新聞を読む日/日本初の女性パイロット兵頭精生まれる/異業種プロジェクトから生まれたクルマ「WiLL VS」デビュー!【今日は何の日?4月6日】

■新聞を取る世帯は年々減少が続く

4月6日は、読(4)む(6)の語呂合わせで「新聞を読む日」に制定されています。新聞の発行部数は、2000年に対して約40%減少、新聞を取っていない世帯が半分近くになっています。インターネットでいくらでも情報は得られるため、特に30歳代以下の世代では新聞を取っている人は非常に少ないそうです。このままだと20年後には、新聞を取る人はほとんどいなくなるのではないでしょうか。

さて、4月6日には、女優の宮沢りえ、野球の秋山幸二、女性研究学者・評論家の田嶋陽子、将棋の谷川浩司、スポーツライターの玉木正之、日本初の女性パイロットの兵頭精などが生まれています。本日紹介するのは、兵頭精です。

●日本で初めて航空操縦士ライセンスを取得した女性、兵頭精が誕生

兵頭精(ただし)は1899(明治32)年4月6日、愛媛県北宇和郡東仲村で生まれました。高等小学校卒業後、松山の済美高等女学校(現、済美高校)に編入。父親が空に憧れて飛行機の図面を書いていたこともあり、兵頭はパイロットを目指すことを決心します。非常に優秀であったことから、周囲からは医者や教師になることを勧められ、1919年に大阪に出て薬剤師の見習いとなります。

訓練中の兵頭精(C)Creative Commons
訓練中の兵頭精(C)Creative Commons

しかし、その年のうちにパイロットの夢を追って上京。姉の支援を受けて、11月には千葉県津田沼の伊藤飛行学校で操縦を学び始めます。女性の飛行学校入学は非常に珍しかったので、新聞に取り上げられるなど大きな話題になったそうです。まだ粗末な飛行機の時代、飛行練習中に2度の不時着事故に遭いますが、1921年に無事飛行学校を卒業。1922年には女性としては初めて、三等飛行機操縦士試験に合格し、同年の帝国飛行協会主催の飛行競技会に出場を果たします。

その後も飛行機研究所の設立を計画したり、弁護士を目指したりと、女性の社会進出に大いに貢献した、まさに翔んでる(進歩的な)女性でしたね。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょうか?

●異業種との合同プロジェクトから生まれたWiLL VSがデビュー!

2001年4月6日、トヨタの異業種との合同プロジェクトから生まれた“WiLLブランド”の第2弾「WiLL VS」がデビューしました。“WiLLブランド”は、トヨタが中心となって花王や松下電器、アサヒビール、近畿日本ツーリストと共同で進めた異業種プロジェクトで、20~30代の若い層をターゲットにした魅力的な商品開発を行う取り組みです。ブランド開発の第1弾のクルマが「WiLL Vi」、続いて「WiLL VS」、第3弾が「WiLL CYPHA(サイファ)」でした。

2001年にデビューしたWillブランドの第2弾のWill VS(ステレス戦闘機をイメージ)
2001年にデビューしたWillブランドの第2弾のWill VS。イメージはステレス戦闘機
2000年にデビューしたWillブランド第1弾のWiLL Vi(カボチャの馬車をイメージ)
2000年にデビューしたWillブランド第1弾のWiLL Vi。こちらはカボチャの馬車をイメージ

WiLL VSは、カローラをベースにした5ドアハッチバックスタイルで、エッジを効かせたステルス戦闘機のような大胆なスタイリングが特徴。ステアリングホイールやメーター、シフトノブなどのインテリアも戦闘機のコクピットを意識した構成でした。パワートレインは1.5L&1.8L直4DOHCエンジンと4速ATの組み合わせ。ハイパワーバージョンでは6MTの組み合わせも設定されました。

2002年にデビューしたWillブランド第3弾のWiLL CYPHA(ディスプレイ型一体型ヘルメットをイメージ)
2002年にデビューしたWillブランド第3弾のWiLL CYPHA(ディスプレイ型一体型ヘルメットをイメージ)

WiLL VSを含めた“WiLLブランド”シリーズは、販売的には成功したとは言えません。しかしWiLL ViとWiLL VSではインターネット先行予約や販売、WiLL CYPHAでは走行距離課金型リースなどチャレンジングな試みを行っており、他社に先駆けてノウハウや市場反応を入手した点においては、一定の意義があったのではないでしょうか。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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