中古車ディーラーで試乗したルノー「ルーテシア」と「トゥインゴ」、さてどっち?【東京でクルマ買っちゃいました日記・第6回 中古ディーラー編】

■ついに実物のルノー車と対面してドキドキ、中古ディーラーで試乗・交渉

●想いびと、真っ赤な「ルーテシア」に初対面。君にキメタ!

実際に見ると思ったよりもレッドがかっこうよく、勇ましい! 60万円台で手に入るんすか?

こんにちは、クルマにまったく詳しくないのに勢いで東京で駐車場を借りてしまったライターの半澤です。

まででほぼ意中の相手は決まりました。ルノー「ルーテシア」。いよいよ後は購入するだけ。それでも、なかなか重たい腰が上がらないもので、もう思い切って中古車ディーラーに行ってみることにしました。

近所の東京近郊にはお気に入りのクルマが見つからず、これまで同様、日課のように各種サイトをチェック。

そこで見つけたのが埼玉の中古車ディーラー、こちらには赤いルーテシアがあるのです。しかもプライスカードは69.8万円! 60万円台と驚きの価格。もちろん、前回、身を持って知った「諸経費」もあるけれど、これをプラスしても100万円弱というところ。

目標予算内で第一候補ルーテシアが購入できるとは、願ったり叶ったりです。

ディーラーの駐車場内しか運転できませんでしたが、乗せてもらうとさすが人気コンパクトカー。静かで広々した空間に惚れ惚れしました。年式は7年落ちで、走行距離は3万4000kmと言いますが、そんなに古い印象はありません。

いやぁ、憧れの輸入車のハンドルを初めて握り汗だくでした。時速10km/hくらいしかスピードを出していないのにドキドキ。なるほど、これは良いわ。もう、このコに決めろっていうことかしら。

「君にキメタ!」、ポケモン世代でないクセに、そうひとりごちながら運転を終了。

憧れの想いびとは、思っていた以上に素敵でした。ただ、即決ができない理由がありまして。このディーラーにはあのクルマもいたのです。そう、第2の想いびとが。

●憧れの「トゥインゴ」ブルードラジェ、しかも屋根開いちゃうヤツ

ルノー「トゥインゴ」しかも屋根が開くキャンバストップとは。うーん、悩むよこれは

同じくルノー「トゥインゴ」。「ルーテシア」よりさらに小さいサイズで、この連載でも着目してきた「排気量」が900ccと、輸入車のなかでも驚きの少なさなのです。

129.5万円と、「ルーテシア」よりもずっとお値段が高いのは、数が少なくかつキャンバストップという天井が開くモデルで、6年落ち、走行距離3万3000kmと「ルーテシア」より少しだけ新しいこともあり、これだけの金額差が出ているようです。

ざっくり100万円くらいの予算感で、と言ってきたボクにとってかなり背伸び。いや、それどころかトランポリンに乗って全力でジャンプしないと届かないような金額です。おなじみの「諸経費」コミコミにするとなんと180万円オーバー。これは、もはや予算100万円ではなく、予算200万円の人がする買い物よ。

●お高めのコーヒーが出てきて、「今日買う」という決断ムードに突入

良さげなコーヒーの香りが、「交渉」の雰囲気を高める。とても大人な交渉がスタート

ここで180万円のクルマを買うということは、例えていうなら、マクドナルドにハンバーガー単品を買いに行ったのにビックマックセットを買ってしまうような、ケンタッキーでランチセットを頼もうと思ったのに、バーレルを抱えて「クリスマスが今年も♪」と、竹内まりやを口ずさみながら帰るような。そんな、どえらい飛び級なのです。

でも、実際に乗ってみると「トゥインゴ」は本当良いクルマでした。RR車で後ろにエンジンがあるので、後ろから押されている感じがあり、小さいクセにブルッとしたエンジン音!が、クルマに詳しくないボクもときめいてしまいました。いやぁ、本当にボクにお金があればなぁ…。

とは言え、別に今日決める必要はないから。こちらもルーテシア同様に一つの候補でいいじゃない。うん、ほかにもクルマはたくさんあるのだし…。そう思っていました。

しかし、試乗の後、店内に通されるとコーヒーが出され、営業の方とお話することに。以下、簡単に要約するとこんな感じです。

営業:「ご覧いただいていかがだったでしょうか」

半澤:「いやあ、どちらのクルマもよかったです。ルーテシアはこの価格とはお得ですね」

営業:「確かにルーテシアは当店でも人気です。ただ私はタマ数が少ない、トゥンゴキャンバストップがおすすめです。キャンバストップは人気があり、すぐに売れるモデルでもあります。6年落ちでこの価格というのは安いと思いますよ」

半澤:「ただ、諸経費コミで180万円超えとなると、さすがに予算オーバーというか難しいですね」

営業:「うちとしても、ぜひご購入を検討していただきたいので精一杯やらせていただきます。一番おすすめのガラスコーティングを入れてこの値段ということにできますし、またたとえば最新のドライブレコーダー、7万円相当をお付けするということではいかがでしょうか」

なるほどね。彼はどうやらボクに「トゥインゴ」を買ってもらいたいようなのです。まあ、そりゃ高い方を売ろうとするのは営業の務め。それはよくわかります! ただこのトゥインゴ、車検が1年しかなく…。それもボクの気持ちを重たくしていました。

半澤:「今日、この場で即決というのは正直考えていなかったんですよね。ちょっと踏み切れないというか。後日改めて相談ということは可能でしょうか」

営業:「こちらとしては、クルマをキープということはできないので、売れてしまったらしょうがありません。ガラスコーティング、ドラレコのサービスというのも次回ご提案できるかどうか…」

なるほど、そうなりますよね。けれど、営業さんとはトークが上手なもので、買ってもいいかなという気持ちへと少しずつ動いている自分がいました。しかも第一候補「ルーテシア」ではなく、予算オーバーの「トゥインゴ」に気持ちが揺らいでいます。

何? 今日、ボクはクルマを買ってしまうの?

そうドギマギしましたが、不思議と気持ちは穏やかで落ち着いていました。 実はこちらにも切り札があり…。

大変お待たせしましたがついに次回、マイカーの姿をお見せできそうです。さて、ボクはどのクルマを選んだのでしょう?


次回、第7回【納車編】詳細は内緒ですが、ついにクルマを購入。果たして選んだクルマとは? そしていくらで買えたのか? 乞うご期待!

半澤 則吉

この記事の著者

半澤 則吉 近影

半澤 則吉

1983年福島県生まれ。お金、レシピ、収納といった日々の暮らしまつわる事柄を専門とするライター。町中華を巡る町中華探検隊、ドラマライターとしても活動する。会社員時代にスズキスイフト(2代目)に乗っていた以外車との関わりはなく、父がスバルの歴代の名車を乗り継ぎ、母がダイハツミラジーノを愛車としているため、輸入車とは縁のない人生を送ってきた。
が、一念発起しフランス車を購入。車のある人生にわくわく中。
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