ホンダの新型SUV「ZR-V」は、単なるCR-Vの後継モデルではなかった

■CR-Vとヴェゼルの中間を埋めるSUVとして企画

2022年7月14日(木)、ホンダは新型SUV「ZR-V(ゼットアールブイ)」のティザーサイトをオープンしました。この新型SUVは、同年秋発売予定で、発売に先駆けて先行予約の受付が9月に開始される予定になっています。

新型ZR-Vは、タイミング的にも生産終了が発表されているCR-Vの実質的な後継モデルになると目されています。

ホンダ ZR-V
2022年秋発売予定の新型SUV「ZR-V」

ただし、ティザーサイトに掲載されている開発責任者の小野修一氏のインタビューを読むと、年々大型化していったCR-Vとヴェゼルの中間を埋めるSUVとして開発した、と説明されています。ミドルサイズSUVとして企画が立ち上がったことがうかがえます。

ホンダ ZR-V
新型ZR-Vのリヤビュー

「異彩解放」というグランドコンセプトを掲げるZR-Vは、ユーザーの個性を解き放ち、お気に入りの一張羅のように(「一張羅コンセプト」も掲げる)、気分を高めるクルマを目指して開発されたそうです。

デザインのキーワードは、「グラマラス&エレガント」で、美しく洗練された外観をまとっています。ホンダらしく、意のままに操ることを目指したダイナミクス性能など、ドライバーに自信と余裕をもたらすクルマとしてSUVに新たな価値を提供。

グラマラスなエクステリアは、都会にも似合うスマートでエレガントなムードを醸し出していて、ディテールでは、縦型のフロントグリルが目を惹きます。

ホンダ ZR-V
ZR-Vの縦型フロントグリル

エクステリアは、フロントからリヤにかけて、ボリューム豊かで滑らかな面が特徴的な流麗なプロポーションが採用されています。フロントは、周囲の形状と連続性を持たせた垂直のバーチカルグリルと横長でシャープなヘッドライトが特徴となっています。上質さを醸し出しながら、凛々しく存在感のある表情が生み出されています。

ホンダ ZR-V
グラマラスなボディラインが目を惹く

リヤビューは、ボディの下まわりにボリュームを持たせ、上に向かってなめらかに絞り込むことで、ワイドトレッドが強調されています。

一方のインテリアは、左右に伸びやかに広がるインパネを基調として、広々とした空間が創出されています。写真を見ると、ソフトな素材でインパネからセンターコンソール、ドアアームレストまで覆われていて上質感を漂わせています。

また、ディテールまで機能的で緻密な仕上げが施されていて、造形の美しさを際立たせ、1クラス上の上質なキャビンを目指したそう。さらに、特徴的なハイデッキセンターコンソールによって運転席と助手席を分けることで、パーソナル感のある空間になっています。

ホンダ ZR-V
新型ZR-Vのインテリア

居住性にも優れていて、低く安定したドライビングポジションと、見晴らしのよいアイポイントを両立させたパッケージングを実現しているとのことです。これにより、運転がしやすく、ドライバーとクルマとの一体感を高めることも追求。

また、先述したように、ワイドで水平基調なインパネによる良好な前方視界に加えて、後方も他の車両や歩行者などを認識しやすい視界とすることで、前後方向の視認性の高さが確保されています。リヤシートも前席同様にヒップポイントを低く設定することで、ルーフエンドのデザインの自由度を高めることが可能になり、流麗なルーフライン、空力性能の向上を実現したそう。

そのほか、使い勝手のいい多彩な収納スペースが用意され、ユーザーニーズに応えられるユーティリティが確保されています。

搭載されるパワートレーンは、ハイブリッドモデルには、シビックe:HEVで新開発された2.0L直噴エンジンと2モーター内蔵電気式CVTの「スポーツe:HEV」がSUVに初搭載されます。最新世代のエンジンと最新バージョンにアップデートされたハイブリッドシステムにより、市街地から郊外、高速道路、ワインディングなどシーンを問わず、1クラス上の上質で爽快な走りが得られるそうです。

また、高レスポンスで軽快な走りを実現する1.5Lターボエンジン+CVTのガソリンモデルも設定。さらに、両モデルにリアルタイムAWDも設定されていて、優れた雪上旋回や登坂の性能を持ち、安心感のある雪上走行を可能にしているとのことです。そのほか、「ホンダ・センシング」や「ホンダ・コネクト」などの先進安全装備、コネクティビティも用意されます。

ひと足早く実車をチェックしたい人向けに、下記スケジュールで先行展示会が行われます。

■先行展示会
・8月13日(土)~14日(日) 梅田駅 阪急ビッグマン前広場
・8月20日(土)~21日(日) 東京駅 イベントスペース(八重洲中央口付近)
・8月27日(土)~28日 (日)名古屋 JRゲートタワー

塚田 勝弘

【関連リンク】

ZR-V特設サイト
https://www.honda.co.jp/ZR-V/new/

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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