■「e-tron セールスコンサルタント」と「e-tron スペシャリスト」を設定
バッテリーEVを上陸させているアウディ ジャパンは、電気自動車販売のスペシャリストを養成する制度を導入すると発表しました。
「e-tron 資格認定制度」は、顧客への提案力・サービス向上が目的で、全国のアウディe-tron店(110店舗、現時点)のすべての新車セールススタッフが対象になるそうです。
日本でも着実に増えているEV。EVの販売現場では、これまでのガソリンやディーゼルエンジン車とは異なるEVならではの充電メカニズムや給電機能、各種補助金などに関する包括的な知識を説明、提案する能力が不可欠です。
アウディ ジャパンは、同制度の導入によりセールススタッフがEVの販売に必要な知識を身につけ、顧客のニーズに対して的確な提案を行うことで、さらなるサービスの向上を目指すことを目的としているそう。
この資格認定制度は、「e-tron セールスコンサルタント」と「e-tron スペシャリスト」の2段構えになっています。
「e-tron セールスコンサルタント」は、アウディの電気自動車e-tron販売に必要な知識を身につけ、顧客に的確な提案ができることが目的で、全国アウディe-tron店すべての新車セールススタッフが対象になります。
育成トレーニング受講から資格認定まで、およそ4~5ヵ月間を要するそうです。プロダクトに関する深い知識、充電やインフラ、販売プロセスなど、EVに関する様々な事前学習の後に、習得確認とケーススタディの二度にわたる試験が行われます。アウディ独自の資格認定制度として、2022年5月から育成トレーニングが開始されているそうです。
一方の「e-tronスペシャリスト」は、「e-tron セールスコンサルタント」有資格者を対象とした有期限資格で、EVの専門家として、また、業界・制度などの最新情報を常に把握するスペシャリストとして、各アウディe-tron店舗内で「e-tron セールスコンサルタント」に対する指導役も担うことになります。
Audi Q4 e-tron導入予定の2022年第4四半期を目途に、資格認定をスタートされる予定。アウディ ジャパンでは、「e-tron 資格認定制度」を通じて、電動化戦略の中で強固な販売体制を構築し、プレミアムEVブランドとして、ユーザーが安心してアウディのEVを購入、所有できるサポート体制を強化するとしています。
ドイツ本社のAUDI AGは、電動化戦略「Vorsprung 2030」において、明確なロードマップを策定しています。
2026年以降に新たに発表されるニューモデルはすべてEVになり、2033年以降は、全モデルの販売を電気自動車とする計画を発表済みです。日本市場では、アウディの電気自動車e-tronファミリーを、すでに8モデル導入されていて、2024年には15モデル以上の導入が予定されています。
こうした電動化攻勢の販売や整備の現場を支えるのが、2段構えの「e-tron 資格認定制度」になります。
(塚田 勝弘)