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■伝統の「縦置きVツイン」搭載3機種に新色
イタリア最古のバイクブランドで、2021年に創立100周年を迎えたのが「モト・グッツィ」。その日本正規代理店であるピアッジオグループジャパンは、ブランド伝統の縦置きVツインエンジンを搭載する3機種について、2022年モデルを発表しました!
ネイキッドモデルの「V7ストーン」とカスタムモデルの「V9ボバー」にニューカラーを追加するほか、ツアラーモデルの「V85TTトラベル」にもグラフィックを一新した新型を国内導入し、いずれも2022年3月28日から受注を開始することを明かにしました(出荷時期は2022年6月より順次)。
●V7ストーン
まずは、モト・グッツィが50年以上に渡り生産してきたV7シリーズの中でも、最もスタンダードな仕様のV7ストーンから。
1960年代に一斉を風靡した初代モデル以来、究極のイタリア製バイクを象徴する代表的バイクがV7シリーズです。大きな特徴は、クラシカルなネイキッドスタイルとモト・グッツィ伝統のOHV縦置きV型2気筒エンジンを搭載すること。
2021年のモデルチェンジでは、エンジンの排気量を先代モデルの744ccから853ccにアップ。最高出力も52psから65psに増大させるなどで、低回転域からスムーズに立ち上がり、極めて低い振動で素早く加速するパワー特性を実現しています。
ホイールにアルミニウム製6本スポークを採用するなど、各部もアップデート。車名も、従来はIIやIIIといったローマ数字を用いていましたが、モデルチェンジのタイミングでナンバリングを廃止。今回、新色が発売されるV7ストーンと、よりビンテージ感満点の装備を持つ「V7スペシャル」がラインナップされています。
そして、V7ストーンの2022年モデルでは、近代的で最先端な印象を与える「メタリックイエロー」と「アルミニウムグレー」といった2つの新色を追加。いずれも、ブラックアウトされたパーツにマット仕上げのボディーカラーが際立ちます。
なお、カラーバリエーションは、既存色の「ルビードブラック」と「ラメオレンジ」も継続販売されるため、全4色となります。
価格(税込)は、全色とも123万2000円です。
●V9ボバー
V9ボバーは、V7ストーンと同様の853cc・空冷Vツインエンジンを搭載する「ボバー」スタイルと呼ばれるジャンルのバイクです。
ボバーとは、1930〜40年代のアメリカで、若者を中心に流行したバイクのカスタムスタイルのこと。平らなダートコースを走るダートトラックというレースに出場していたハーレーダビッドソンやインデアンなどのレーシングマシンのスタイルをオマージュしたもので、フェンダーを短くカットしたり、取り外したりすることが大きな特徴でした。
そして、近年はこういったスタイルがリバイバルで人気を呼んでおり、主にストリートカスタムとして世界的に注目を浴びています。V9ボバーは、そんなバイクの最新トレンドを取り入れたスタイルを実現。
無駄なパーツを極限までそぎ落としたシンプルなフォルムや極太の前後16インチタイヤなどが、ビンテージな雰囲気とアグレッシブなイメージを演出しています。
2022年モデルのV9ボバーでは、新しいボディカラーとして「エッセンシャルブラック」を採用。全体をマット仕上げの漆黒仕様とすることで、このモデルが持つダークなカスタムスピリットを一段と強調した演出が施されています。
なお、価格(税込)は、135万3000円です。
●V85TTトラベル
オンロードでの快適性とオフロードでの走破性を両立するアドベンチャーツモデル「V85TT」をベースに、よりツーリングでの実用性が高い装備を持つモデルがV85TTトラベルです。
ウィンドプロテクション効果の高いハイウィンドスクリーン、グリップヒーター、センタースタンド、大容量のアーバンパニアケースなど、ツーリング向けに開発された豊富なパーツを標準装備しています。
エンジンには、同じく853cc・空冷Vツインを搭載。最高出力はV7ストーンやV9ボバーの65psに対し76psを発揮し、より余裕の走りを実現します。
また、最新の電子制御システムも採用し、5つのライディングモードを用意。トラクションコントロールやABS、レスポンス制御の選択が簡単な操作で行えます。
その2022年モデルでは、ボディカラーを専用色の「グリーニャグレー」に一新。燃料タンクからサイドパネルにつながるユニークなストライプと組み合わせた新色は、よりライダーの冒険心をかき立てる雰囲気を醸し出します。
価格(税込)は170万5000円です。
(文:平塚 直樹)