズに高いアウトドアでの使用や災害時での走る電池としての役割も担うことができます。

パワートレーンは、1.5LダイナミックフォースエンジンとCVTの組み合わせ(2WDのみ)と、WLTCモード走行燃費28.8km/Lを誇る1.5Lダイナミックフォースエンジンとハイブリッドシステムの組み合わせであるリダクション機構付のシリーズパラレルハイブリッド(2WDと4WDのE-Four)を設定。

トヨタ シエンタ
こちらのボディカラーは、「ホワイトパールクリスタルシャイン」

なお、先代シエンタには、ハイブリッドの4WDはなく、4WDは6人乗りのみ(7人乗りは2WDのみ)という泣き所もありましたが、新型は5人乗り、7人乗りのみとなり、ハイブリッドの4WD(E-Four)、4WDの7人乗りが設定されています。

なお、先述したように1.5Lガソリンエンジン車は、2WDのみとなっています。

トヨタ シエンタ
新型シエンタのラゲッジスペース

●価格帯
1.5Lガソリンエンジン車:195万円〜256万円
1.5Lハイブリッド車(2WD):238万円〜291万円
1.5Lハイブリッド車(4WD):257万8000円〜310万8000円

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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