次期型登場目前。クロスオーバーとなる16代目クラウンは「4ドアクーペ」から

■シリーズの先陣を切るのは4ドア クーペから

現行クラウンのエクステリア

モデルチェンジに向け、現行モデルの販売を本年3月末に終了して以降、まもなく3ヵ月が経過するトヨタのフラッグシップセダン「クラウン」。

新型に関する具体的なアナウンスが無い中、販売店も顧客対応に苦慮していたようですが、6月に入り、ようやくその概要が明らかになりつつあるようです。

次期モデルは国内のみならず、北米や欧州、中国市場などにも導入するグローバルモデルとして開発されており、今後控える電動化を視野に、これまでのGA-Lプラットフォームではなく、カムリやレクサスES、RAV4、ハリアーと同じFF/4WD用の「GA-K」プラットフォームが採用されています。

これによりクラウンは、従来のFRから全グレード共にFFベースの4WD仕様へと移行することになります。

●ボディサイズやパワートレーンは?

次期クラウンのサイドビュー(筆者予想)

各種情報によると、ボディサイズは全長4,930(+20)mm、全幅1,840(+40)mmに拡大するようですが、ホイールベースについてはフロントオーバーハングの短縮などもあり、2,850(-70)mmとする一方、荷室空間を拡大している模様。

パワートレーンではV6仕様が廃され、2.5L直4エンジン及び2.4L直4ターボエンジンを搭載した2種類のハイブリッドモデルを設定。後者は「RS」グレードとなり、ハイブリッド用バッテリーにはバイポーラ型ニッケル水素電池を採用。

新型が採用するパワートレーン(イメージ)

また、ボディのリフトアップにより、4ドアクーペでありながら車高が高い(1,540mm)のが特徴で、見た目のバランスをとるため、上位グレードでは装着ホイールを現行モデルの18インチから21インチへと拡大(標準モデルは19インチ)。

サスペンション関連では、新開発マルチリンク式リヤサスペンションと、4WS(4輪操舵システム)の「DRS」(ダイナミック・リヤ・スアリングシステム)を採用するようです。

●気になる外観はどうなる?

次期クラウンのエクステリア(筆者予想)

クラウンに新風を吹き込むべく、クーペルックを進化させるとともに、近未来的なイメージを加味することで新規顧客層の拡大を狙うようです。

具体的には、昨年12月公開のコンセプトモデル「bZ SDN」のように、ヘッドランプとラジエターグリルを横長一文字に繋げたスポーティなフロントマスクや、ベルトライン後部をキックアップさせ、大胆なレリーフや張りのある面で構成されたサイドビューの採用などが見込まれます。

●新型クラウンの正式発表は7月中旬

次期クラウンの先進的なインテリア(イメージ)

新型クラウンの発表時期については、これまで6月とされてきましたが、最新情報では7月中旬になる模様で、まもなくティザー画像等の公開が予想されます。

次期クラウンの先進的なインテリア(イメージ)

先陣を切って登場するのは“リフトアップ”された「4ドアクーペ」になる見通しで、標準モデル3グレードと、スポーティ仕様RSの計4グレードの登場が見込まれています。

今後もセダンやステーションワゴンなどの派生モデル登場が予想されており、既存イメージからの脱却を図るべく、開発コンセプトに「新ジャンルのクロスオーバーモデル」を掲げるなど、大幅な変貌を遂げる16代目クラウンの登場に注目が集まります。

Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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